期待……。(367)
やぁやぁ! 今日は衣装のデッサンが出来上がるはずなので期待しているタクです。
自分のアイデアが採用されるのは、社内で企画書が通るくらいに嬉しいものですね!
さて、期待に胸をふくらませてログインです!
はい! 今日も一番乗りで誰も居ません! 期待していたのに! さすがに、ミサちゃんは居て欲しかったな……。べ、別に抱きつかれたりする事を期待してたんじゃないよ!
日課になっているソファーの一部と化しながら、どうするかを決めましょう! 時間を有効に使う方がいいでしょうし、昨日行けなかった生産者通りにでも行きますかね。
誰かに捕まらない今の内に出発です!
久々に歩いていますが、活気があっていいですね! 昨日は見れなかった防具も見ておきますかね。
しかし、何処の店が良いのか知らないので適当に見て回るしか無いです……。こういう時は人の出入りが多い店をチョイスするのがベターですかね。
さて、人の出入りの多い店を探して歩きますが、大体の店にはお客が居るのでどの店でも変わらないような状態ですね……。
お! そうだ、武器を購入したリザさんに聞けば有力な情報を聞けるかもしれません! そうとなればリザさんに会いに行きましょう!
閉店でした……、開いてません! うむ、困ったな……。どうしますかね?
テロテロリーン!
ん? メッセが届いたようですね。確認、確認……。
送信者 リコ
内容 ハハ キトク シキュウ ジッカニ モドレ
おい! いつの時代の電報だよ! そもそもミラハーでうちの母はプレイしてません!
そして、メッセは短文じゃないと送れない訳じゃないぞ! ちゃんと内容を書いてください……。
しかし、戻らないと後々怒られそうですのでホームに戻りますかね……。
ホームの扉を開けると、全員がソファーに座ってます。待ち合わせに遅刻した友達を見るような目で此方を見つめてきます。そんな目で私を見ないで!
そもそも、約束などしてないではないか! メッセで直ぐに戻ってきたんだから許してよ!
「こんばんは。お待たせしたようで、すみません……」
一応謝っておきましょう。反抗的な態度は良くないと思うわけであります。
決して後々が怖いとかじゃないよ! 本当だよ!
皆の挨拶を聞きながら、ソファーの方を見つめます。
ふむ、ソファーに座るには場所がなさそうなのでカウンター席にでも座りますかね。
ミサちゃんが犬を呼ぶように、自分の隣を手で叩いているのは見えないフリです!
「タクさん! 隣空いてます! こっちに座りましょう!」
シカトしてたのに、ミサちゃんが私を呼びます!
「遠慮しておくよ……。自分はここに座るから」
カウンター席に腰掛けて、何故呼び出されたのかを聞きます。
「ところで、呼び出したのは……衣装のデッサンが出来たんですか?」
ミサちゃんはシカトで話し出します。
「そうです! デッサンが出来たのでタクさんにも見てもらおうと思いまして」
リコちゃんの今日の良い笑顔を頂きました!
「タクさん、その場所だと話しづらいので此方に……」
ミサちゃんが少し泣きそうな顔をしてます……。え? 俺が悪いの? ねぇねぇ? みんなして隣に座っておけって顔してるのはなんでなの、ねぇ?
くそ! 堪えられないわ! えぇーい、ままよ! ミサちゃんの隣に着席です……。分かりやすいほど笑顔になってますねミサちゃん……。
「これが新しく書き起こした案です」
笑顔のミサちゃんがテーブルの上に何枚かの紙を広げます。
「どれどれ」
一枚を手にとって見てみます。
おい……、原案は何処にいったんだよ!
手に取った紙には、褌に半被姿で頭には捻り鉢巻の男が描かれてました……。
「あ、それは違うやつです。間違って出しちゃいました……」
ミサちゃんのうっかり屋さんめ! って突っ込まんぞ!
間違いのデッサン画をミサちゃんに渡して違うやつを見てみます。
おぉ! 格好いいですね。白を基調とした短ランが描かれてます。
肩には肩章を着けるためのストラップがついてます。ほうほう、ボタンがダブルになっているのでかなり軍服に近いかも知れませんね。
飾紐を付けるかで悩んだようですね、付いているのと付いてないので両方描かれてます。
まぁ、飾紐は副官の人が着ける物なのでいらないですね。
「格好いいよ! 個人的には飾紐が無い方がいいね」
褒めるとミサちゃんが頭を此方に向けてきます……。
え? なに? どうしろと?
分からないのでシカトします!
「これ可愛い!」
リコちゃんナツちゃん、メイちゃんミラさんも手に取ったデッサンで議論してます。
「これが一番いいかも」
メイちゃんがテーブルに戻したデッサンを見てみます。
ふむふむ! 男の方と似てて詰襟ですが、胸のところが大きく開いていて胸を強調するデザインですね。スカートも膝上くらいで少し短いですがスカートの端にはレースの装飾がされています。スカートだけでは無く、袖口にもレースが付いててとても可愛いと思いますが……。このデザインだと、メイちゃんの胸囲だと無理があると思いますよ……。
「ミラさんはどう思いますか?」
「私もそれが良いと思う……」
メイちゃんの意見にミラさんも賛成のようですね。ミラさんは胸あるし大丈夫だとおもいますが……。
「スカートが少し短くない?」
リコちゃんの言い分も分かります。多分戦闘してたら見えてしまうと思うんですよね。
「私もそう思います」
ナツちゃんもリコちゃんの意見と同じようです。
「大丈夫です! スカートの下には見えてもいいようにアンダースコートを着ける予定です」
二人の不安をミサちゃんが払拭するように説明します。
男心としてはアンスコでもドキッ! ってするんですけどね……。
「それなら問題ないわね」
二人も納得しているようです。ですが、個人的にはメイちゃんの胸囲が……。深く言わないでおきましょう……。現実とは厳しいですよね!
「一応試着できるように作ってきたのがあります。メイさん着てみますか?」
ミサちゃんが提案しますが、そこはミラさんの方が良いと思いますよ!
「おっけ~、着替えてくる!」
ミサちゃんから衣装を受け取り二階の自室に向かっていきます……。
まぁ、現実を直視してもらいましょう!
待つこと十分ほど、二階からメイちゃんが降りてきます。
さて、どうなっていることやら……。
な、な、なんだと! メイちゃんに胸囲があるだと!! Dはあるんじゃないのか? う、嘘だ!
「結構動きやすいし、レースが可愛い!」
メイちゃんが着た感想を言ってますが……、こちらとしては納得できません! はっ! これが俗に言うパッド詐欺が!
「タクさん、メイさんの胸は本物ですよ! 普段のゴスロリファッションの為に胸を潰してるんですよ……」
耳元でミサちゃんが呟くように教えてくれます。あれ? 心の声が漏れたのか?
「マジマジと見てたら気付きますよ……。先輩も女性の神秘を垣間見ましたね」
そうだったのか……、今までまな板をネタにしててごめんねメイちゃん!
「いや、そんなことは気にしてないよ……」
「先輩がそう言うならそう言うことにしておきます……」
ミサちゃんが笑顔で言ってますが、女性って鋭い生き物なのですね……。以後気をつけようと思います。
しかし、メイちゃんの普段着とは違い明るく見えます。笑ったりしたら栄える衣装ですね。
胸の開いた部分が女性らしさをアピールしてて、ミラハーでも流行るんじゃないかと思います。
ですが、わざわざ衣装に合わせて胸を潰したりするなんてメイちゃんは色々と凝っているんですね。
「ところで、私の試着できるのはないのかな?」
ミサちゃんが徐に取り出したのは……。赤褌と祭りで着る半被です……。
いや、それじゃねーよ! 何でそれが出て来るんだよ!
「これしかないです……」
物凄く、しんみりした台詞なのに笑顔で言わないで! 着ないよ!
「無いならいいです!」
とりあえず、衣装は決定しましたよ。後はミサちゃんが本格的に仕上げるだけであります。
あ、そう言えばルックを聞いてませんでしたね。
「ミサちゃん、衣装の経費ってどれくらいかな?」
「あ、はい。えーっとですね……、女性の方の衣装が纏めて作るので一着八百ルックで作れます。
タクさんの方は、少し高くなって千二百ルックですね!」
少し予想より高くなっていますが、仕方ないでしょう……。
今のうちのにミサちゃんに払っておきます。ミサちゃんの持ってる箱型のルック支払い機に手をかざして即納入です!
「出来上がりは明後日までには仕上げるので、待ってて下さい」
良いものを作ってもらうので、時間は然程きにしませんよ。
「楽しみにしておきますね」
リコちゃんの笑顔は良い笑顔だ! ミサちゃんじゃなくても嬉しくなるはず!
こうして、新しいユニホームが決定しました!
今日はメイちゃんの真実に迫れた日だと思ってます! と言うか女性の神秘ですね!
普段から胸を強調しておけば、まな板だと勘違いしなかったのにと思うわけです! まぁ、ファッションの為なら女性は寒さだろうが気にしないと昔の彼女に言われた事を思い出してます……。
さて、今日は意外な事実をしったメイちゃんで話をかきますかね……。そこはユニホームについて書けよ! ですって? メイちゃんの話は冗談ですよ! もちろん、ユニホームのことで書きます!
現在の所持ルックは四百三十ルックになりました。では皆さん、また明日お会いしましょう。
意外な事実発覚! って感じですね。話のテンポが遅いですが更新は毎日がんばりますよ! ではではでは




