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異界奇行---俺にはキツスギル!  作者: kenken@


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真冬の日

うううっ~~寒い。冷える~~ぅ。


今の季節は日本だと2月頃なのかな。日中で晴れてても冷え込むよ。

一年で一番寒くなってるんじゃないかな

強く風が吹いたらさ震え上がるよ。痩せっポチの子供だからさ。


朝、孤児院のベットモドキの中で目を覚ました、ううっ寒い寒いよ。

自分の寝床の位置がね、部屋の中でも外側の壁に面した所で寝てるのがイケない。

基礎石の上に根太を通して厚めの床板が張られている床もさぁ、断熱何てもちろん無いからね。

底冷えが伝わって来てるんじゃないのこれ?。

部屋の壁も薄いから壁越しで冷気が抜けて来るんだよ、壁板も縦横に組んで2重になってるみたいなんだけどね。隙間風が体に凍みるよ、、、、うううっ。


冬本番の寒さがいよいよ厳しくなって来てるんだ。起きたくも無いのにね、寒さで目が覚めてしまうんだ

夜もね寝る前に靴下を履いて寝ないと、朝起きた時に足先が痛くなる程の冷え込みなんだよ。

そんな感じで少しでも温まろうと、ベットモドキの中でモソモソしてると朝の時間が過ぎて行く。

そうしてると、廊下の方から足音が聞こえて来るんだ。リビエさんが起こしに来たんだよ。

ベットモドキに寝ながら頭を出して首をひねってね、入口の扉の方を見ていると足音が止まり扉がスーと開いた

リビエさんは1歩部屋に入り俺達に、こう言うんだ。

 

 「おはよう。朝だよ!」

 「ほらほらみんな。起きなさい朝食の時間に遅れてしまうわよ」

 「院長が支度をして待っているからね、美味しいスープが待ってるから、早く起きなさい」

 「ベットも綺麗にと畳むのよ、雑にしたら駄目だからね」」

 「早く着替えて顔を洗って支度をしないとね、朝食が減るからね!急ぎなさい」

 「一番おそい子は、誰かなぁ~~~」


リビエさんがそう言い終ると大人用のスリッパに履き替えて部屋に入って来た。

2人の年下の女の子。サリタとジュニューの寝起きの面倒を見るためだ

10歳以下の女の子だ。2人は朝が滅法弱いんだよね、なかなか起きないんだよ


 「ほら、サリタとジュニューも頑張って起きなさい、ほらほら着替えるからね。ジュニュー起き    て」

 「寒いけど起きなさい。ラッエ、悪いけどサリタを見てあげて」


いつものリビエさんの御小言が俺達孤児に炸裂するんだよ「食事が減る」は絶対だめだから、みんな飛び起きるんだ。寒いからね怒られるまでベットから出れないんだよ、俺達は子供だからね!


のろのろと何とかみんなで起きて、身支度を済ませて食堂に向かって歩いて行く。

そおそお、あれからねリビエさんに、みんなの冬の厚手の服と靴下を倉庫から出してもらったんだけどね

服装がが冬仕様になってもね、ヤッパリ寒いものは寒いと、男3人で頷き合ったよ。


みんなで廊下を歩いて無事に食堂に辿り着いたよ。ジュニューの眼が寝惚けているのはいつもの事だ。

食堂には大きめの暖炉が備え付けられているけどね、スープを温める位しか火が無いんだよ、薪も買ったりみんなで森に入って集めて来ないといけないからなんだ。なので食堂もあんまり暖かくはないんだよ。


食堂に入り、自分の椅子に腰掛けて、朝食が配膳されるのを静かに待っている間に、気が付いたんだよね

何だか暗いかなと。食堂が少し暗かったんだ。部屋の中を照らす灯りの魔法の輝きが弱いのかなと考えたよ

冬だから余計に暗く感じるなかな、日差しも弱いしね暗いんだよ。

だから勝手にだけど灯りの魔法をね、天井付近に漂っている3個の灯りの魔法に掛け直したんだ。

天井に有る、灯りを見つめてイメージするんだ。記憶に有る昼白色の「LED照明」の白く明るく輝く照明装置の事をさ!「100ワット分」の明るさとに成れとね。

3か所ある灯りが、す~~~と白く強く輝きだして部屋が明るくなった。ああ良いね明るいよ。


俺が天井の灯りの魔法3個を順繰りに見て微笑んでると

修道院の院長の「ケシーレ」さんが俺に話しかけて来たんだ。


 「シン、灯りの魔法を掛けてくれてありがとう。ああっ食堂が明るくなって気分が良いわね」

 「シンがやってくれると、いつもより凄く明るいのよね。素晴らしいわ」

 「これだけ明るいと、みんなの顔も見えるわ」

 「私とリビエ、2人の灯りの魔法だとね、灯りが足りずに少し暗くなってしまうのよ」


ケシーレさんの顔が困り顔に見える程だ。リビエさんは微笑んでるよ。


 「いつも、いつも。シンに灯りの魔法を頼んで申し訳ないけれど」

 「今日も後で、他の所の灯りの魔法も掛け替えてくれるかしら」

 「修道院と礼拝堂の灯りを頼みたいのよ。数が多いけれど大丈夫かしら」

 「特にね、礼拝堂の灯りをお願いしたいのよ」

 「礼拝堂の灯りもね、シンの灯りの魔法で照らされると、内部がより美しく見えるのよ」

 「美しい礼拝堂本来の姿が見える気がするのよ」


ケシーレさんが真顔で俺を見てるよ、だから俺は元気良く返事をさた。


「はい分かりました。大丈夫ですよ礼拝堂の灯り。勿論やらせて下さい。」

「あとで、他の所も出来るだけ掛け直していきます」

「礼拝堂。明るくなると、あそこって物凄く綺麗ですよね」


俺は、ケシーレさんにそんな風に軽く返事を返した。礼拝堂はそんなに多く入った事は無いけれど

すごく綺麗な場所だったと覚えてるよ。

礼拝堂は石造りで、明かり取りの窓が少なかったのかな、確かに薄暗かったかもしれない。

まあ。ここと同じ昼白色の白く明るい灯りで良いよね。


ケシーレさんは俺の返事を聞いて、いい笑顔になったよ。美しい礼拝堂を想像してるんだろうね。

電球色だと暗い感じで食堂に向かないよね、たしか食べ物は美味しく見えるとか、俺は好きじゃないんだ

昼光色の灯りを礼拝堂に灯してみたら、どんな感じになるのかな確か薄く青味の灯りになるから

光の色って幅が有るよね、原初は火の色だろうかな、次が白熱電球の色かな。ネオン管や蛍光灯になって

LEDに変わったっけ。


そんな事を考えながら朝食を食べていたよ。

今日のスープは、、、ポタージュかな、いつものスープに小麦粉を解き込んだかんじなの?

いつもの塩味だけどね、、、よく分らんけど旨いよ。

パンはいつもの硬い奴だけどポタージュと相性良いんじゃないコレ。


今日の仕事の手伝いが終わったら

灯りの魔法を掛け直していきますかね。


さっきリビエさんが言ってたな。今日俺達男3人は、市場の手伝いだっけかな。







 


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