巡る季節
この世界にも四季があるのかな
農家の仕事の手伝いを続けている、俺とアルロ。
最初の約束は5日~10日?くらいの予定だったけど、、、、
何事も予定道理には進まない事の方が多いよね。
今は、もを4月の真ん中だよ。
季節が進んで、もう春だし。
二人で今も、ワヒットさんの畑の手伝いをしているんだよね。
最初の手伝いの後に、もう暫くの間手伝ってって言われちゃってさ。
孤児院でケシーレさんや皆と相談したんだ。
俺とアルロとケリオサは男組の仕事だから。
宿屋とか、市場の手伝いや掃除もしなくちゃいけないからね!
だから出来る範囲でってワヒットさんに言ってみたら、、、
それで良いから、頼むって言うし、、、。
予定してた午後からの野菜の種まきを終わらせて
畑の脇の畔に出て一休みしていると。
ワヒットさんが畑を眺めながら俺達に話しかける。
いや~~!二人に手伝ってもらって大助かりだ!
二人とも良く手伝ってくれてるし!
ああああ~~!目の前のウチの畑が美しいよ!
今年も、また良い野菜が出来そうだよ。
ほんとに有難う。
春の畑の準備も順調に進んでるし。葉野菜の種も蒔けた!
うお~~!
今年も野菜作り頑張っちゃうぞ~~!
ワヒットさん。普段も楽しい人だけど。
今日は絶好調だな!
大変だった冬作の、でっかく育ったキャベツも。
一つも無駄にせず、全部街の市場に出せたし!
街の人達に美味しく食べて貰えたはずだし!
農家冥利に尽きるよ!
ホント!あの時は人手が足りなくて困ってたからさ。
アルロ!シン!
俺達夫婦を助けてくれて有難うな!
そうだ!今日はもう畑仕事終わりで良いよ。
うちに貯めてある野菜を孤児院に持って行きな。
タマネギが吊るしてあるの分かるだろ!人参もあるからな。
あ~~!肉は無いけどさ!
うちにある籠に入れて持って行きな!
それでさ仲間で旨く食ってくれ!
ほらほら!帰っていいよ。
そんな風に言いだすワヒットさん。
アルロが答える。
良いんですか?まだいつもより大分早いですよ!
種まき終わってないし!奥さんと二人で大変じゃないですか?
それに、この前も野菜を貰ってますから、そんなに貰えませんよ。
俺達がリビエさんに注意されちゃいますよ。
アハハそうか!
まあ!今日は終わりで良いからさ。
俺の言うとおりにしておきな。
偶には早く帰ってみるのも良いじゃないか。
それと、イーガスに伝言を頼むよ。
こんな風に言ってくれよ!
今年も俺の畑で、良い野菜が出来るぞ!
お前に紹介された、孤児院の二人の男の子のおかげだ。
店の肉ばっかり食ってないで、、、
俺の野菜を食ってみろってな!
あはは!
それと、暫くは畑仕事は大丈夫だからさ。
街の仕事に戻って良いよ。
でも!半月位したら又仕事を頼みたいんだ!
5月になると、、、草が、、雑草が!生えて来るんだ!
その時にまた頼みたいんだ。
アルロと俺は、ワヒットさんの家に寄り。
野菜を少し貰って孤児院に帰った。
最近の孤児院のスープは野菜たっぷりだよ!
健康志向スープだよ!肉は、、、ほぼ無いからね。
寒かった年の初め!
いつの間にか、、
4月から5月に季節が進む。春と言えば。
日本に生きたなら。
「桜」や「梅」
でも!
この世界には、、、「桜の木」は無いみたいだ。
ピンク色の花吹雪!あの幸福感!
花が咲き誇る樹木なんて見た事無い、、、
市場の大きい木に花って咲いてたかな?
シンの記憶には、、、無いかな。
てか!13歳の孤児なので世間は狭い。
ああっ!
俺が知らないだけかもね。
異輪廻で
常世の春は桜木で
異界を見ても華は無し
異世界無常!
春が過ぎれば。
夏の暑を思い出す。
5月にも馬鹿に暑い日が有ったるするよね。
この世界にも四季がある!
前世の思い出。
美しい日本の桜。




