再び、からのシン
シンの物語。
新たな方向へ変遷して。
始まります。
ラビリンスには早く行きたい。
75話。
後で少し内容を変更をします。
3日を2日に。
今日は大晦日?。
俺の14歳最後の日だ。
朝からチビ達2人が騒がしい。
ルシーナが、。
ねぇねぇ~!シン兄ィ~。
今日はお休みでしょ?、いつものお仕事。
アル兄ィ~と、芋堀にも行かないよねぇ~?。
だから。
また楽しい御話を聞かせて!お願い!。
ケシーレさんもリビエさんも。
今日はシン兄ィと勉強で良いよって。
シン兄ィが許せば、御話でも良いってね。
2人がねぇ。
御話しでも良いって言ったよ。
ねぇ~。
ミモもシン兄ィに言ってよ。
うん。
シン兄ィ。
ケシーレさんも良いって言ったよ。
あたしも御話が聞きたいのぉ~。
お願いぃ~。
うっ、。
目の前で見上げてくる。
ルシーナとミモリーの攻撃が。
前の話のあれから。
2回も御話をしたのだけど。
その両方ともが2人に大受けだった。
子豚の3兄弟と、森の狼と女の子の物語。
何んと無く覚えてる話を。
適当に変更してたのに。
2人には。
ワクワク!ドキドキ!で。
登場人物が危なくて。
ピンチの時はビクッと体が動いてた。
時には、悲鳴を上げながら聞いててっけ。
はぁ、しょうがないか!。
良し、良いよ!。
また食堂で話そうか。
やったぁ!ミモ~!行こう。
うん!ル~!楽しみ!。
寝床の部屋の片付けを済ませ。
2人が手を繫いで、廊下を走って行くよ。
そして。
また此処の女の子2人には。
ジャーレンタと違う世界の。
男の子と女の子の。
大冒険の話をした。
冒険だからね、。
チョット怖い話を盛ってさ。
ふふ、2人は。
悲鳴を上げたり、時には涙を貯めて。
夢中で聞いていたよ。
俺の適当で楽しくて緩い話を。
2人への御話し、それも午前で終わり。
昼食の後、休憩をしてから。
俺達は揃って、礼拝堂の前の方の隅へ行く。
毎年、此処の場所でミサに参加してる。
何か用が出来たら、直ぐに手伝うためだよ。
午後の早くの時刻から。
ちらほらと、礼拝堂に町の人達が訪れる。
奇麗にした礼拝堂に静かに入ってくるよ。
一礼する人もいれば、片膝を着く人もいる。
そして通路を歩き、空いてる長椅子に座る。
各々が「女神様」の身姿を見つめたり。
ひたすらに目を瞑り祈る者もいる。
その風景を見ながら、仲間と小声でお喋り。
時間は早く進むよ。
夕刻が迫り。
礼拝堂の小さな窓が朱色の光を通す。
壇上の。
ケシーレさんがハンドベルを鳴らし始めた。
リビエさんも、それに続いてベルを振る。
カラン!コロン!
コロン!カラン!
カランコロン!カランコロン!
チリ~ン!
チリ~ン!
ミサの始まりだ。
ケシーレさんの挨拶の声が響く。
リビエさんが合いの手のベルを奏でる。
長い祈りの時間。
途中で1回休憩を挟んで、また祈りの時間。
終わるかな~と思っていたら。
礼拝堂の入口の扉が開いた。
ひゅ~っと。
冷気が入り込んでくるよ。
男の人が3人入ってきたね。
あの人は此処の街主の。
イント騎士爵様だっけかな。
それに護衛の騎士が2人。
前の騒ぎの時にも来たよね。
通路を進んで壇上の横の椅子に座った。
そして。
イント騎士爵の声が聞こえた。
済まないな、遅れてしまった。
さあ、ミサを続けてくれ。
ケシーレさんが頷き、またベルを振る。
カラン!コロン!
コロン!カラン!
チリ~ン!
チリリ~~リリリ~ン。
ケシーレさんとリビエさんが。
「女神様」の身姿の前で揃って跪き。
何事か祈っている。
そして。
「女神様」1年の安寧を有難うございました。
皆が迎える、来年も御見守り下さい。
振り返ったケシーレさんが終わりを告げた。
今回のミサも無事に終わりました。
皆さん有難うございました。
おおっ。
これで今年の行事は終わりだよ。
ミサで何事も無くてよかった。
ふぅ。
そして礼拝堂の中の人々も動き始めた。
ざわざわとする人達。
俺は。
ふと「女神様」の像の方を見上げると。
あっ!。
俺の視線と声に、仲間も釣られた。
、、!。
わぁ~~。
おおっ。
キャァ~!。
何時か見た「あれが」「1」つ。
光の玉だ。
天井から、、ゆっくり。
ユラユラとクルクルと。
淡く光り輝いて降りてくる。
はぁ?。
女の人の声?。
{ ふふふ }
{ 久しく世界を見ていなかったが }
{ 我が、僕が悪さをしたようだ }
{ 過ぎた物が、1つ }
{ 2つ、、あるか }
{ 悪戯ダイス、、夢見の現か }
{ 人よ }
{ おもうままにすればよし }
{ くろ }
{ ふふふ }
{ 人よ、、、よな }
{ 未明 }
{ はは }
ベルが、浮いて勝手に、、。
奏でる。
リンリンリンリンリンリンリン。
チリ~ンチリ~ンチリ~ン。
そして。
礼拝堂に人々の声が、。
(ウオ~~~)
(キャァ~~~)
どよめきが響いた。
ん?。
ルシーナとミモリーが。
いつの間にか、俺にしがみ付いている。
珍しい事だ。
シン兄ィ。
今の声、、ねぇ聞こえた?。
ねぇねぇ!、、聞こえた。
ん~ミモ~。
ル~。
私も聞こえたよ!。
女に人だった。
それに笑ってたね。
チビ2人を見てたけど。
気になる人が、もう1人いるよ。
此処の街主さんだ。
壇上を見上げると、イント騎士爵は。
「女神様」の身姿の前に立っていたよ。
騎士さん達は後ろで片膝を付いていた。
カッコいいじゃない。
これで2回目だもんね。
それで此処。
ジャーレンタの修道院は「女神様」の何?。
そう思わづには居られないよね。
街主様は。
夜だというのに町の人達は、、。
「女神様」の声の騒ぎで、中々収まらない。
アルロ。
皆で食堂へ下がってて。
ケシーレさんが、俺達孤児を先に食堂にと。
先に下がらせてくれたよ。
それは良かったんだけどね。
う~、みんな腹ペコなんだけどな~、、。
移動する前に。
俺が忙しそうなリビエさんに。
みんなの食事の事を聞きに行ったよ。
御免ね。
今こっちは、まだまだ大変なの。
あなたとアルロとラツェで準備して。
先に食べてて頂戴ね。
ルシーナとミモリーの事も面倒見てね。
シン!、お願いね。
解りました、上手くやっときますよ。
ふぅ。
「女神様」で、またミサが大変だな事になった。
あの声が「女神様」の本物なのかなぁ。
それに、、「くろ」って言った。
もう色々と、考え事で頭が一杯だよ。
駄目だ、もういいや。
さあ、みんなで夕食だ。
食堂に戻り、リビエさんの言伝を言い。
みんなで待ちに待った夕食だ。
さっきの「女神様」の声で、ここも賑やかだ。
シンは聞こえたかい?。
ここの皆は聞こえたって言うから。
どう?。
俺も聞こえたよ。
前に聞いた、男の声じゃ無かったね。
ふぅ、あの声が「女神様」だったのかな?。
シン兄ィ~。
ミモもレ~もね、聞こえたよ。
「女神様」。
キラキラ、奇麗だったねぇ。
ねぇ~。
うん。
レ~も聞こえたよ。
凄いよ「女神様」。
御話より奇麗だった。
ねぇダイスって、、何?。
天の声。
確かに御話じゃあない本物だもの。
これから、どうなるんだろうか。
まあ俺達は、食事も済ませたから。
後は寝る準備だ。
みんな、もう寝る準備に行かないと。
さあ部屋に行こう。
食堂の火を小さくして、此処を出る。
ケシーレさん達まだ終わらないのかな。
礼拝堂に見に行く気にならないや。
まあ良いか。
今日はもう寝ちゃおう!。
サリタに。
今日も「清浄」をお願いするよ。
勿論よ!~さぁやるからね!。
奇麗になったし。
さてさて藁がチクチクするベッドへ。
今夜も夢も見ないで熟睡だ。
うぅ~寒い。
新年の初日の朝もこれです。
朝の冷え込みで、寒くて目が覚めちゃう。
でも、あともう少し寝たくて。
ごそごそと藁の布団に潜り込んでも。
くぅ~駄目だ。
眠さより寒さが勝っちゃう。
頭も起きて、目が冴えて来ちゃったよ。
はぁ、しょうがない昨日の事でも考えよう。
「女神様」かぁ。
何時かの「くろ」って言ってた。
俺の記憶にある言葉だよ。
グルグルと思案していたら。
外の暗さが明るくなってきたな。
すると、いつもの声が。
朝よ~起きてぇ~。
アルロ!ラツェ!ほら起きて。
さあ支度したくよ!。
リビエさんは変わらずに元気だ。
シンも起きて。
朝ご飯だから、支度支度!。
みんなも起きて、モソモソと着替え始めた。
さぁ~て、俺も着替えるかな。
井戸の冷たい水で顔を洗い、口を漱ぐ。
うひぃ~、冷たすぎる。
寒い、周りもみな震えながらだ。
暖かい食堂で朝食を済ませてから。
さっきの寝床の部屋へ戻る。
今日も仕事はお休みなんだよ。
俺は今、半日は寝ていたいんだよね。
何か疲れてるんだ、もちろん。
アルロとも相談して決めたんだよ。
ワガママじゃないからね。
チビ達は大人しく。
暖かい食堂で休んでるよ。
ケシーレさんにでも何か言われたのか。
珍しい事だ。
でも嬉しいよ、静かだもん。
でもさっき。
こっちを、俺をチラチラ見てた?。
止めて、今日は無理だからね。
寝るんだよ。
午前をベッドで寝て、少し休めた日。
さて午後は、自分のロッカー、棚?の中。
ああ、扉が無いから棚かな。
あの皮のポーチを確かめよう。
荷物が増えたから、奥に押し込んだよ。
私物で見えないようにね。
ズボンと服の奥の、一番下だ。
12歳のあの日。
目覚めてすぐに手にした。
中も覗いたよね。
らしか銅貨が数枚と、木の実が入ってたかな?。
収納の魔道具だった。
ロイスさんのと同じ道具だ。
それに、、。
ああぁ~~もう!現物を見た方が良いや!。
布団から起き出て棚へ向かう。
棚に詰め込まれた衣類に奥から。
手探りする、おっ有った。
そして。
あのウエストポーチを手にした。
そうこれだった。
自分の寝床に戻り。
周りから見えないように布団で隠しながら。
手にしたポーチの皮の蓋を捲ると。
中は小、中、中と、3か所に区切られてる。
一番狭い所に確か銅貨が入ってたよね。
試しに入口を手で摘まんで軽く引っ張ると、。
おぅ!。
二ョ~ンって伸びて大きく開いた。
くぅ~凄い、中に銀貨とドングリみたいなのが。
底の方に入ってるよ。
手を放すと元に戻った。
右手の指先を差し込むと。
スポッと?ヌポッ?とはいったよ。
何だこれは、変な感じが凄い。
頭の中で銅貨2枚と種って浮かぶ。
ん~?どれ位この中に入るんだろうかな。
でもコレ凄い物だよね。
3か所も入る所が有るもんね。
はあ。
何でコンナ凄い物を俺が持ってるのか。
う~分からない、何でだっけかな。
自分の記憶に曖昧な所が有るんだよなぁ。
はぁ何でだろう。
意味が分からない。
少し考えて頭を使ったら。
疲れた、駄目だもう少し寝よう。
アルロ俺は午後も少し寝て休むよ。
良いかな?。
何か用が有るかなぁ。
アルロに確認しなくちゃだよ。
大丈夫じゃないかな、僕もまた寝たいよ。
疲れてるよねぇ。
シンお休み。
アルロもお疲れだね、一緒だ。
よし、もう一休み!。
15歳の初めの日。
俺とアルロは、1日食事以外は寝ていた。
年末にオーバーワークだったから。
夕食を食べて。
また直ぐに2人で寝ちゃった。
ふぅ。
1月2日の日。
朝食を済ませて礼拝堂へ。
今日は「成人の儀」が有る日だよ。
さて、俺はどうなるのか。
「成人の儀」はね。
修道院か教会の礼拝堂に祭られてる。
「女神様」の身姿へ真摯に祈るんだ。
自分で報告するんだよ。
15歳になりました。
大人に成りましたってね。
去年はここで。
ラツェの「成人の儀」を見たけど。
ラツェってばさ。
祈ってる時間が、やたらと長かったんだよ。
ピクリとも動かなくて。
周りの大人が心配するほどね。
まあ「女神様」大好きのラツェだからさ。
あの時は、しょうがないって思ったけどね。
誰にも言わないけど。
あれ「恩恵」のせいだったんだよね。
ラッエの「恩恵」は教えてくれないよ。
あの3年前のミサの出来事だよ。
そして今日は俺とアルロの番だ。
ケシーレさんが壇上で。
俺達に「成人の儀」の注意をしてくれる。
さぁ、2人共、心を静かにして。
今日、「女神様」に向き合える?。
落ち着いてね。
、、。
さぁ、アルロから。
「女神様」に祈って。
報告なさい。
アルロが「女神様」の身姿の前に。
おおっ!。
片膝をついての姿!、、カッコいいよ。
俺とは違い過ぎる。
流石親友。
ん?。
んん?。
アルロも祈りが長くない?。
あれぇ~~!!。
「恩恵」絡みかい、これ。
じゃあ、おれも?。
5分~。
10分~。
ふうぅ~。
声が。
アルロが、こっち側へ帰ってきたよ。
アルロ。
「女神様」の声が聞こえましたか?。
ケシーレさんの問いに、頷いて答える。
長かったよ。
アルロは俺の隣に戻っても。
「女神様」の身姿を見上げてるよ。
次は俺だけど、、。
ケシーレさんに呼ばれて前へ。
シンも此処へ来なさい。
あなたも準備は良いかしら。
さあ、祈るのよ。
「女神様」に報告なさい。
俺は何となく、俺は、、正座かな。
「女神様」。
俺15歳に無事なれました。
有難うございました。
これからは冒険者で頑張っていきます。
見ててください。
何とか、、。
死なない様に、、、。
生きていきます。
リィ~ン。
リィ~ン。
は~~ぁ?「女神様」。
{ あぁ }
{ くろい 人の 子 }
{ 我がしもべ の 犠牲者 }
{ 混じってる }
{ いかいの 魂 }
{ ニ柱 神罰 }
{ 悪戯 ダイス も }
{ ダイス で 得た もの }
{ あとすこし 与えよう }
{ 未明 }
{ 魔力 で 少し 創生 }
{ 良き事 あらんことお }
{ ふふふ }
{ 世界 }
{ 行くが良い }
カラン!カラン!カラン!
ウッ。
「女神様」が。
目の奥が痛いような。
目をぎゅ~っと瞑っても。
変な感じ。
頭の芯が痛いような。
体がフラフラする。
はぁ~。
チョット気持ちも悪い。
直ぐに横になりたいよ。
体に力が入らないよ。
声が聞こえる。
シン。
ねぇ大丈夫。
シン!。
まぁ。
気を失ってるみたい。
大変だわ、リビエ、アルロ!。
手伝ってちょうだい。
シンを暖かい食堂へ連れて行きましょう。
俺が目を覚ましたのは。
食堂の、弱く火の残ってる暖炉の前。
うぅ~。
枕をして寝ていたようだ。
ん~~、此処は温かいなぁ~。
火は良いなぁ。
あっ。
リビエさ~ん。
やった!目が開いた。
シン兄ィが。
シン兄ィが起きたよ。
良かった~ぁ。
ん?。
おぉルシーナじゃん。
横でチョコンと、女の子座りでいるよ。
その横のミモリーも同じだ、いるね。
うん2人共。
近くで見ると、金髪で可愛いね。
はっ!何を言ってんだ俺。
う~~。
何か頭がボーとしてる。
アルロは?。
ん?。
さっきのは「成人の儀」だった?。
あれは?。
記憶が混じってるとか、言ったか?。
俺と誰の、、。
ああぁ~3年前だ。
死んで入れ替わった、子だ、。
この体の子だ、アルロの親友だった。
12歳のシン。
そうだったんだな。
2重だったんだ。
俺は15歳になったよ。
シン。
そうか、君と3年間混じっていたんだな。
3年分の2人の記憶を、2つにしてさ。
その1つを持っていきなよ。
そして。
君は「女神様」に会えるかな。
会えるよな?。
会えればいいな。
今日からは、俺の記憶で。
君の姿を借りてさ。。
これから生きていくからさ。
ゴメンなシン!。
シン君へ。
親友よ、さらば少年。
あとは、、ギルド彰{証}の表示ですが。
「恩恵」をいかにしようか。
ん~。
本編も6月13日午後に微変。




