物の価値
ヤッパリ最初は鉄かな
ラビリンスで穴掘り中に見付けた。
何もない空間で、溜息。
ふぅ。
さてと。
銃も試せた、極上にヤバい代物って分かったし。
でも楽しかったなぁ!。
くぅ、アンパンも至高!。
今日の初ラビリンスはもう、お終いにしようかな。
今日の成果は、麻袋に赤黒い鉱石と溶けた鉱石の残渣。
はてさて、この鉄っぽい鉱石達は一体何なのか?。
そしてギルドで買い取って貰えるえるのか、、。
う~ん。
幾らかな?。
俺が考えても、、無理か?。
まあ良いや,、もうギルドへ帰ろう。
えぇ~と、初日で掘った穴は。あれで長さ6m位かな?。
それと案外ラビリンス岩は硬くなかったし。
ツルハシで、ガシガシと掘り進める位の固さだった!。
掘り出した岩も、暫くすると消えていくのが不思議だよ。
ゴミが邪魔に成らないから良いけど、謎だけどさぁ。
まあこれ、冒険の一部は順調?なのかな。
それと、もう少し此処のラビリンスの事を調べないと。
先に進むのに宜しくないなぁ。
ふぅ~ん!誰に聞くかなぁ~?。
俺ってバカすぎるよね。
いくら優しいラビリンスでもさ、予備知識ゼロって、、。
お馬鹿さんにも程が有るって思われて、、。
いや!実際バカなのでショウガナイデスガ!。
ソンな事を考えながら、重い麻袋を右肩に担いでみる。
掘り出した鉱石を詰めたヤツだ。
うぅ~!マジか重いよ!これぇ!。
ポーチに入れて帰るのも、、う~~不味い気がするし。
ギルド迄、重いの我慢かな?。
あと、ピッケルって要るのかな?微妙だろ。
ツルハシは左の片手で下げていくかな。
これも重いよね、でもさ!一番小さいの借りたのにさ。
広い空間の部屋から。
段差を1段上がり、自分で掘った穴に入っていく。
そして考えた。
後ろの「灯り」は、もう要らないかな?、消すか?。
ん~?。
要らないな、ヤッパリ消そう!。
正面のトンネルの先を見たままで居たのに。
おぅ!フッと周りの明るさが下がる。
こっちの方まで薄暗くなるのかよ!?。
うひぃ~これは、こえぇ~。
恐怖の迷宮だぁ~。
後ろを振り返ってみて見ると。
吸い込まれる様に続く「灯り」の消えた大空間は。
言葉で表すのが難しい程、、。
ひぃ~~!。
さっき迄アソコに、大空間に居たのにな。
暗いと印象が段違いだ。
自分のソンな怖い思考を開放して、元のトンネルに戻ろう。
でもだよ!、、。
目の前に続く、薄暗いトンネルも怖いのに変わりはないか?。
直ぐに石のラビリンスの通路に出た、後は帰るだけだ。
はて?どっちだっけ?。
入ってきてから、、右の壁を掘り始めたんだよね?。
右側だから、、。
出てきたら、、左へ通路を進んで行けば出口だよねぇ?。
有ってるよね?。
良し!左だ!
大して時間もたってないのにアヤフヤナ記憶。
ヤバいよ、こんな所が以前のままとか、止めて。
15歳でボケとか、、駄目絶対!。
30分も進むと、前方に白く輝く明かりが見えてきた。
やった!俺の記憶はまだ大丈夫!。
ふぅ合ってて良かった。
程なく進めば外界に戻ってこれたよ。
目の前に小さく門が見える。
後はギルドの買取だな、これが幾らになるのか?。
ズシリと重い麻袋。
考え事をしながら門を通り抜けてギルドの裏へ。
此処が道具の貸し出しと買取の場所って事で良いの?。
まあ、屋根は付いてるしソコソコ広いけど。
木の大きなテーブルの後ろに。
行きと同じ様に、ドワーフの男が1人佇んでいた。
コンチワ~!。
今、石のラビリンスから戻って来ました!。
ふぅ~重かったぁ。
あとこれ、朝に借りた道具を返しますよ。
それに鉱石の買取の事も頼みたいです。
買取もここで良いです?。
おう!朝の兄ちゃんかよ。
なんだよなんだ!、意外と帰りが早かったじゃねぇかよ。
ん?、鉱石の買取なら此処でするからな大丈夫だぞ。
えぇ~と、ツルハシとピッケルだったな。
道具の代金は、2つで銅貨3枚だな。
安くて泣けるだろぅ。
わっははぁ~~。
なんだか失礼な感じ!。
でも。
あれを借りて銅貨3枚かよ、マジかい、安っす!。
こっちは助かるけどさ。
それと、なんか俺を見る目が笑ってるんだけど。
それで、お前!。
くっくっくぅ~!。
随分と重そうな荷物を背負ってるじゃねぇか!。
麻袋がパンパンな程に掘れたのかぁ~?。
それ、ちゃんと目星が付いて持って来てるのかよ?。
まさかだが。
屑石を持って来てねぇ~だろうなぁ!。
くぅ~!俺に駄目な仕事をさせるんじゃ~ねぇぞ!。
どれ!どれ!見てやるから、早く此処の上に鉱石を出してみろ!。
ドワーフの男がワザとらしく俺に言う。
直ぐ横の頑丈そうな木の台を指さしてきた。
目の前の此処じゃないのかい!。
一応、大体が鉄の鉱石だと思いますよ。
あぁ~ちょっと違うのも交じってますけどね。
ほほ~う。
お前さんよぅ。
いっちょ前な事を言うじゃねぇ~か!。
どれ、見てやるから早く出せヤァ!オラオラ!。
喧嘩じゃ無いんだからさあ、言葉が荒いよ。
背負った麻袋をホイッと横の木の台に投げ下ろすと。
ドスンと音がして台が揺れた。
言われた様に手早く済ませよう、何を言われるか。
荒い言葉が飛び出す前に鉱石を出そう。
袋の口を広げて、底の方を持ち上げれば。
ゴロゴロと赤黒い鉱石が出てきたよ。
掘ったの。この鉱石なんですけど。
何のですかね?。
ドワーフの男の方を見ると。
ぉ、、ん!
、、。
ドワーフの男は俺の掘った鉱石を見ているよ。
その1つを手に持って観ている。
お前!。
この鉱石を1階で掘ったのか?。
、、全部そうなのか?。
それに、こっちのは、、。
この溶けてるやつはどうした。
おい!小僧答えろよ。
さっきと違って、真剣な顔になって聞いてきた。
手には溶けた鉱石をもってるよ。
えぇ~と。
全部1階で掘った鉱石ですけど。
それで何か?。
その溶けたやつは、穴を掘り進めていたら。
大きな空間に出くわしてですね、、。
そこの地面に落ちてたやつですけど。
それは何ですかね。
重いけど、気になって持って来たんですよ。
いやぁ~重かったですよ。
ホントに持って帰ってくるのを悩んで。
それに時間も分からなくて、お腹も減るし。
初日から。
最初から災難だったかなぁ~って思ってますよ。
でぇ?、ソレ何ですかね?。
軽く答えつつ、ドワーフの様子を窺う。
そうかよ。
落ちてたのか。
ふぅ~ん。
まあいいわぃ、でだ買取だな。
今から、重さと品質を調べるから、あそこで座って待ってろ。
言われた場所。吹晒しの其処には木の長椅子が1つ、、。
マジであそこで待てとか?、、。
俺!寒くて死ぬわい!。
イヤあそこはチョット、、何と言うか。
ギルドの建物の横で、座って休んで待ってますから。
そこで座ってます。
俺はすぐ横の場所を指さした。
おう、そうかよ。
まぁ自由にしてろや!。
直ぐ済むからな。
ドワーフの男が後ろの棚から。
木の台に魔道具らしき四角い物を置いた。
ポイポイと鉱石をその上に載せていく。
男が言ったように、鉱石の選別は。
ホントにすぐに終わった。
兄ちゃん!終わったぞ。
は~い!今行きます。
俺はすぐ横に居たからね。
直ぐにドワーフの目の前に移動できる。
で?俺の持ってきた鉱石は、お金になりますかね?。
あぁ~!なると良いんですけど?。
ドワーフの顔色を窺うと。
ふ~ん。
よし!
今日の買取の説明してやるから聞けよ。
赤黒い鉱石な、、コレは鉄の鉱石だ。まあ安いやつな。
ラビリンスを掘ればすぐ出るから。
んでだ、、。
こっちの溶けてるやつだ。
これも鉄の鉱石だが、、元だ!元鉱石。
ほぼ鉄の状態に製煉されてるから、程々の値段になる。
こいつの方が金になって良いって事だ。
後は重さで買い取りの合計金額が出るんだわ。
成程!成程!溶けたヤツの方が高いと。
さて、、いくらかなぁ~?。
素の鉄の鉱石の値段は、全部で銅貨24枚だな。
それとは別で、この溶けてた方だが。
あれは全部で銀貨1枚と銅貨12枚だ。
両方合わせると買取の値段は銀貨1枚と銅貨36枚だぞ。
まあ、あの溶けた鉄は偶に出ないからな。
初日のラビリンスで掘り当てるとは、運が良いのか。
金はどうすんだ、手元に要るのかギルド彰にか。
ほれ、どうすんだ。
やった!あれがお金になったよ。
鉄の鉱石の上物か、また銃で造ってみるかな。
でも場所が大問題か?。
お金は銅貨を、銅貨36枚は現金で今下さい。
銀貨の分は、ギルド彰に点けてもらえれば良いです。
そうかよ。
分かったギルド彰を出しな。
ほう、お前シンって名前なんだな。
シン。
覚えておく!、また良いのを持ってこい。
ほら!!ギルド彰だ。
それと銅貨36枚だな。
ギルド彰を受け取り銅貨もトレーに乗せてくれた。
小さな銅のコインが沢山だ。
それと、、。
今日は有難うございましてた。
あぁ~、お名前聞いても良いですか?。
何て呼べば良いのか分からなくて、、へへっ。
ああ!俺か。
名前はジョーラスって言う名だ。
ジョーラス。
まあ、宜しくな。
とにかく、、良い石を掘り出して来いよ。
えぇ~と、、。
シン。
はい!こちらこそジョーラスさん。
あははぁ~!良い石ですか?。
まあ、当分の間は此処で頑張りますよ。
う~んドワーフの性格って、、分かんねぇ~。
あっ、、聞かないとな。
ジョーラスさん、此処の美味しい物って何ですかね?。
出来たら、安い物が良いんですけど?。
ジョーラスさんが俺を見て噴き出して笑った。
プッゥ~~。
ははぁ~。
シン!お前は今日、ソコソコの小金を手にしただろうが!。
偶には良いモンも喰えば、良いって事も有るぞ。
で!旨い食いモンには!旨い酒が必要だろう?。
うまい酒が有る店のは、、、。
酒じゃないからね!。
駄目だこりゃ!。
爆発で溶けた鉄の鉱石。
いいね。
さて次の食べ物は何だろうか。




