表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32/43

僕は聞いた、私は告げた。

 彼は聞いた、私は告げた。


 「わたしは知恵ある者の知恵を滅ぼし、賢い者の賢さを意味のないものにする」

 

 彼はこう言っている。私を信じなくても私のするわざを信じなさい。


 空間、見えない間、隙間があったとして、そこに記される題名に文字の限りのような条件が示されていたとしてもその題名の記される空間が透明であれば限る線が色で区切られない限りどうして同じ題名の文字なのに異なる書かれ方をするのかわかる術はない、二つを並べて見比べない限りは。


 空間認識能力とはそのようなもので、認識する能力の限界は自身の嗜好の大きさに依るところが大きく左右する。


 僕は最古から続く秘密を解くことを使命として生きている。秘密には秘密にされる秘密がある、つまり隠される理由がある。隠れているものをどうやって探すのか。


 彼は教えている。

 

 「私が暗闇で話すことを明るみで言いなさい。耳打ちされたことを屋根の上で言い広めなさい」


 これがつまり

 「わたしは知恵ある者の知恵を滅ぼし、賢い者の賢さを意味のないものにする」


 という主の声の応えとなる解答となれば氷解する、秘密を必要としない理由が。


 あなたは遠くにいる。見上げて微笑んだのがなぜかわかった。

 ぼくは遠くを見下ろして、現実の風景に戻った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ