自分の力
「成人の儀」
いよいよ15歳になった。
「女神様」に与えられた力を理解する。
ふぅ。
あの「成人の儀」から3日が過ぎていたが。
まだまだ、何も変わらない日常だよ。
少しは自由になったから。
自分で行動しないとねイケないけど。
それでも。
何も準備が出来てないんだ。
そして。
朝、今日の相談をしたら。
アルロ、今日はどうしようか。
昨日はジャスリーさんの所に行ったでしょ。
久しぶりの宿屋掃除だったよね。
あぁ~。
昼の賄御飯、美味ししかったなぁ~。
ねぇ。
今日はギルドで何か仕事を探す?。
えぇ~と、シン。
悪いけど、今日はちょっと僕は教会に行ってくるよ。
最近は向こう全然行って無いし。
3人がどうしてるかなって。
思うからさ。
あぁ~うん、そうだね。
じゃあ俺は、、ダンケロさんの所に半日行くよ。
久しぶりの鉱石仕分けかな。
そんな話で。
アルロは教会に顔を出しに行ったんだ。
あっちでも3人が「成人の儀」に参加したから。
やっぱり心配なのかもね。
女の子も2人いたし。
はぁ。
マーガレット・レイシー・ロッド、、。
アルロは優しいからね。
だから俺は久しぶりに。
ダンケロ親方の鍛冶場に来ている。
アルロと2人で。
ただ何かをやりたかったんだよ。
でも、それは無理だった。
今日の仕事は俺1人なんだよ。
ダンケロさんもさ。
久しぶりに会ったんだけど。
俺だけだって、分かって言ってるのか。
おっ!今日はシン1人かよ。
相棒は別件かよ。
まぁ15歳になったんだからな。
お前も大人だからな。
くくくっ、、今日で5日目か?。
ははぁあ~!新前だな。
大笑いされたよ。
それでお前!また鉱石仕分けで良いのか?。
シン、解ってるだろけど!。
あの裏の倉庫には、銀鉱石が山と有るからな。
仕事は半日か?。
今日も飯は出してやるからな。
よぉ~し!頼むぜ!。
ダンケロさん元気良くて。
大声だよ。
じゃあ倉庫に行きます。
この前と同じ銀鉱石を仕分けします。
木箱に分けておきますから。
倉庫は相変わらず鉱石の山だらけだった。
俺達が減らした山が、元に戻ってるよ。
銀、銅、、後は何だろう?。
さてと始まますか。
夢中で銀鉱石と向き合う。
クソ重たいのも有って嫌になるよ。
手に取っては確認!確認!。
屑石も混じってるからね。
見極めて木箱に放り投げる。
ラビリンス産の銀鉱石だ。
俺もあと少ししたらだけど。
石のラビリンスへ行く予定だよ。
そこが冒険の始まりだ。
夢中になってヤッテルはずなのに、、。
つい手が止まる。
ふぅ~。
壇上で正座をして祈ったら。
体の自由が利かなくなってさ。
なんだ!なんだ!って思う間に。
「女神様」の声が。頭に響いてズキズキと痛かったよ。
無理矢理に「恩恵」の事が頭に刻まれたのかもな。
あの時ねキツカッタのを覚えている。
「女神様」本人が知らなくても。
俺は転生させられて。
ダイスで思わぬ力を貰い。
なぜか「恩恵」をも、貰えた不思議。
未明、、。
以前の俺の居た世界の物を再生できるんだってよ。
凄いよね。
まあ制限が掛かってるけどね。
それに、、あの。
ダイスとソレを振らせた「2人?」の存在も。
それも鮮明に思い出した、揶揄われたね。
あの時は、、鬼か悪魔かとも思ったけどさ。
何と!「女神様」の僕だってさ。
何かの気紛れで。
俺は此処に居るらしいよ。
「成人の儀」
後で俺は座ったまま気を失ってたって言われた。
倉庫の中でソンな事を思う。
服の中。
首から皮紐でさげてるギルド彰。
服の上から左手で押さえて。
望む。
頭の中に浮き出てくるよ。
アローヌ王国
シン 男 15歳 冒険者
階位 1
体力 29
力 25
魔力 48
ーー ーー
俊敏 36
器用 30
ーー ーー
生活魔法・灯り・清浄・口火・清水
*******
以下の事は何人も、見えず、知りえず、法外なり。
「女神様」の恩恵。
記憶「魔創」・「創生」
「制限あり・可能性・小」
未明の時の記憶を再現できる・「一部」。
自らの魔力を対価に創出する、価値は・「小」のみ。
魔石の内包力でも代用できる。
未明魔創
「制限あり・可能性・中・10<」
未明の時の己が購入した物のみ再現される「一部」。
「特記魔法」
1柱の戯れで許された法外魔法。
「1系統の武器」
未明の記憶、懐かしき遊具。
*******
倉庫の中は俺一人。
まだ仕事を初めて1時間ほどだ。
よし。
はぁ。
魔創。
右手の握った拳の中に、、、。
1個。
想像した、、。
あの、チロル・・コが出てきた。
消費魔力は1。
魔力1=10円かな。
俺の魔力は48、、、480円相当だな。
金額が少ないよ!。
魔力が増えれば良いけど、心配だよ。
ふぅ~。
未明魔法は個数制限まである。
何が「中」なのか、ソコイラ辺が分からないね。
価格、大きさ、重さ、、、。
ん~~、購入した物か。
色々と思い出すけど、コレから必要な物だよね。
1つ、2つ、、、3つ。
1番は、、。
まあ、ここいら辺までは決めやすいかな。
つい独り言がでる。
何年ぶりだろう。
チロル・・コか、懐かしいな。
鉱石を入れる木箱を裏返して座る。
小休止だ。
チョコの外装を剝がせば香りが、、。
くぅ~~ぅ!。
強烈な甘い香りが広がり。
忘れていた物が脳を刺激するよ。
今は冬でチョコもカチカチだ。
ポイっと口に放り込んで舐めれば。
それでドロッと溶けてくる。
口一杯に広がる鮮烈な味覚。
あ~ぁぁぁ~まぁ~ぃ!。
10円が旨すぎる。
くぅ~~!泣ける!。
自分の魔力の価値は程々。
480円。
基準が「中」って?。
曖昧、、。
う~ん、さて俺は何を買っていたのか。
異世界で自分の為に使えるもの、、制限付き!。




