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ふと気がつくと、見知らぬ部屋の机に座りノートを広げていた。
手には、白と水色のペンケースを持っている。
あれ?ここどこだ?
ペンケースを置いて立ち上がり、状況確認。
最後に記憶があるのは…確か、寝る前の日課になった『隠り世LOVERS 』を全部攻略し終わって、次にやる乙女ゲームを決めようとした…けど眠くなって寝たはず。
それが、なんでこんなとこに?
部屋は白と水色が多く使われているみたい。今いる机は、入り口から一番遠い右角に置いてあるようで窓が近い。
左端に、ベットと本棚と一輪挿しの花が入った花瓶とそれを乗せる棚が置いてある。
ベットの下に収納箱が置いてあって、本棚に仕舞いきれなかったらしい本が入っている。
真ん中に小さめの、白の丸テーブルがあってその上に紙が乗っている。
何か書いてる…
手にとって読んでみると、親からの手紙らしきものだった。
「12時ごろに帰ります…ご飯は自分で…か」
結構ひどい親だね…お金くれないんだ。忙しいみたいだから仕方ない、かな。
…少し胸が痛んだ気がした。
気分を変えるためにパッと顔を上げると、全身鏡が視界の端に映った。自分の姿がどんなのか見てみようかな。
鏡の前に立つ。
黒髪のストレートロングを姫カットにした『優等生』を表した感じの子が映る。
切れ長の目に泣きぼくろ、すっと通った鼻筋に薄い唇…男装してもバレないような顔立ちをしている気がする。
チラリと見えた耳に、一つずつピアスがしてあるのが見えた…校則は破っちゃう系の子、かな?元からないのかもしれないけど。
ある程度探索し終えたから部屋を出ようとドアに向かうと、時計が張り付いていた。針は7:50を刺している。
朝にしては外が暗い…19:50てことかな?
カレンダーは見当たらないから日にちはわからない。
家のどこかにあるだろうし、そこまで重要に思えないからそれくらいで考えるのをやめてドアを開け、部屋を出る。
最後までしっかり閉めるのは常識とされて生きてきた…つもり。
《ガチャン》
思いの外音が大きくてビクっとする。チラッとドアを見て壊れているような所がないかチェックする。
大丈夫そう…次からゆっくり、優しく閉めよう、うん。