55: ギチムチなるタチ
さて、フィーロアさんとママは残りの研究室メンバーとまだバチバチに戦ってる。
フィーロアさんを中心に、ママの支援と研究室メンバーの攻撃が入り乱れて、めちゃめちゃ派手なバトルが展開されてる。
ママが生み出した水魔法の中に入って流体操作をしているフィーロアさんだけど、フィーロアさんのその能力が補助向きな力なのに、フィーロアさん自身も補助されないといけないから、中々上手くいかない。
空気も操作できるけど、酸欠は負傷させるどころの話じゃないから使ってないみたいだし、ママが戦いやすい環境にしてる感じだよね。
ママは攻撃も補助もしてるから、めちゃめちゃ大変そう。
研究室メンバーの方も負傷判定を貰ったのはたった2人。
手の内をそれなりに理解し合っているせいもあるかな。
だから、見た目は派手なのに全然進展がなくて、ついさっき終わった炎獅さんたちの堅実で地味なのに迅速とした演習とは真逆の状況。
「派手だねー!」
と雪凪ちゃん。
「でもそれだけ」
「おー!辛辣な感想!!」
!!
この明るくて爛々とした声は!!
「歌凛ちゃん!!」
「そう!ウェーイ!みんなの姉御、歌凛ちゃん、だぞ?」
「ぅぇーぃ」「うぇーい!!」
「いや!せっつー、テンション低っ!!」
「普通に恥ずかしいよ!?」
あははー、雪凪ちゃんには荷が重いって。
普段あんまり騒いでる感じないし。
でも、歌凛ちゃんの挨拶は知ってたんだね!
「まあ、雪凪ちゃんはこういうノリ苦手だよね。っていうか、話変わるけど、丁度いいから聞きたい事があって。」
「いいよー!なんでもカモン!!」
「歌凛ちゃんがこのホノ救助団に参加した理由は?クラスとかでホノと話してるの見たことないんだけど。どんな接点があったのかなって。」
・・・・
・・
・
はっ!もしかして地雷踏んだ!?
「あ、あれ、歌凛ちゃん?ごめん、もし嫌だったら全然答えなくていいからね?」
「ハッ!いや、こっちこそメンゴ。思い出してトリップしてたわ。」
そんな衝撃的な出会いが!?
ゴクリ。
「えーっとね、あれは、中2の冬だったかな?まだ、ウチがパンピーガールのとき、バンド練帰りにショーテンコーエンブリッジで萎えぽよシングルピーナッツになってたら、後から『大丈夫ですか?思い詰めて飛び降りようとしているならやめた方が良いですよ』って声掛けられたんよ。もちろん、その声は仄葉ちゃんのでさ~。ウチ、全然そんなことナッシングで。でも~そのバブみが、らぶたん過ぎてバイブスがブチあがって!」
あ、やばい、半分くらい何言ってんのかわからない。。。
っていうか、ホノの真似うまっ。
「で、ウチ、トゥンクして、ラブビームしちゃって、仄葉ちゃんに『あの、どうされました?わたしの顔に何か?』って、言われちゃってぇ!!」
テンションが高すぎて付いていけないよ、、、
「で!バイブス、アガり過ぎて、異能、暴走させちゃって、仄葉ちゃんを緊縛したみたいになっちゃって、、、優しい声、掛けてくれたのに、迷惑かけちゃって、、、仄葉ちゃんも、突然緊縛されて動転してて、周りの人も意味不明な状況で固まっちゃって、」
テンションの波、高低差もえぐい。。。
しんなりしちゃった。。。
ギャル語じゃなくなって分かりやすくはなったけど。。。
「フヘっ」
え????
怖い怖い怖い怖い怖い怖い、今の本当に歌凛ちゃん?
本気で怒った竜より怖いって!
背中の脂汗、やばいんだけど!?
雪凪ちゃんは今のどう見えて、、、
ヒィッ、、、、
なんか、恍惚な表情に見えた気がしたけど、そんな訳ないよね。。。
うんうん、冷静になれあたし。。。
「で、そこから仲良くなったんだよ!」
急に普通のテンションにならないで!!
余計に怖いから!!!
大事なところ、思いっきり端折ってるし!!!!
「あれ?サッキー??どうしたの、そんな顔しちゃって、ウフフッ。」
やばいって!ウチのギャル、サキュバスみたいになってるんだけど?!
冷静になれあたし!!
落ち着いて、なんてことない風に返事するんだ!
「い、いや?なんでもないよ?ありがとう、歌凛ちゃん!ホノとのきっかけ教えてくれて!」
「どういたしまして~!!あ、サッキーママ達の戦い、フィニッシュしたっぽいよ?」
「あ、本当だ」
あたしは歌凛ちゃんから早く離れたいぐらいの気持ちで戦闘音がなくなった現場のほうを見る。
ママ達、肩で息するほど疲れてる。
特にママ。
やっぱり、戦闘としての負荷はやばそう。
でも、実戦もあんな感じになると思うし、よかったんじゃないかな。
えーと、次は大学生の先輩達の演習か。
誰も知らないからなぁ。
まあ、少数の方の先輩方をみて、立ち回り考えますかね。




