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異界奇行---俺にはキツスギル!  作者: kenken@


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非現実な世界

ここは。出来ない事が出来る世界

先日の仕事終わりでギルドへ行った時に

久ぶりにロイスさんに会った

最近の仕事の話を聞かせてもらえた。

護衛の仕事の事。

不思議のラビリンスの事。

聴いていて楽し過ぎた。

でも、、、


自分の今の環境は非現実的。

転生なんて非現実的。

魔法なんて非現実的。

ラビリンスも非現実的。

ドワーフの親方の鍛冶も非現実的。

「女神様」の超常も非現実的。

色々有り過ぎて非現実的。


おかし過ぎる!不思議すぎる!


でも

そんな世界に少しずつなれた俺。

12歳の孤児からはキツかった。

13歳で観たこの世界の奇跡。

14歳になった俺。

15歳になるのが楽しみだ。

親友もいる!


こんな事を思い出しながらチクチクする

孤児院の藁のベッドで眠る。


次の日の朝。

廊下を歩きながら考え事。

最近の朝は過ごしやす気温で楽だよ。

これから暫くの間は良い季節が続く。

晩夏から初秋の季節!

ジャーレンタの街の中に

紅葉する木は見当たらない。


食堂で揃って朝食を食べる。

ラツェとアルロと俺で配膳をするよ

今日のスープも美味しそうだ

少し美味しくなった食事。

パンが柔らかく美味しくなった!

年少のチビ達2人も嬉しそうだ

目の前に置かれたスープとパンを

見て体が左右にゆらゆらと揺れている

最近は自分で綺麗にスープも

食べれるようになった。

成長したな!

多分2人とも5歳だと思われる。

6歳かも知れないが詳細は不明なんだって。


今日の俺とアルロの仕事先は

ダンケロさんの鍛冶工房で、また鉱石運び!

仕事は大変だけど色んな話を聞けて

鍛冶工房の仕事は好きなんだ。


孤児院を出て鍛冶工房へ道を2人で歩く。


 アルロ~。

 ロイスさんの話覚えてる。

 本物の冒険者の話をしてくれたじゃない!

 ラビリンスなんて凄い話だったよね~!

 街の外の話なんか聞けないもんね~。

 は~~~!

 街の外の世界が

 どんな物なのかなんてさ。

 俺達って全然知らなかったよね。


アルロが俯き加減で話し始めた。

 

  シンは15歳の「成人の儀」の後に

  15歳になったら、そのまま冒険者になるの?

  僕も色々考えてるけどね、、、

  ラツェは薬屋さんに勤めてるし

  そのまま薬師を目指すみたいだし。

  は~~!色々と悩むよね~!

  この街で別の仕事を探すとかしないのかい?

  冒険者だけなの?


 えっ!

 なにで悩んでるの?

 冒険者になるんでしょ!

 アルロは冒険者になるんじゃないの!

 俺と一緒に街の外に行く様な!

 ロイスさんみたいな

 冒険者になるんじゃないの~!

 

  え~とね。

  「成人の儀」までまだ時間が有るからね

  悩み中なんだよ。

  僕は生活魔法が「口火」と「灯り」でしょ

  シンみたいに4つ使えないのがね~!

  せめて「清浄」が使えればさ良いんだけど。

  飲み水の「清水」も使えないんだよ。

  冒険者になるのにキツイかなって。

  だから検討中なんだ!

  検討中ね!


 え~~~~~!

 うそうそ!

 嘘でしょ~!


俺は絶望感に打ちのめされた!

親友の気持ちが分からなかったなんて。

確かに思い至る所かも。

俺の独りよがりだったのか!

今の14歳の悩み。

未来の15歳の選択。

あ~~~!


 アルロ!俺と一緒なら問題無いじゃない!

 だから悩む事無いって!

 そうでしょ!

 他にも仲間が出来れば、、、

 やって行けるって!

 ね!


  確かにそうかもだけどね。

  まだ先だから!

  シン!「成人の儀」の後でまた相談しようよ。

  ね!


まじか~~!

アルロが、、アルロが~~! 

これも「非現実的」な回答だよ!

まだだ!まだ時間はあるハズだ!

絶望的な思考から抜け出せないまま

ダンケロ親方の鍛冶工房についた。


金属のドアを叩く澄んだ音が

キィ~~~ン!といつまでも

俺の耳に響く。


少し落ち込んだまま、仕事をする。

いつもより随分とガスロ鉱石が重いよ。

でも2人で黙々と鉱石を運ぶ。


少しすると休憩だと言われて手を止める。

いつもの場所にテーブルを置き御茶を貰う。


そうだ!

この沈んだ気持ちを切り替えたい!

親方に石のラビリンスの事を聞こう。


目の前にドカッと座って御茶を飲んでる

ダンケロさんに覗き込みながら

声を掛けた。


 ダンケロさん。

 石のラビリンスの事を

 この前、ロイスさんに聞いたんですよ。

 潜ったけどロクなのが出ね~!

 とか言っててヤケ酒を飲んでて。

 でもその姿は楽しそうだったんですよ。

 それで!

 後で気が付いて。


 ドワーフのダンケロさんなら

 もっと凄く詳しいんじゃないかと

 石のラビリンスの事を!

 良かったら御願いできませんか。

 

 俺達に凄い話を、、

 聞かせてくれるんじゃないかと。

 考えちゃってるんです!

 、、、。


ダンケロさんは。

御茶を飲んでいたが。

キョトン。とした顔で。

俺を見た。

 

  は~~?

  何だ行き成り。

  俺に!

  石のラビリンスの事を聞きたい?

  石の迷宮か。

  あそこは、、、

  


  んん。

  まあ、、なんだ~。

  ロイスの奴は。石に好かれてね~んだろうよ!

  石のラビリンスはそんな所だ。

  不思議の迷宮だからな。

  ただ我武者羅に掘ってもな、、、、

  なんにも出ね~方が普通だ。


  だが!

  石のラビリンスのな。

  その日!。その時!。その場所でだ!、、、。

  掘ってる奴がいると!

  偶に石に好かれる奴もいるからな~~。

  新人もベテランも関係ね~ぞ!


  そんな奴がな、運に恵まれると、、、出る!

  デカいのや、良い金属がな!

  良いのが出る時はそんなもんだ。


  年に多くても。3回良い荷が出れば当たり年だな。

  ジャーレンタに居ればよ。年1か年2か、、年3か!

  石も金属も宝石も。

  良いのが俺の所に来る!

  だから俺はこの街で工房を開いてる。

  ドワーフには堪らない街だ。

  もう60年以上かな

  俺がここに居付いて。

  

  鉄、金、銀、銅、、

  魔鋼、魔銀ミスリル、

  アダマンタイト、、、。

  宝石は小さいのが出やすいな。


  宝石も色々出てるが

  俺は、、、、

  サファイアとエメラルドの

  大玉が好きだぜ!

  俺達ドワーフの鍛冶師がな。

  剣やらの武器に上手く嵌めこんでな!

  そいつを磨き込んで!

  磨き込んで仕上げると!

  魔宝剣やらの出来上がりだ!

  魔力持ちが魔力をを流すと、、、

  もとの武器や防具とは別モンによ~

  か~~~~!

  羨まし~ゼ。

  俺達には出来ね~事だ!

  俺達ドワーフは造るだけだ!

  出来ても使い切れね~~!

  チクショ~!

  出来る奴らが恨めしいぜ

  まったく憎たらしいい!

  グウ~~!


  いいか!

  だからな!

  宝石もデカいのが出るとな。

  弄りたくなるだろ~?


  輝石、奇石。なんかもよ。出るけど。

  使い方の分からね~のが多いな。

  新人だと宝石1つ出りゃ、、楽になるな。

  金になりゃ装備が充実するからよ!

  

  石のラビリンスで

  先ず何かを掘り出すことだな!

  お前らも潜って何か出たら

  俺の工房に持って来いよ!

  鉄でも銅でもいいぜ。

  宝石やら魔銀!

  鑑定やら買取やらで

  俺を楽しませてくれよ。

  


  まあ、ギルドも良いがな。

  

  石のラビリンスは良い所だ!

  冒険者なら誰でも潜れるからな。


  お前らも冒険者になるのなら。


  石のラビリンスが

  冒険者初めの洗礼場所だ!



魔宝剣だって。

カッコイイな!


ホントに「非現実世界」だよここは。

  









ドワーフの魔宝剣。どんな事になるのか。

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