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アクセス数=強さだ!!~見てくれる人は神様です~  作者: 雲ノ上
ミラレテン・ハートの世界へようこそ!!
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おいおい……。(688)

 デデ~ン! 戦場の華唯一の男性プレイヤーのタクちゃんですよ!

 昨日の出来事は衝撃的でしたが、仲間が増える事は戦闘をする上でも色々と優位になるので良かったと思ってます……。

 さて、メンバーが増えた事ですし私としても物語を着実に進めるための土台が出来たと確信していますよ。

 足りてない物があるとするなら、後は勇気だけだ! 違った……。

 現状は武器とスキルと揃ってますが、私には圧倒的に何かが足りてませんよね? 何だと思いますか? え? ユーモアが足りてない? そんな事はないはず! ダムが決壊したように私の体からユーモアが溢れ出していますよ!

 答えは簡単! 衣装が初期装備だという事です。え? 衣装より防具だろ! ですって? 言わないで……。一応言い訳をさせてください! なぜ防具では無く衣装になったか理由があるんです。とりあえず経緯を見てみましょう。


 今日はログインしたら私しか居ません! 何時もなら誰かしら居るんですがね……、とりあえずソファーに腰掛けて日課になってます考察ターイム! 

 さて、ルックが貯まったら次は自分を守る為の防具を買い揃えようかと思います。私は接近戦をしないと戦えないので、やはり防具は大事だと思うわけです。

 ミサちゃんがヒーラーとしてメンバーになりましたが、ヒーラーが居るから攻撃を喰らっても大丈夫な訳じゃないですもんね!

 そうと決まれば、今のうちに防具の相場を調べておく必要があると思うので、今日は生産者通りにある防具屋を巡ろうかなと考えています。


「おはようございます!」


 ん? ミサちゃんがインしたようです。


「こんばんは」


 メンバーになったので挨拶はちゃんとしますよ。挨拶はコミニュケーションの円滑剤ですので、必ず交わすように私は心がけています。

 さて、出かけますかな。ソファーから立ち上がろうとしたら隣にミサちゃんが座ってきます……。

 まぁ、気にせずに立ち上がろうとすると……。

 がしっ!

 右腕をロックされました! 掴まれてます! 抱きこむように掴まれてます! 右腕が幸せな事になってんだろーが!


「な、なんでしょうか?」


 真意が分からないので問いただします。


「え? 特に何もありませんよ」


 だったら放しませんか? 私は予定があるの!


「では、放してもらってもいいですか?」


 私の言葉に見て分かるほどの不機嫌な顔をしてます! なんでやねーん!


「ところで先輩! 先輩の呼び名ですがタクさんって呼んでいいですか?」


 突然だな……。でも、呼び名など特に気にした事は無いな……。


「いいよ。タクさんだろうが、たっくんだろうが好きに呼んだらいいよ」


「では、タクさんで呼びます! 私のことはミサと呼び捨てでいいですよ!」


 いやいやいや! そんなに仲良くないから!


「ミサちゃんって呼ばさせて貰うよ……」


 よし、出かけよう! 再度立ち上がろうとしますが腕を放してくれません!!


「えーっと、ミサちゃん? 放してもらってもいいですか?」


「え? タクさんは嫌なんですか?」


 おい、こっちは用事があるんだよ! 放しておくれ……。


「今から生産者通りに行くの! 出かけたいの!」


 はっ! ついつい強めに言ってしまいました。


「タクさんは何しに生産者通りへ?」


「防具を揃えたいから、相場を確認しようと思ってね」


 出かける要件を話します。これで、幸せな腕を開放してくれるでしょう!


「タクさん! 防具より衣装を先に買いませんか?」


「え? 衣装を?」


 衣装は最後で良いと思いますよ……。それより防具が大事です!


「衣装は後かな……、防具がないと戦闘が不安だからね」


「大丈夫ですよ! 怪我しても私が治せます。そもそも、当たらなければどうって事は無いです!」


 おい! 当たらない事前提っておかしいだろ!


「こんばんは」


 ミサちゃんとのやり取り中に続々とメンバーがインしてきます。


「こんこん!」


 リコちゃんとメイちゃんが、ほぼ同時くらいにインしてきました。


「こんばんは」


 ソファーで起きている事を忘れて、挨拶を返します。


「おはようございます!」


 ミサちゃんも元気に挨拶を返してますね。挨拶が出来る子はいいですね!


「何を言い合いしてたの?」


 メイちゃんが鋭いツッコミを入れてきますね。


「えーっと、タクさんが防具を買うと言うので、衣装を先に買いましょうと勧めていたんです!」


 メイちゃんとリコちゃんが向かい側のソファーに座りながら、ミサちゃんの話を聞いてます。

 うーむ、メイちゃんもリコちゃんも私の掴まれている腕の事は見えない振りなんですか? それとも気にしないんですかね?


「それなら、チームで衣装作るのはどう?

 しかも、私たちのメンバーにはミサちゃんが居ます!

 衣装を作れるので、わざわざ他の生産者に依頼する必要がないわ」


 メイちゃんが放ったこの一言で一気に場の雰囲気が変わります……。


「そうですね! ミサちゃんが作れるって事忘れてました!」


 意外にもリコちゃんも乗る気のようですね。


「こんばんは……」


「こんばんは~」


 お! ミラさんとナツちゃんもインしたようです。

 二人にも現在の状況を説明します。


「なるほどなるほど、私は賛成です! 揃いの衣装って連帯感を産むので必要だと思います」


 ナツちゃんも賛成のようですね。


「みんなで揃いの衣装は萌える! デッサンに力が入る……」


 ミラさんは聞くまでが無かったようですね……。

 もう流れは衣装を作る事で決定のような雰囲気です。


「あ、あの! 私は防具が欲しいのですけど……」


「却下よ」


 メイちゃんヒドイ!


「うーん、ここは多数決で決めたらいいと思います!」


 おい、リコちゃんよ! 俺が負けることが確定する方法を選ぶなよ!


「では、タクさんが防具を買うより衣装を買うほうが良いと思う人は手を挙げて下さい!」


 知ってたよ、分かってたよ! 私を除いて全員が手を挙げてます……。


「では、衣装で決定です!」


 俺の意見など最初から無かったんだね! 拗ねるぞ!

 こうして衣装を作る事になりました。

 ミサちゃんがスケッチブックを取り出して、みんなに紙と鉛筆を渡していきます。商売道具だから持っているのかな? テーブルの上には色鉛筆も取り出してあります。

 みんなで一斉に思い思いのデッサンを開始します。私はデッサンなどしたこと無いですし、着たい服が今の所浮かばないのでデッサンが進みません……。


「出来た……」


 十五分ほど経つとミラさんのデッサンが出来たようです。

 皆に見えるように前に出してくれます。


「婦警さんですかね?」


 婦警さんの制服をアレンジした衣装のようです。スカートがミニなので少し過激に感じます!

 ところで私は男なので、その制服は着れませんよ!


「私は男です! 着れないじゃないですか!」


 私の抗議にミラさんが徐に指で指すところを見てみます。

 分かってたよ、何となく気付いていたけどスルーしてたのに……。

 五人の女性に囲まれるように真ん中に白と黒の囚人服を着た人が描かれてます……。


「確かにタクさんの武器って囚人用の重りに見えますよね!」


 リコちゃん! それは褒めてるの? それとも貶しているのかな?


「私も出来ました!」


 ナツちゃんが出来たようですね。みんなに見えるようにしてくれます。

 君達は私の事を何だと思っているのかな?

 ナツちゃんが描いたデッサンですが女性陣が料理人の格好をしてて、真ん中のまな板の上に魚が乗っている構図です。まな板に乗っている魚に腕と足が生えているので私の事なのでしょうね……。

 だが、それを描くなら、メイちゃんを下にして私を上に書かないとね! だって、メイちゃんまな板だもん!! はっ! 言いすぎました、すみません……。

 

「こんな感じかな?」


 メイちゃんのデッサンはゴスロリ衣装です。ですが今の所一番マシです! 私は執事みたいな格好ですね。


「私も描けましたよ!」


 リコちゃんが笑顔で報告しています! 良い笑顔や!

 さて、デッサンの方は……。えーっと、圧倒的画力の無さってやつを知ることになりました……。

 何が描かれているのか分かりません、これはアートなのかもしれません! 私には理解できませんがね!


「あ、かわいいね!」


 ナツちゃんが共感してますが、分かる貴方は凄いですよ!!


「うーん、ここはこっちの色の方がいいかな?」


 おい! メイちゃんまで理解しているだと!!

 同じ女性として通じる何かがあるのかな……。


「こんな感じかな?」


 ミサちゃんも書き終わったようですね。

 さてさて、本職の実力はどうでしょうかね?

 中世の王子様とかが着ていそうな服が描かれてます。これは私の衣装なのですかね?


「これは私の衣装ですかね?」


「え? タクさんはこれですよ!」


 ミサちゃんが指をさしたのは……、木でした。

 おい! 私の存在はお遊戯会の脇役か!!

 悲しくなってくるよ……。


「タクさんは描けましたか?」


 リコちゃんに言われたので、書きかけですが見せてみます。

 私は、学生服をモチーフにしてデッサンしてみました。私が高校の時に着ていた改造制服ですね。

 短ランにストレートのズボンです。女性の方は良いアイデアが浮かばないので文字で適当に! と書いておきました。


「おお! 先輩らしい格好です!」


 ミサちゃんが少し興奮してます、怖いよ!


「学生服は元々軍服の派生系……。

 戦闘をするときでも着てて華がある……」


 ミラさんが納得してくれてます! しかし、私のデッサン力では上手く伝わっているか自信がありませんけどね。


「うーん、この中で選ぶならどれですかね?

 二つほど選んでミサちゃんに細部を詰めてもらった物を描いてもらいましょう」


 多数決の結果、何と私のデッサンとミサちゃんの物が選ばれました!

 これをミサちゃんが、細かく細部等を決めて新しく書き起こす事になりました。明日までにデッサンにしてくると言っていたので明日が楽しみですね。


「明日が楽しみですね!

 所で衣装の料金はどれ位掛かりますかね?」


 いざ、出来ました。ですがルックが無いです、では話になりませんよね!


「うーん、そこまで高くならないと思いますよ。

 そうですね……高くても千ルックで出来ると思います」


 意外に安いのかな? 相場など知らないからはっきりとしませんけど……。


「とりあえず、明日までにデッサンと必要なルックを皆さんに教えたいと思います」


 ミサちゃん気合が入ってますね。期待しておきます!





 さて、以上の事が本日の出来事になります。防具が欲しかったけど衣装になった理由が分かって頂けたでしょうか?

 きっと、このチームで行動していくと私の決定権はこの先もない事でしょうね……。

 今日の小説は衣装の事で書こうかと考えてます。密かに私のデッサンが選ばれた事が嬉しかったりしてます!

 現在の所持ルックは千二百六十三ルックになりました。 では皆さん、また明日お会いしましょう。

 一段とタクの扱いが変になっていってますね。まぁ、仕方ないですよね。女性が多いと男など無意味ですよ! ではではでは

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