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異界奇行---俺にはキツスギル!  作者: kenken@


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親友


この部屋から出歩く気が起きなくて。

さっきのままだ。

窓枠に顎を載せて、右側の景色を眺める。


石壁と地面に生える草、、、たぶん雑草だ。

肌に感じる微風が心地いい、良い季節なのだろうか

薄着だけど寒すぎないけど、ちょっと涼しいだけ。

でも寒く感じるのは痩せすぎだから?。


空を見上げれば。

さっきよりも青空多めと、少しの雲が綺麗だ。




この窓からの眺めも3分も見れば飽きる。

壁だし、もう見飽きた。


部屋の中にも、さしたる物も無い、孤児院だし。

それにしても。

ここは静かだな、まだ耳鳴りが「シー」って癇に障る。

安外この近所は閑静な良い所なのかもしれないな。

耳鳴り以外に、鳥の囀りとか良く聞こえるし。

でも人の気配がしない、ほんと静かだ。

孤児院が。

畑のど真ん中じゃあるまいし。


はあ。

溜息がでるよ、環境が良いと小さいけど耳鳴りが惨い。


外を眺めるのを止め。木の台に座り直して考える。

自分の掌を見るとがまた、溜息が出る。

俺が事故死って、、、チョット痛かった位しか記憶にない。

それで、変わってしまったんだろうな。

全てが。


「あの声」、、、が告げた通りになっている。

「あの世界」、、、がここの事だろう。


 俺は今を認めるしか無いのか。


「孤児院の子供」に生まれ変わったんだって。

「子供」だ。

「転生」だって言われたな。

「転生」。


 ソレってさ。別の世界への生まれ変わりだよな。


地球の日本人の記憶と意識が「この子」に入り込んだんだ。

元のこの子の意識と記憶が何となく今の俺にも分かる。


多分すべてじゃないけど。

これから、この2つの意識と記憶がどうなるのか。

ふぅ、分からないよ。


「あの声」が語ったこの世界の事。

「選択」の事。

「貰い物」だったかな、いったい何の事か。

「1」個、俺の記憶の中から、手元にあるハズの物、分からん。


 なんも分からん。


この世界の事は、生きて行ければ。

段々と理解できるだろうか?。

後は、自分を鍛えないと、これから生きて行けないだろうな。

簡単に命を失いそうで怖い。


人は「感情」の有る生き物だなんだよ。

この「不安感」が半端ない。

これからを考えると。胃がムカムカして気持ち悪い。

「転生」でこの世界に来たけど。

俺の今の状況って、かなり厳しいよな。

あああ、泣き言しか出ない。

けど生きて行くしかないんだな。認めるのか。


 「転生」


はあ。


色々な「4」つの恩恵だっけな。


「恩恵」とか特技も良くわかんないよな。

只くれるんじゃなくて。選ればせてくれたのが幸運だったかな。

今がリアルになったのなら、もう覚悟を決めるしかない。


 はぁ。


恩恵を生かして頑張ろう!それしかない。


 はあ。



「健康」

これ貰っといてよかっただろうな、変な病気やだし。


「剣」

剣なんて言われてもリアルじゃないけどなあ。

日本じゃ法律で「銃刀法違反」だし。

子供の頃ですら「チャンバラ」は危ないからと教えられていた時代だよ。

精々棒切れで遊ぶ程度だったな、。

道端の草を木の棒で薙ぎ倒して遊んだ位だよ。

それが「剣」とか、、、無いね!無い。

小さなナイフの所持で警察の職質に合う厄介事な世界だった。

子供だし先の話だね。練習からだな。


「魔法」、、

生活魔法が使えるんだっけ。

使い方がそもそも分かりません。

周りの人の観察からだね。

興味は大いに有るけど子供だし、孤児院だし。

魔法、、21世紀の地球人には夢過ぎるだろ。

でも、此処では夢じゃないし、使える様になるたい。

でも現状理解不能につき。

放置って事で。

俺の限界。



「収納」

これは便利だろう、荷物が減らせるしな。

これって、気を付けないとダメな奴だよね。


「貰い物」

何なのかは創造しやすい。

なんたって持ち物が少ないからね。

多分あの「ウエストポーチ」みたいなヤツ。

あれしか無いでしょ。「収納」出来そうなの。

壁の棚の自分のスペース部分を見たけど、荷物がすくな!。

スカスカだよ。

まあ、他の棚も空っぽとかが多いし。

荷物の入ってる所のほうが少ないよ。


「俺に関する物」

最後のも選択の幅が広すぎて、答えが出ないな。

俺自身に関する物だけど、現状は分からない。

生きてく上で便利な物が凄く良いな。

この世界で便利って。何だか想像もできないけど。

などと考え事に耽っていたのか5分くらいかな。

すると。


アッ。

足音がドアの方でする。

ドアを見ていると。

ドアが横にゆっくり滑って開いた、スライド式だった。

少しづつ開いたドアの隙間に、目が見えて更に開いた。

男の子がこっちを見て驚いているが、いい笑顔になったよ。

座っている俺を見たからだな、俺と同じくらいの男の子だ。

そして俺同様に痩せている。


その彼は金髪だよ。金髪。

身近に本物の金髪なんて普通いないよね。

くううっ、髪が鈍く金色に光ってるよ。


ちゃんと靴を脱ぎ。

あのスリッパ見たいのを履いて小走りに俺の前で止まった。

目線は俺と合っている。少し笑顔の美少年だね。

そして、しゃがんで話しかけてきた。


 「シン」もう大丈夫なのかい?。


金髪の少年は俺に向かって聞いて来た。


「シン」それが俺の名前らしい。

「シン」と言われても、ピンと来ない。


そして、目の前の金髪少年君。

「あなた」は誰ですか。

ああ、俺との記憶が重なったせいで、消えているのかも。

うぅ~弊害も有りそうで怖い。


チョットカッコイイ、金髪君。


君は誰ですか。

君の名は。


  

 えっと。



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