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異界奇行---俺にはキツスギル!  作者: kenken@


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俺の頭の中

 いよいよラビリンスの町に到着です。

 


アルロは予想通りだったね。

しょうがないか。

 


俺は石のラビリンスへ向かうために、ギルドの乗合馬車に乗っている。

ジャーレンタから北へ伸びる街道は案外と整備されていた。

まあ多少はガタガタと揺れて、俺に少しダメージを及ぼす程度だ。

暫らくユックリと進んでいたが馬車が止まった。

そして冒険者風の御者が振り返った。

   

   ギルド指定の場所だ。

   ここで暫らくの間、休憩をするから降りてくれ。 

   あと用足しとかを済ませてくれよ。


街道の横に10m四方の草が無くて、土の広場だね。

まあ逆に進めば町まで直ぐの場所だし。

この広さでも十分なのかな。


俺も荷台から降りて腰を伸ばそう。


 コキコキと体の節が鳴る。

 あイタたっ!。

 ふう。言われた様に慣れないからちょっとお尻も痛いかな。

 動いてないけど喉も乾いて来たから水を飲もう。

 少し歩いて馬車から離れてっと。


両方の掌で器の形を作り生活魔法を使うよ。


 「清水」


奇麗で冷たい水が一杯に現れた、おぅ良いね。

生活魔法はホントに便利だよね使えて有難いよ。

冷えた水をゴクゴクと飲んでみれば、ふう生き返る。

運よく今日は晴れていて草原は風も無く穏やかなんだ。

なんでだか街道の周りの草原が気持ち良いよ。

この辺りは魔物も居ないんだって。

町の兵士が巡回してるんだってさ、それなら安心だね。


   おーい!集まってくれ!出発するぞ!。

   良いか、そろそろ馬車を移動させるからな。

   さっきの様に乗り込んでくれよ。


御者の人が馬車の上から大声で呼んでる。

さて戻りますか。


その後は昼休憩を挟んで、午後遅くに目的地に到着した。

馬車での移動中は、なぁ~んも問題なしだったよ。

まあ、俺のお尻は少し痛いけどね。


   町はもう目の前だぞ。


御者の声だ。

馬車の横に顔を出してみたら。

目の前に町への入り口が、石造りの門があった。

そして左右を見渡すと2mくらいの壁で囲まれてるの?。

これは何だろうか、、土?の壁で囲まれてるのかな?。

土で大丈夫なのかな、、。

俺は、そんな第一印象をもっちゃった!。



 やった!ついに来たよ。

 


ふぅ着いた。

ここが石のラビリンスの近くに出来た小さい町だよ。

馬車が街に中に入っていく、降りるのは何処かな。

ソンな事を思ってたら、ありゃ、、直ぐに止まった。


   お客さん着いたぜ~。

   ここが乗合馬車の終点だ。

   んで!。

   ようこそラビリンスの町へ、、ってな!。


陽気な言葉で到着を告げる御者さんだ。

いいじゃん!いいじゃん。

乗客が次々に降りていくよ、みんな目的の有る人達かな。

俺は最後だな。

さて馬車の昇降段を降りて着地!ふう到着。


あっと!そうだ。

御者の人に聞こうと思ってたんだ。

馬車の横に回り込んで見上げれば、居るね。

御者さん。


 お疲れさまでした!。

 あの~聞きたいことが有って。

 俺、ここの町初めてで、宿の事とか分からなくて。

 それで御者さんの、お勧めとかありますか?。

 出来たら何か教えてもらえます?。


   ん?。

   なんだ坊主!やっぱり新人かよ。

   はぁ~あ!なぁ~る!。

   そうか今年の「成人の儀」組だな。

   で宿かょ、それを俺に聞くのか?。

   まぁここの事だし良いぞ、探すのは良い宿だろ?。 

   安くて良いのが、、良いよなぁ~?。

   坊主?。


 えぇ、出来たらそんな宿が有れば良いんですけど。

 有りますかね?。


この御者さん良い所を教えてくれるかな。

高望みはシナイから。


   そうだなぁ~。

   、、。

   ん~~、

   此処の道をまっすぐ進んで行くと。

   左側に黄色い大きな看板が目出ってるんだが。

   ここからでも、、。

   ほれ!後ろを振り返って見て見な。


御者さんが左手を伸ばして指さしたよ。

   

   黄色い色が、、。

   あれだ見えるだろう!あそこが俺のお勧めだな。

   狭い部屋だが毎日奇麗にしてあったな。

   飯は別料金で2,3種類の決まった料理だったか。

   それにだ迷宮に行くのに助かる事も有る。

   飯だ。昼用の持ち出しも頼めるからな。

   まあ、味と量の好みは人其々だから。

   今此処では言わんから。


   坊主!後は行ってみてのお楽しみだな。

   今日、部屋が取れれば、お前の運が良いかもな。

   あはは!。


 おぉ~~。

 良い宿の情報を有難うございます。

 早速行きます!。

 じゃぁまた。


   おうよ、坊主もな。


御者さんは馬車を門の横の方へ移動させてる。

あっちにギルドの何かが有るのかな。


やった宿の情報ゲットだ!。

黄色い看板は遠いけど此処からでも見えてるから。

さあ、あそこを目指そう。

少しキョロキョロと町中を歩いて行くと。

あぁ~流石に冒険者の人が多いかな?。

見た目が、結構厳つい人もいて、、ビビるよ。

あとね。。。言いたくないけど。

ちょっとバッチくて髭モジャで・・・そうな人とか。

装備や服が埃っぽい人も結構いて。

マジかよ!。

ここは、ハッキリ言って「汚い」人が多い!。

ん~何だかコレからが心配だ。 


考えたくないけど。

この人達の状態ってラビリンスのせいかなぁ。

うん!ああ成らない様に気を付けよう。

俺には、「清浄」が有るからね。


ソンな事を考え名ながら歩けば宿の前に到着。


 ここだね、ほんと黄色い看板が目立つ宿だ。

 見上げれば。おぅ!ここは石材の3階建てだった。

 気になって見れば、辺りの建物も石材を使ってるよ。

 此処の町って小さいのに凄いのかな。

 俺は目印の黄色い看板ばっかりに夢中で

 視線は下ばっかり見てたからね。

 おっと、なになに。

 宿の名前は「七星」ななほし・しちせい?どっちかな。

 

小声で独り言だ。

宿の建物の前、2段の階段を上がると。

珍しいね入口が左右の引き戸だ。

今は両方開いてる状態かな?営業中だよね。

入口を超えて、木の床を歩き中へ入っていくと。

奥の方が宿の受付かな、エントランス?は意外と広くて。

小ぶりのテーブルセットが左右に1つずつ置かれてる。

背凭れの付いた椅子が4脚共が揃っているなんて。

悪いけど、なんか思った以上に上品じゃないここの宿。

受付を見れば青い上着を着た、白髪の男性が俺を見ていたよ。

やば!俺キョロキョロしてたもん。


   いらっしゃいませ。

   「七星」ーななほしー、にようこそ。お泊りかな?。

   ウチにお泊りならば。

   お客さんは運が良いかもしれませんな!。

   今日は混んでいまして、あと2つだけ部屋は空いてますよ。


うっ、流石接客業。

この人も言葉遣いが、優し気で上品な印象だよ。


 えーとここの宿を。

 乗合馬車の御者さんに教えてもらいまして。

 良かった、部屋空いてるんですね!。

 えぇと、勿論泊まります。

 あっ、1泊の料金は、お幾らですか?。

 あんまり高いと、お金ソンナニ持ってないので。

 ははは。


   ここ「七星」の料金は。

   1泊の料金が素泊まりで銅貨25枚ですね。

   部屋に点いては奇麗をもっとうに心掛けています。

   3回の食事は各々別料金を頂きます。

   メニューに点いては。

   朝1種類、昼2種類、夜2種類です。

   少しはお客様の御要望にもお応えしておりますよ。


 うぁ~~!聞いただけで凄いですね。

 泊まります、う~ん!、、、俺は素泊まりで。

 今夜から、、3泊でお願いします。

 はい、これ料金です。


ズボンのポケットの財布から。

俺は大事な銀貨を1枚、受付の男性に差し出した。


   確かに銀貨、では3泊分いただきます。

   お客様、これはお釣りの銅貨25枚になります。

   

   3日間の食事はご自身で用意をしてください。

   客室での火を使う調理は禁止ですので。

   お気を付けください。


   別途、食堂で個別に食事は取れますので確認ください。

   お客様の部屋ですが階段を上がり3階の一番手前ですね。

  

   あとは、御手洗いや洗面場所は廊下の奥側です。

 

   最後に。

   301号室ですね。これが部屋鍵になります。

   一応、部屋には、この外鍵が用意されていますが。

   貴重品、お金は管理を怠らないよう注意した下さい。

   では3日間、御緩りと御過ごし下さい。



はぁ、やっと部屋に行ける。


それに良かったよ、宿の料金が想像より安くて。

良心的な?値段かな。

良く分かんないけど、はは。

よ~し。

3階か、階段を上がって自分の部屋へいこう。


301号、鍵を開けて部屋へ入ると、、はは狭いや。

3畳有るかな、ドアの右側に細いシングルベッド1台。

うほ~!、手で触ってチェックだ!。

マットはシッカリと硬くて布団は柔らかい!。

うぅ~こんなの初めてだ!。

嬉しいよ横になりたいけど、まだ我慢だ。


ベッドの奥に、壁から生えた折り畳み板の机と丸椅子が1つ。

反対の左壁には、上の方に棚が横に長く出来ている。

半分は空きスペースで、それだけだ。

おっと、ドアの裏にも防犯の補強の板に。

服を掛ける所が有るな。


ドアの対面の外向き側には、木板の窓が有るね。

今は明り取りの一部が開いてて部屋が薄明るいよ。

うん「灯り」、天井に1つ灯す、よし明るくなった。

流石宿だ、ここの窓は内側で木板が2重になってるね。

隙間が減って、寒風や冷え込みが少しは違うかな。

だといいなぁ。



 俺は、やっと此処まで来たよ。

 ふぅ明日ギルドへ行って、ちょっと迷宮の話を聞いて。

 道具を借りて鉱石堀だ。



まだ部屋で立ったままだけど。

小さな丸椅子に腰かけ肩から荷物を下ろそう。


何だかんだやってて、時間が進んでる。


腰のポーチを確認、うん有るよね。

一番狭い所に手を差し込んで思い浮かべる。

ジャーレンタのパン屋さんのパン。

おおっ、3つ入ってるのが分かるよ。

他にも入ってるけど今はパンだ。

それと水を飲む奴だ、コップみたいな木の器だ。 

これこれ!手に持って「浄水」!

これで良しっと、夕食はチーズ入りパンだよ。

俺のお気に入りなんだ。


あとは。


 「創生」


右手に「みかん」M6個入り298円。 

ずしっと重い「みかん」が現れた。

大好きで色々な種類の柑橘を食べたからね。

まぁ値段の高い奴のは当分食べれないよ。

俺の魔力全部でも1個買えないのとか有ったもん。


これで俺の魔力は30減って残りは20弱だね。

まあ後は自分に「清浄」の魔法と部屋の「灯り」操作位だから。

大丈夫でしょ。


 相変わらずあのパン屋さん美味しいな!。

 これチーズも違うんだよな。

 そして食後のデザート、「みかん」。


 ごく普通のだけど、、くぅ~!

 旨い!甘酢ぱくて後を引く味わいだ。

 1個で我慢だ!我慢!。


無理だった。

3個も食べちゃったよ、旨すぎるんだもの。


色々やってる内に窓の外を伺えば真っ暗だよ夜になってた。

2重窓をしっかり閉めて、着替えて寝る準備をしないと。

部屋を出て洗面台の場所へ向かう。

「清浄」で口の中も奇麗になってるけど一応ね。

用を済ませて部屋に戻る。

自分で掛けて「灯り」の魔法を弱くする。

ベッドに潜り込んで早く寝よう。


ん~?あぁ~違う違う!まだこれだよ。

うぅ柔らかい!チクチクしない!。

狭くてイマイチだけど、この感じ懐かしいな。

気持ち良くウトウトしていたけど、また思い出した。

まだ有ったんだ。



 貰った魔法が、まだ有ったよな。


 思い出の品だっけ、何だっけ。

 あれだあれ、特記魔法だ。

 懐かしき遊具って、それに武器。


頭で思えばいいのかな。

ベットで横になったままだけど。

よし。出て来い!。

来い!。




 ん?。


あれ?右手に何か重いのが、、。

俺、、何か握ってる?。

ああ!確かにこれは懐かしい物かも。

しっかりと握り直して。


ベッドの中から右手を目の前に持ってきたよ。 

あははぁ~。







FN1910 


 コレを俺が貰えるの。

 いつのオモチャだっけか?。

 うんブラックモデルだったな。

 ガス銃でBB弾10発装填。

 懐かしすぎる。


後の言葉が出ない。


見つめてると性能が頭に浮かんできた。

右側のスライド下に198802の刻印が見えるな。


32口径、30発装填。

1マガジン30発、魔力3が必要。

前方に魔法弾丸を発射する。

自動装填機能有。



3段階・威力調整機能付き。


1段=32口径相当以上 殺傷力 小< 一般使用。


2段=45口径相当以上 殺傷力 中< 要注意。


3段=50口径相当以上 殺傷力 大< 危険。



各弾種・想定アリ。


 はぁ。

 ミニハンドガンだぞ。


「女神様」俺の頭の中の何をドレだけ見たんだろうか。







 最後の部分、何回か思い直しました。

 

 

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