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強者の青と誓いの赤 エンド&スタート  作者: 白月(しらつき)
3/3

3話 お迎えに来たよ

今回は少し急ぎめで書いたので、意味のわからないところとか誤字がたくさんだと思いますがあたたかい目で読んでください(´ω`)

椿は1日色々考えていたせいで授業にまったく集中できていなかった。


12時50分 お昼休み


椿はいつも屋上でお昼を一人で食べている。屋上の鍵は開いているが、もともとルールで立ち入り禁止となっているので、いるのは人間関係がうまくいってなくて悩んでいる人や、ルールを守らない悪い子が、パラパラといるだけ。その中で椿はお弁当を開いた。


「なんで私がこんな力手にいれちゃったのかな…」


ため息をつきながら空を見上げる。


「なんでこんなに考えすぎちゃうんだろう。やめようって決めてるのに…ううん、いつまで考えてもダメだよね。よし、食べよう。」


気持ちを切り替えて、椿がお弁当を食べ始めようとした時、屋上の扉が開いた。また新たな独り身の子か、先生が来たかと思ったが、そこから姿を現したのは以外な人だった。


「い、一樹くん?」


「やっぱりここにいたんだな。」


一樹はそういうと、そのままゆっくり椿に近づき、その隣に座った。


「不思議だよな。クラスの人気者がお昼になるとこんなところで一人なんて。」


「私だって一人の時間くらい欲しいもん。」


椿は顔を一樹とは反対方向に向けた。


「でも、なんでわざわざ一人で食べてるんだ?友達いっぱいいるだろ。」


一樹が今一番疑問に思ったことをそのまま聞いた。


「それは…」


椿は黙り込んでしまう。

と、次の瞬間屋上の扉がものすごい勢いで開いた。先生かと身構えたがそうではなかった。


「霧鷺くんやっと見つけた~」


「き、狐井先輩…また後つけてきたんですか?」


狐井 エル


一樹の1つ上の女の先輩。性格はすごい明るくて優しく、心を開いてる人に対しては常に自分をさらけ出している。人のことを観察『考察』する癖があり、安全な人だと確信した人にしか近づこうとしない。


「あーー、また狐井先輩って呼んだー。」


エルは顔をムスッとさせた。一般男性ならその顔を見ただけで落ちてしまいそうだが、一樹は一樹で攻略難易度MAXなのでお互い様といったところか。


「いや、だって先輩ですから…」


「エル先輩でいいって言ってるのに~。」


そういうとエルは一樹に近づき自分の腕を一樹の腕に絡ませて腕組みをした。された本人はもちろん、椿も同様に驚きを隠せなかった。


「狐井先輩~?くっつきすぎじゃないですか~?」


「え~?私は霧鷺くんが大好きだからいいんだよ~。」


その発言にさすがに椿もカチンときたが、一樹が察して元の話題に無理やり話を戻した。


「それで?狐井先輩はなんで俺をストーカーしてたんですか?」


「むー、ストーカー扱いはひどいよ~?先輩怒っちゃうぞ~?」


「わかりましたから、とりあえず離れてください。」


一樹がそういうと、エルはしぶしぶと絡めていた腕を離した。と、離した直後、エルは周りをキョロキョロしはじめ、不思議そうに一樹たちの顔を見た。


「どうしたんですか?」


「ここに人があなたたち以外いないなんて珍しいこともあるんだな~ってね。」


「なに言ってるんですか先輩。私がここに来たときはそこそこ………」


そう言いながら椿は周りを見回したが、人は3人以外誰もいなくなっていた。


「霧鷺くんが来たときはどうだった?」


「俺が来たときも人はそこそこいましたよ。」


そう答えた一樹を見て、エルはすこし面白がるようにして一樹の目をじっと見つめてきた。


「霧鷺くん…冷静だね?なにか知ってるのかな?」


そう言われると一樹は無言のまま屋上の端の方に移動した。目の前には山の影から顔を出した太陽が町をすこし照らしいていた。3人は目を細目ながら、それをすこしの間眺め続けた。


「やっぱりな。」


一樹は太陽に背を向けて先ほど椿の座っていたところに置かれたお弁当を見た。その行動を見ていた2人はずっと「?」を浮かべていた。


「椿はお昼を食べにここに来たんだよね?」


一樹がそういうと椿もエルも「あっ。」と声を出した。つまり、さっきまでお昼だったのだから太陽は真上あたりになければおかしいと言うわけだ。


「え、じゃあ私たちはなんでここにいるの?」


椿はすこし震えていた。今がお昼でないならなぜここにいるのか、自分がおかしくなってしまったのかなど考えすぎて混乱してしまってうつむいて動かなくなってしまった。


「私たちは時間を超越しているってこと?」


「そうなる…でも、そんなことが…」


エルもすこし混乱している様子で一樹に聞いてきた。しかし、それを聞かれたところで一樹は答えることなどできるはずもなかった。


「私が教えてあげてもいいよ。」


その声が聞こえた瞬間隕石でも落ちてきたのかと思ってしまうくらいの勢いで空から人が降ってきた。そいつは赤いフード付きのマントのようなものを着ていて、フードと、お面を被っていた。


「時間を操ったのは私だよ。」


よく見るとその謎の人物は宙を少し浮いていた。


「誰なの!なにをしに来たの!」


「安心して。私はあなたたちと同じ人間だよ。1つ目の質問の答えね。2つ目の質問の答えは……」


と、謎の人物が口を開いた瞬間、屋上の扉が開いて1人の先生が飛び出してきた。その先生は怒った様子でどんどん近づいてきた。


「お前たち朝早くからなに」


次の瞬間、先生の頭と体が離れた。謎の人物がカマをものすごいスピードで降りきった。3人はなにが起きたのかわからずポカンとしていた。


「2つ目の質問を答えよう。」


謎の人物は薄ら笑いを浮かべながら言った。


「君たちをお迎えに来たんだよ。」


血まみれのカマを、肩にかつぎながら言った。椿の悲鳴が一樹の耳に届いたが、意識が遠くなっていき、そのまま気絶してしまった。





「お前たちは自分を捨て人を殺せるかな………………」

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