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異界奇行---俺にはキツスギル!  作者: kenken@


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街並みと仕事


この世界の孤児院に住む12歳の男の子。

「シン」に転生して、何とか1ヵ月程が経過したよ。


俺達の住処の孤児院の有るこの街は。

「アローヌ王国」の「ジャーレンタ」と言う街だ。

俺の少ない情報で分かった事は。

以外と綺麗で大きい街だって事だ。


ジャーレンタの街は。

太守館と旧市街が低い城壁で囲まれていて。

その城壁の外側に、新市街が形成された形の町だ。

2重構造の区画で出来ている町だよ。

町の発展と供に。市民の住居や商店が建ち始め。

城壁の外へ外へと広がっていったんだろう。

どこにでも有りがちな町の成り立ちだと思うよ。  


城壁の内側の旧市街は。

町の発展の途中で再開発されたらしくて。

清潔で高級感のある、石造りと白い漆喰塗り壁の街並みが続くよ。

そんな建物にはガラス窓。みたいな物が多く使われて綺麗だ。

3階建てや4階建ての家屋が綺麗に区画分けされて続く。

中には公園の様な緑地があったりもする。

でも俺達は入れないんだけど。

門から覗いて知ってるんだ。


新市街の部分も程よく区画分けが出来ているよ。

内側の城壁の2つ有る門から。

広い道路が真直ぐ伸びているし。

それに交差するように、何本かの広い道路が通るんだ。


建物は石造りと木造がゴッチャに並んでいる。

2階建てや3階建てで、不揃いだな。

ガラス窓の有る建物が意外に多くて。

通りに面した所の商店の窓に多く使われてる。

その新市街の中に修道院と孤児院があるんだ。

宿屋も露天市場もある。そんな街だ。


そんな街で。

俺はここまで無事に生きているよ。異世界で。


「生活魔法」を試した次の日から。

俺は。こちらの生活サイクルに戻ったよ。

ここでは、孤児院の子は生きて生き難いんだ。

でもさ。子供だけど何かしないとね。

俺を含めた3人の男の子は。

町の宿屋と露店の立ち並ぶ市場で働いてるよ。

色々な手伝いの仕事をしているんだけど。

午前中に宿屋の手伝いを2日間は続けてして。

次の1日は午後から市場で露店の手伝いだ。

この2パターンの仕事の動きで。

午前と午後の時間を入れ替えて熟しているよ。

そして各々の半日は、孤児院での勉強が3分の1で。

畑仕事も3分の1なんだ、食べ物大事。

あとの3分の1が孤児院の手伝いで掃除とかだな。

修道院の手伝いも多く熟してる。

そんなサイクルで今生活していて、基本休みは無いよ。


 ブラックで児童福祉法違反だけど。

 でも。ここのはそんな法律は存在しない。

 子供の内から。働かざる者、、、、べからず。

 そんな世界だもん。


宿屋に休みは無いけれど、市場は雨が降ると休みになる。

その日が俺達の、休みの日みたいになるんだ。

1か月程の期間で2日雨が降ってくれたよ。

2日!半日休みが2回だよ。

1か月以上でそんな生活の連続なんだ。


そんな生活が続く中でも。

宿屋での仕事の手伝いは案外面白い。

宿に泊まる人達を見ているだけで、心躍る自分が居るよ!。


初めて冒険者の人達の姿を見た時は。

印象深くて目に焼き付く様だったなぁ。

普段から剣を身に付けている姿の人達だよ。

剣士とでも言うのかな、剣が目立つんだ。

剣と簡単に言うけれど、大きさや形が色々あるんだよね。

でっかい剣を持ってる人を見てビビったよ。


後は魔法を主に使う人だろうかな。

フード付きのローブと言わる着物を纏う姿の人も多いよ。


剣を持たないで軽装の人も結構いるし。

人により服装は様々でさぁ。

物語に出てくる様な、衣装の人達が大勢いるんだよ。

その全ての人が美しいとは言え無いけど。

目に飛び込んでくる姿は強烈で。印象深いんだ!。


そして、宿屋で働いて居れば。

テーブルで食事中やお酒を飲んでる人達から。

色々な話が聞こえて来るんだ。

俺達が仕事をしている午前中からでも。

食事スペースで仲間と酒を飲みかわして。

酔った勢いでお互いが熱くなって、話し出すんだよ。


冒険には色々な事が付き物で。

良い事も悪い事も巡ってくるらしい。

発見したお宝の事や。ダンジョンの遺構の事。

ラビリンスの噂に聞く御宝の事。

パーティー内の事。

魔物退治の事。

仲間の怪我の事。最悪は仲間が死んだ出来事までだからさ。

そんな冒険者の体験談に耳を傾けると。

煌びやかさと闇が同居している。

だから心がザワついて。

夜に眠れなくなってしまう事も多いんだよね。


それに。

旅商人や旅人の人達の話も面白くてね。

耳を澄まして。仕事の掃除をしていると。

色々な体験談や出来事を聞かせてくれるんだ。


ある商売で、大儲け出来た話。

訪れた町で。新しい商品を見つけた時の事。

馬車で移動中の出来事とか。美味しい話や利益の事も。

盗賊や山賊が出たとか、誰かの被害の話だ。


期待の商品が売れずに大損して立ち直れないと。

泣き言を並べる話などもだよ。

ひそひそ話や大声での語り合いだ。


有り得ない冒険小説が、目の前でリアルに語られる。

宿屋でそんな。

色んな話を聴く事が出来て。疑似体験が出来るんだよ。

宿屋は、、、カオスの成分が多いけどね。


食事スペースの片隅で吟遊詩人が歌い。

語らい。教えてくれる。

この国の事や、他国の噂話の事。

トンデモない魔物の討伐物語。

英雄や勇者の話は聞こえて来ないんだけど。

宿屋の手伝い仕事で、見聞きした話は刺激的だよ。


夢の様な話だけれど。

遙か先で。俺が体験出来る事の様にも思えるんだがな。

俺も夢の様な体験がしたいのかも知れないな。



 夢なのかもしれないけど。


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