こんにちは。細川です。
冬が明けて、少しく暖かくなってきた頃に中学二年生の細川詩音は、自転車でキャンプ場へ向かっていた。
これから自分が狂うことも知らずに彼は自転車を漕ぐ。
彼は非日常を求めていた。
インターネットという人類が発明した愚かなもの。大抵の事は自分で考えずに検索する時代。家から出ずに買い物ができる時代。
彼は恐れていた。
自分がインターネットに取り込まれることを。自分がインターネットの一部になることを。
※彼は厨二病です。優しく見守ってね。
大型トラックがすぐ横を通る。
僕の心拍数が少し上がった。大型トラックは何時も怖い。と思いながら自転車を漕ぐ。
日本の自転車通行帯狭くね?と愚痴を零しながら自転車を漕ぐ。
新緑の街路樹が、横を流れていく。
耳をすませば、自動車の走行音とともに、小鳥のさえずりが聞こえてくる。
「今日も平和だな。」
前方に路肩駐車を発見。
路肩駐車は、自転車を使う人にとって、厄介な現象の一つだ。(ソースは自分)
路肩駐車を追い越すときに、二重追越しになっていたり、対向車とぶつかりそうになったり、扉が開いたり(フラグ)とお事故が多発する場面である。
歩道に行こうかなと、考えるも残念なことにガードレールがある。
「後続車がいない。」
ラッキーだ。と思っていた。
路肩駐車の真横を通る時に、後続車が居なかったせいか、駐車車両の後部座席の扉が勢いよく開いた。
危ない。
ハンドルに、扉がコツンと当たる。自転車はあバランスを崩し、転倒する。
油断した。
自転車が、対向車の通る道に倒れる。
前方には、トレーラートラック。
避ける時間はない。死が見える。
追い越すときに、もっと後方からバックミラーに写るようにすれば良かったかな。
後部座席だから意味ないか....
というか車道側の扉を開けるって、馬鹿じゃねぇのか?なんか免許講習とかで習わんのかね?
僕を突き飛ばした車を見ると、子供が後部座席に居る。
しょうがないか。
しょうがないで済む命じゃないと思うけどなぁ〜。
周りの人はどうなるんだろう。
トレーラーの人は、過失なんちゃらで逮捕されるのかな?(業務上過失致傷)
子供の方は、どうなるのだろう?
永遠のトラウマになるのかな?
人殺しとかって言われるようになるのかな?
僕のだいぶ短い人生で出逢った人達で僕の死を泣いてくれる人はいるのかな?
これはこれで受験から逃げれるかもな。
これも運命なのかな?
思考ができない。
僕の家族は泣いてくれるのかな?
お母さん。迷惑かけてごめ
.......
鳥のさえずりがする。