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ちょくちょく編集し直しますが、話は変わってないです。

誤字や書き方(?)を変えたりしてるだけなので、読み直す必要は無いです。


キッチンに行って探してみようと思ったんだけど、どこに何があるか全くわかんなかったから諦めました。


最初は探してたんだけど『戸棚だと思って開けてみたら包丁置き場と予備布巾置き場でした』とか、『冷蔵庫だと思って開けたらゴミ箱が入ってました』とかが何回もあって、諦めた。弟が言ってた通り何も無かったし。


そんな訳で、部屋に戻ってきた。

お腹も空きすぎて何も感じなくなってきたし、やることも無い。

どうしようか…とりあえず、ベッドにダイブ。


仰向けになって天井を眺める。

ボケーッとしてると、ふと思い出した。


あ、そういえば昨日の日記書いてない。

起き上がり机に向かう。ノートとペンケースは昨日のまま置いてある。片付けなくてよかった。


さて…どう書こうかな。

昨日は途中から憑依(仮)しちゃったからその前の記憶がない。


……面倒だからそのまま書くか。

途中から憑依(仮)した事、家を探索した事、弟と言い合った事、二階に戻ってそのまま寝た事。


お風呂は、昨日入り忘れたから朝シャワーにしておいた。着替えの時にね。

昔はよくそんな生活だったから苦ではないんだけど、これからは学校があるし朝に余裕を持てないと思うから、止めないとな。気をつけないと。


にしても、A4ノートぐらいあるからスペースが余る。昔は暇な時にイラストを描いていたから、なんとなくその余白に描いてみた。

昔描いたオリジナルの猫のイラスト。問題なくそっくりに描けた。


字は昔とは似ても似つかない、美しい字だったから変わると思ったけど大丈夫だったみたい。


一度絵を描き始めたら、もう少し描きたくなるのは変わらないみたいで。

気がついたら部屋が茜色に染まり始めている。時計を見てみると4:47を指していた。


微かに料理をしている音がする。そういえば親に会っていないんだった。母が料理をしているんだろう、と思い下に向かう。


***階段を降りています***


キッチンの方を見ると、人影が見えた。

タイミングが悪かったのかちょうど後ろを向いた時だったようで、カウンターからは後頭部しか見えなかった。

顔を見ようとキッチンに向う。


肩甲骨より少ししたあたりまでの長さの薄い茶色の髪は癖毛なのかふわふわと柔らかそうにはねている。今は後ろで一つに緩く纏めている。


「手伝いましょうか?」

「…!!」


いきなり声を掛けたから驚いたのか、立ち上がり勢いよくこちらを向く。

背は私より頭一つ高い。大きな猫目はさらに見開かれ、スッと通った鼻に薄い唇、泣きボクロはない代わりに眼鏡をかけている。

かなりな美形だと思う。


母かと思っていたけどこの人はおそらく父だろう。私と弟の顔のパーツで似ているところがあるし、手が大きく男らしくゴツゴツしている所から考えたわけだけど。


「…珍しいこともあるんだな。お前が自ら声をかけるとは」


耳に心地いい低音が、その人の口から発せられる。『珍しい』って事はこの体は自分から話しかけないタイプだったってこと?


「そろそろ新しい学校が始まりますし、今までと同じようでは意味が無いと思いまして」

「…変わるつもり、という事か」

「そうなりますね」


へえ、変わるつもりなんだ。

初耳ー。


「それで、なにか手伝いましょうか?」

「…いや大丈夫だ」


えー、せっかく娘が手伝うって言ったのに。もったいない。

邪魔されたくないって事なら仕方ないけどさ。


「そうですか。では部屋に戻ります」

「…ああ」


え、ちょっと待って。勝手に決めないでよ。

用事がなくなったから何しようかな、とは思ったけどさ。何勝手に部屋に戻るって決めてるの?しかも体が勝手に階段登ってるし、主導権はこっちじゃなかったのは本当だった?



………


…これはアレだ。1回この体の魂と戦わないとダメだね。どっちが強いのか分からせないと。



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