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異界奇行---俺にはキツスギル!  作者: kenken@


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寒い夜


気を揉む事ばかり。

 ダンケロさんのナイフ。


ダンケロさんのナイフの話の事を

ラツェに事情を説明なくちゃ。

今度、工房の仕事に行く前に

話さないとね。


あの日。俺達は午後から

孤児院の外の掃除を軽くしたよ。

ラツェの帰りはたぶん

夕方で、夕食の少し前だろう。

その時だと話す時間は無いよ。


ラツェが孤児院に帰ったのは

陽が落ちて薄暗くなってからだった。

やはり時間は無い。


いつもラツェは自分に

清浄の魔法を掛けて

服の埃を払い身綺麗にして

食堂の席につくんだ。


ーーーーーーーーーーーーーーー

仕事をしてお金を稼がないと

自立できないから


14歳と15歳になるとコンナだよ。

普通の大人の人と同じになる。


普段の俺達も冬だと

仕事を済ませて孤児院に帰ると

陽が落ちて暗くなっちゃう。


自分とアルロに清浄の魔法を掛けて

直ぐに食堂に急いで行くけど。

俺達が食堂に入るのを他の皆が

待ってる状態が多くなる。


夕食の時間が早すぎじゃない?


ーーーーーーーーーーーーーーー


皆がそろえば

すぐ夕食だよ。

でも食事の前には。

「女神様」に感謝の祈りを捧げる。

今日も有難うございます。

それから夕食だよ。


孤児院の食事の質が少し上がって来た。

夕食のスープが最近旨いんだ。

相変わらず

肉は少ししか入ってないよ。

パンも以前より美味しくなってる。



朝のスープも野菜が一杯だよ。

ここにも肉は少ない。


でも。

2年で凄く良くなったのが分かる。

チビ達も嬉しそうに食べてる!

俺達がチビの時より

食事が凄く良くなった。

美味しくなった!

とても有りがたい事だ。


皆で静かに夕食を済ませる。

俺達は席を立つ。

俺とアルロで夕食の後片付けをする。

後は寝るだけだ。

この暖かい食堂に、もう少しの間

居たいけど!


他の皆は先に寝床の部屋に向かう。

冬は夜が長いよ。


俺も部屋に入って

薄い寝巻に着替えて

寝る準部をする。


ラツェは寝床の部屋で

2人のチビ達の面倒を見てた。


レーリエもチビ達の服を

片付けてるのかな?


この部屋は凄く寒いから

早く藁のベッドに

潜り込みたいんだけど。


そのチビ達の面倒を

見終わったのを見届けてから。

ラツェに声を掛けた。


 ねえラツェ。

 チョット良い。


  シン。なに?

  良いけど。

  寒いから早めにね。

 

 有難うね。

 いま仕事で薬屋さん行ってるでしょ。

 お休みの日って決まってるの?

 君に お願いが有ってね!

 休みの日を合わせて。

 俺達の仕事先に来てくれないかな?


 ドワーフの工房なんだよ!

 そこの親方がね!

 是非!君に会いたいって言ってさ。

 内緒なんだけど

 「女神様」関係なんだよ。


 俺達、親方に頼まれてるんだ。

 俺とアルロと君とでね。

 3人揃って。

 一緒に来てほしいんだって

 親方に言われてるの。

 出来たら10日後位が良いんだけど。

 お願い!

 半日付き合ってよ。

 君にとっても、良い話だから。

  

  ええ!

  行くのは良いわよ。

  でも。

  今夜は寒いわ!

  寒いから早くベッドに入りたいの。

  その詳しい話は、明日にしましょうよ。

  工房には行くからね。

  寒いわ。


 御免ねラツェ。

 話は明日の朝で良いかな?

 

  ええ、良いわ。

  寒いわ。

  もうベッドに入るわよ。

  お休みシン。


 ああ。お休みラツェ。


ラツェが工房に

行ってくれるか心配だったけど。

行くのは大丈夫になった。

良かった~。




あ~~

ラツェとの話は済んだけど。

今夜は寒すぎ。

ほんとに寒い!

薄い寝巻で立ってると

すぐ体に震えが来るよ。

俺達孤児はさ

体脂肪がアスリート並みだからね。


俺も急いで藁のベッドに潜り込む。

スカスカの布越しに藁が

寝巻越しにチクチクする。

不快さを我慢して

体を丸めてベッドに潜り込む。


 藁のベッド寒すぎる~。

 足先が冷える~

 震えが止まらないよ~

 歯がカチカチと鳴るよ~。

 


うううう~

つい独り言を!

今夜はやけに冷えるよ。

ここの所、日中も曇りの日が続いてて

夜になると余計に冷える感じだよ。

外は風が無いのかな


耳に届く音が!

いつもより静かだな。

そんな事を考えながら

眠りに落ちた。



冬の寝巻は薄いシャツに

薄いズボン。

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