表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/30

10

 ファミレスに入ってきた竜夫は、入り口から店内を見回した。


 テーブル席のユースケとヒサシが気づいて手をあげる。


「こっちこっち」


「わりぃ、わりぃ、遅くなって」


「いいよ、マサやん、どう?」


 竜夫は困った顔で首を振った。


「無理もないよ、あんな事故だもん」


「けど一年も前だぜ。もういい加……」


 ユースケは気の利かないヒサシをこづいて止めた。


「どうする、ライブ」


「そりゃやるさ。な、タツ」


「マサやんなしだと、ちょっとな」


「だったらお前が叩けよ、オレを叩いてないでさ」


 ユースケはヒサシを強く叩きながら言った。


「俺は裏方なんだ。何もできないよ」


「……オレ、また」


 かけてみようと思ってる。


 竜夫はそう言おうとしたが、言葉は出てこなかった。


 かけても出てもらえる保証もかけ直してくれる保証もない。


 二人をもっと待たせて負担をかけるだけではないか。


 そんな気がして、竜夫はただ水を飲むばかりだった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ