第ニ十二話『協力者たち』
俺達はこの一週間、協力者を集めていた。水曜日までは名取先輩たった一人、木、金曜日に一人ずつ協力者が現れた。
一人目は名取飛鳥、この人のことは説明するまでもない。
二人目は中村三佳、この人は開発科の1年女子だ。この世界では珍しい黒髪黒目でショートボブ。能力は「ブループリント」、どんなものでも明確なデザイン、機能さえ分かれば設計図を作ることができる。戦闘技能はないので当日は不参加、それまでの武器の開発に専念してもらう。
三人目は下町淳貴、名取先輩のクラスメイトでパートナー、紫色の髪の毛で能力は「衝撃波-斬」、斬撃を飛ばすことのできる能力だ。
この三人が今回の協力者だ。そして俺達を合わせ合計七人、実際に戦うのは六人だ。戦力としては充分ではないかもしれない。だが一週間で第五高校では開発科一人という結果からこれ以上は戦力は増やせないと判断し、戦力の補充は打ち切り。そして作戦は第二段階へ移行する。
土曜日、協力者を含めた七人はアクシズの屋上に集まっていた。アクシズの屋上は人気がないことからこういった作戦会議に丁度いい。ついでに景色も良いし下はショッピングモールなので必要なものがあればついでに買える。
会議は本題に入る前にそれぞれが自己紹介を行う。幸嗣、唯美、夏海のことは知っているので軽く聞き、協力者である三人の自己紹介をしっかり聞く。
「第一高校二年の名取飛鳥だ。能力はエア、文字通り空気を操る能力だ。よろしく。」
簡潔に自分のことを説明すると黒に近い紫色髪をした男の方を見てまた説明をはじめる。
「こいつは俺と同じ高校でクラスメイトの下町淳貴。能力は衝撃波-斬、斬撃を飛ばす能力だな。」
「よろしく。」
下町先輩は無口らしく自身が発した言葉はたった四文字で自己紹介を終えた。下町先輩は幸嗣と同じくらい筋肉質だが腕に筋肉が偏っている気がする。斬撃を飛ばすということは剣を振るということ、よって腕を中心的に鍛えているのか、それとも振っているうちに鍛えられたのか。
「私は第五高校一年の開発科で中村三佳です。ミカって呼んでください。能力はブループリント、設計図を作れます。戦うことはできないですけどよろしくお願いします。」
最後の自己紹介は中村三佳。それにしてもかわいいな。だが胸は小さい。この世界の女子はかわいさの代わりに胸を失った女子が多いらしい。ちなみに唯美もその一人だ。こんなに周りがかわいい娘ばかりだと元の世界に戻った時絶望しそうだが、元の世界に戻る予定もないし戻る気もないので安心した。
この娘の能力で一人一人に合った武器を設計、そしてミカを中心として第五高校のメンバーで作成する。ちなみにこの世界の能力は大きく分けて「現実的能力」と「幻想的能力」の二つに分類される。現実的能力ってのはミカのブループリントや思考速度上昇のような頑張れば普通の人間でもでもできることの能力。生活が便利になる程度の能力、そして幻想的能力が俺のカーディナルメイクや唯美のブーストなど普通の人間がどう頑張ってもできないことができるようになる能力に分けられる。現実的能力者に戦闘向きは少ないらしく、ミカも戦えない能力者のうちの一人だ。
幻想的能力は使い方を間違えると世界のゲームバランスを崩壊させる。だからその正しい使い方を教えるため、そして現実的能力者はより生活を便利にするため能力高校にまとめられ、教育を受けている。ブループリントは俺の知る中で初めての現実的能力だ。
話はずれたがこれで今回の作戦に参加する全員がこの場に揃っている。ここからが勝負だ。たった一度のミスも死に繋がる可能性がある。充分に注意する必要があるため自己紹介が終わった今からしっかり作戦を練る。
死なない、死なせない為に。




