第二話
正直、嫌だ。
彼といるの。
だって、さえないんだもん。
でも…、なんだかわかんないけど、気持ちいいから。
いるんだよね。一緒に。
一人で学校から帰ろうとしていると、彼が、クラスで一番キレイってことになってる、エリと一緒にいた。
二人は手をつないで、どこかに歩いていった。
…私、ふられたのかな?
全然悔しくないけど、気持ちよくなれなくなるのかな?
なんだか、心の奥がキュンとした。
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エリが私に声をかけてきた。
「メグミ!あなた、ユウジと付き合ってるんでしょう?」
「…うん。まあ」
「…あいつのこと、好きなの?」
「別に何とも思ってないけど…」
「…やっぱりか」
メグミがもぐもぐ言った。
「ただ、気持ちいいだけでしょう?」
「うん」
沈黙…。
「ユウジに執着、ある?」
私はエリに思いきって聞いてみた。
「ない」
「私も」
エリが笑い出した。
「どうしたの?突然、笑い出して」
「じゃあ、あなたに遠慮しなくていいんだね」
「そうか。そうだよね。私もエリに遠慮しなくていいんだ」
「二人で気持ちよくなれれば、それでいいのよね」
「そうそう」
私たちは笑った。
問題は解決した。これでまた気持ちよくなれる。よかった。