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俺はやったよ


また失敗した。


ギルドの倉庫の中で。

邪魔だった鉱石類をゴトゴトと。

魔法袋から投げ落とす様に出した。


ちょっと頭を使えば。

こうなる前に分かったかもだけど。

俺は1回に出す量を間違えたよ。

だってさ鉱石がデカいから。


   こんなに沢山の鉱石が入る魔法袋。

   それに、、。

   何で貴方みたいな新人が持ってるの?。

   ねえ?。


うん。

良い答えが見つからないけど。

 

 いやぁ~初心者のラビリンスで。

 運良く宝箱から出たんですよ。

 この魔法袋が。

 えへへ。


   それ、本気で言ってるの?。


だって「宝石」の事は言えないよね。


 俺って運が良いから。


それからも。

質問は何回もされたけど。

俺が答えるのは同じだよ!。


   もう良いわ!。

   説明の疑わしさ満載だけど。

   

   鉱石の買取だけど、この量だと。

   査定に時間が掛かるわよ。

   今すぐに金額は出せないでしょうね。

   だから午後に又来てちょうだい。


   生憎のこんな天気だから。

   職員も来て無いのが居るのよ。

   支払いは午後ね!。

   それで良いかしら。


確かに。

職員の住まいが遠いと。

そんな事も有るかな。


 分かりました午後また来ますよ。

 じゃあ俺は行きます。


振り返って。

元の所へ戻ろうかと思ったけど。


 ここって倉庫だから。

 ドアとかから直接外に出れますよね。

 そのドアか扉はどこですかね?。

 そこから出ていきますから。


 ああ。

 それとですね。

 道具屋さんとか。

 雑貨屋さん。それに防具屋さんって。

 町のどこに有りますか?。

 出来たら教えて欲しいんですけど。


ジュナリアさんは組んでた腕の片方。

右手で目を覆ったよ。

俺って呆れられてる?。


   もう!良いわ。

   また中に戻りましょう。

   紙に書いて教えてあげるわよ。

   あなたの話は信じられないけど。

   行くわよ。


元来た処へ。

ドアを抜けてギルドの中へ入った。

通路の途中のドアを開けて。

ジュナリアさんが入っていった。


   あなたも此処に入って。

   中で場所を教えてあげるから。


中にはテーブル1つと椅子が4脚。

壁寄りにも椅子が2脚。


   あなたはそこに座って。

   ここで教えてあげるからね。

   紙に地図を書いてあげるから。

   それを見て町の中を歩きなさい。

   良い!。


俺を対面の椅子に座らせて。

備え付けの棚から紙を1枚取り出したよ。

ペンは?腰のポーチに入ってた。

椅子に座ったジュナリアさんの手が。

俺の目の前でスラスラと動いて。

紙の上に線が数本と二重丸。

それから丸、四角、三角を書いて行く。

それぞれの図形に名前を書き込んで。

俺を見たよ。


   いい?。

   この二重丸が此処の場所。

   今いる冒険者ギルドよ!。

   それで。

   この丸が道具屋さん。

   この四角いのが雑貨屋さん。

   そして三角が防具屋さん。

   簡単に書いたけど

   これで分かる?。

   それとね。

   それぞれ迄の距離は適当だからね。

   道を進めば看板が見えるからね。

   見落とさない様にしなさい。


ササっと目の前で書いてくれた。

手書き地図は凄く分かりやすいよ。


 凄く分かりやすいです。

 これなら迷わないで行けますよ

 ああ!すると、、。

 ここが今泊まってる宿屋さんかな。

 ここにも印をお願いします。

 う~ん?星形が良いかな。

 星形を此処に書き足してください。


俺が地図の上で指した場所。

宿屋は星形に決定!。


   星型って何?。

   ねえ。

   そんなの知らないわよ。


えっ!。

此処には星形の表記は無いのかな?。

じゃあって事で。

一筋書きを机の上で説明したよ。

右へ左下へ右上へ右下へ左上へ。

スイ、スイ、スイ、スイ、スイ。

ゆっくりと線を引いて。

5角の星を書いて見せた。


 こんな感じでササっと書けるんですよ。


   まあ。

   コレって奇麗な形だわ。

   初めて見たけど素敵じゃない!。

   星形!私も覚えて使うわ。

   ふふ。


それからジュナリアさんと少し話して。

何とかギルドを脱出したよ。

それで今は。

ギルドの入口に立ち建物の庇の下で。

大きな息を吐いた。


 ふ~ぅ!まいったぁ~。

 ダンケロさんやジョーラスさんと。

 色々と話して。

 気を付けてるつもりでも、、。

 俺は駄目だな!ついヤッチャウ。


 でも。この地図を描いてもらったから。

 これで買い物が捗るよなぁ。

 最初に行くのは防具屋さんかな。

 絶対にあの防寒着が必要だもんね。

 良し防具屋さんへ向かおう!。

 え~と三角の所だから。

 アッチ方向だ!。


また敷き布を体に巻き付けて。

雪道の中へ踏み出していく。

防具屋さんは意外と近くだったよ。


防寒着のコートを1枚買って。

無防備だった頭にも皮の帽子を1つ。

ただのズボンだったのも皮のズボンに。

皮のブーツも進められたけど。

次回以降で。

皮の手袋も1揃い購入したよ

上着は今のまま、、今度で。


支払金額は銀貨53枚だった。

魔法袋から銀貨を出して。

10枚の山を5個と3枚をテーブルの上へ。

チャカチャカと硬貨の音が鳴るよ。


 コレが銀貨53枚です。


お店の人が俺の仕草を見て笑った。

あぁ一杯お金を使っちゃったよ。

でもこれで少しは安全性が増したよね。

コートを着込み帽子も被ってしまう。

手袋も嵌めて仕舞えばズボンだけだ。

先に用意しておいた麻袋へ仕舞うよ。

へへ!失敗は繰り返さない?。


 じゃあ、また買いに来ます。


   ああ!待ってるよ。

   怪我しないようにな。


防具屋さんを後にして外へ出た。

空には青空が広がっているよ。

雪が光を乱反射して目に来る!。

右手で目の上に庇を付けながら。

左右の道を見渡すよ。

今度向かうお店は道具屋さんだな。

右に進めば2軒の店を上手く回れるな。


 長靴を買っておいて良かったよ。

 雪がジワジワ解けて来てる!。

 うぁ~ベチャベチャな所がもう有るよ。

 足を滑らせない様に歩かないと危ないなぁ。


雪解けの危険な場所を避けながら。

道具屋さんを目指し歩いた。

2回、角を曲がり道具屋さん到着だ。

此処も近くて良かったよ。

入り口のドアを引いて中へ入った。


 当面だと要るのは。

 お鍋みたいなのと湯沸かしヤカン?。

 あとは、、。

 中華鍋みたいな調理道具とか有るかな。

 お玉とか、、菜箸みたいのも要るよ。

 う~ん!。

 良く分かんないなぁ料理道具って。

 あぁ~コンロって、、。


店員に聞いてみるのが一番かな?。


 すいませ~ん!。


出て来た人は店長さん?。

店の経営者さんだったよ。

色々と聞いてみてアドバイスも貰った。


   新人の冒険者君かぁ。

   最初から色々買わなくても。

   最小限で良いんじゃないかな。

   荷物が増えて移動が大変になるよ?。

   だから私がお勧めするのは。

   小鍋1つと調理用のナイフ。

   ヤカンは知らんけど。

   湯沸かしなら小型の。

   これで良いだろう。

   鍋は他にもこんなのも有るけど。

   菜箸?知らんよ!混ぜたりするなら。

   これだ、手金棒だぞ知ってるだろう?。

   野営やラビリンスならこいつで十分。


トング?に似てる金属製の道具だよ。

鍋は2重に重ねて仕舞える奴で。

調理と湯沸かし用だな。

キャンプ用品の奴に似てるよ。


   魔石コンロは高いけど?。

   これ位の大きさで。

   小型で1台で金貨1枚と銀貨15枚だよ?。


確かに高いや。

ポーチで食事の事を済ませちゃう。

今の俺には要らないかな。


素直に勧められた道具を購入したよ。

鍋とナイフとトング?の3個だけ。

代金は安かったよ。

  

   それ3つの代金は合わせて。

   銀貨2枚と銅貨45枚を頂こう。

   払えるかい?。


魔法袋にはまだ銀貨が入ってるよ。

右手を差し込み、思い描くと。

手の中にお金が現れるよ。

それを2回繰り返してテーブルの上に。

銀貨と銅貨を置いて行く。


 はい大丈夫です払えますよ。

 これで!。


   確かに代金は受け取った。

   その麻袋に入れるのかい?。

   この小布を上げるから。

   ナイフの刃を包んでしまいなさい!。

   ナイフだけは注意してくれよ。

   刃物は危険なんだ。


親切にまたアドバイスしてくれたよ。


 有難うございます。

 はい!気を付けて扱いますよ。

 また買い物に来ますから。

 じゃあ。


そう言葉を掛けると。


   ああ!買いに来てくれ。

   怪我をすんなよ。


また言われた。

俺はそんなに頼り無く見えるのかな。

まあ、今でもヒョロヒョロなんだけど。

背は伸びたけど手足は細いもんなァ。

あはは。


道具屋を後にして。

また雪道へ出て来た。


 あとは雑貨屋さんだけど。

 地図を見ると止まってる宿屋の。

 直ぐ傍に有ったんだな。

 まあ俺が良く見て無いのが。

 駄目なんだけど。


雪の中の踏み跡を進んで。

宿の方へ戻ってゆく。

アッチの方に宿が見えそう!。

そんな距離の所に雑貨屋さんはあった。


店の入口を抜けて中へ入ると。

この店も商品が所狭しと置かれてるよ。   

床、壁、棚に商品だらけだ。

 

 あるかなぁ~?ないかなぁ~。


狭い通路を商品を見ながら進むと。

奥にカウンターが有って店の人が居た。


 スイマセン。

 折り畳みの出来る机と椅子って有ります?。

 あとは大きな敷き布1枚と小さい布5枚下さい。

 それと小さな竈みたいのって有りませんか?。


店の人に聞くと。


   敷き布の大きさは?。


そう聞かれたので。

 

 う~んと、ベッド2つ分くらいで?。

 小さいのはこれ位のが良いです。


タオル位のも頼んでみた。


   その2種類の布は有るよ。

   折り畳みの出来る奴は、、。

   まだ確か幾つかセットで在ったような?。

   探すから待っててくれ。

   それに、。

   竈の小さいのかよ!。

   鉄の奴だろうから、、在ったかな?。

   それも探すからこっちに来て。

   そこの椅子に座って待っててくれ!。


カウンターの前には。

背凭れ付きの椅子が2脚置かれてる。

良い椅子だ。


 じゃあ此処で待ってますから。

 まだ欲しい物も有るんで!。


   おう!直ぐに戻って来るから。


店の人が背中の扉を開けて。

奥に消えていったよ。

あと何が居るんだっけ?。


 あぁ!。

 紙とかペンが有れば欲しいんだ。

 硬い下敷き用の薄い板って有るかな。


荷物を抱えて店の人が戻って来たよ。

意外と大きいテーブル?と椅子のセット。

うぅ~ん、悩む。

鉄の竈は何とも言えない形だった!。

コレも微妙。

布に関しては問題無いね。

俺の希望通りだよ。 


   うちに有るのはこんなモンだよ。

   如何だい買っていくかい?。

   こいつらは物は良いんだよなぁ~。

   まあ見てくれは好みの問題だからよぉ。


言われるとさ。

確かにそうなんだけど。

買っちゃうかな!。


 コレを全部買うと幾らになりますかね?。

 値段は?高いですか?。


値段もなァ。

あんまり高いのは買えないよ。


   布は4枚で銀貨1枚だな。

   机と椅子のセットは、、幾らだったか?。

   銀貨7枚だってよ、はは。

   鉄の竈は銀貨2枚と銅貨50枚だ。

   合わせると、、幾らだ?。

   え~今の所は。

   銀貨9枚と銅貨50枚だな。

   まだ入用な物が有るのかい?。


 紙とペンが欲しんですけどありますか。


   在るが両方とも高いぞ!。

   紙は、これ1枚で銅貨5枚だよ。

   ペンの方はインクと別で1本銀貨1枚。

   インクが小瓶1つで銀貨1枚だ。


確かに高いけど欲しいジャンか。

 

 じゃあ紙を10枚とペンとインクを。

 両方1つずつ下さい。

 あと書く時に下に敷く板ってありますか?。


   在るな!みんな一緒に買っていくぜ。

   値段は銅貨35枚だ。


   すると。

   紙が10枚で銅貨50枚。

   ペンとインクで銀貨2枚。

   敷板が銅貨35枚。


 それも下さい。

 今日は買うのはソンもんだと思います。

 会計をお願いしますよ。


店の人が紙に書いて計算をしている。


   さっきの方と合わせると、幾らだ?。

   あぁ~。

   ん~銀貨11枚と銅貨135枚かな?。

   よし!銀貨12と銅貨35だ!。

   なあ、合ってるよな?。


それを俺に聞くの!。

まあ合ってる?合ってるよね?。


 俺もそれで良いと思いますけど。

 怖いじゃないですかお客に。

 そんな事!聞かないで下さいよ。

 もう!

 はいこれ銀貨12と銅貨35です。


また御金を。

魔法袋から取り出して。

カウンターの上に並べるよ。

直ぐにそれを確認してる店の人。


   確かに勘定はあってる。

   代金は貰った。

   この荷物は如何するんだ。

   その麻袋一つじゃ無理だろう?。


今回はしょうがないから。

魔法袋に買った物を入れていくよ。

机と椅子は大きいけど。

俺が上手く手で押さえて。

腰の魔法袋の口に押し込むと。

目の前から物がスッと消えていく。

竈も手に持って入れたよ。

布も入れちゃえ!。

他の物も入れて手ぶらになった!。


その仕草を見た店の人が。


   おっ!。

   そいつは魔法袋かよ!。

   良いモン持ってるじゃ無いか。

   いいか。

   若いの!気を付けろよ。

   それを持ってると。

   良い事ばかりじゃ無いからな。


あぁ~ヤッパリ。

怖い事も起きるんだね。


 ハイ気を付けて使ってます。

 また買いに来ますから。

 今日はどうもでした。


そう言い残して店を出たよ。

今日の買い物はこれでお終いかな。

一先ず宿に帰って。

また出かければいいかな。

あとは午後のギルドかぁ~。


また雪道を少しだけ歩いて。

宿に帰り付いた。

鍵を受け取り部屋へ戻った。


 はぁ~疲れた。

 着替えて休もう、それと昼の食事をして。

 あっ!1階の調理場にも用が有ったっけ。

 取り合えず。


 「清浄」


自分を奇麗にして。

部屋着に着替えたよ。

暖かいお好み焼き風を1個食べて。

ベットで横になり休憩だ。


此処何日かで貯めた魔力は。


おっとぉ~!

階位が上がってるよ!。

それに数字が10づつ増えた?

魔力  58・523

やった魔力が増えたよ!。

すげぇ~1日580円だ!。


シン 男 15歳 冒険者


階位  2


体力  39

体力  35

魔力  58・523

 ーー  ーー

俊敏  46

器用  40

 ーー  ーー

生活魔法・灯り・清浄・口火・清水


基本の数字がこれなら。

1日で40か45は貯められるかな。

ヤバい。

 


俺は浮かれて。

1階の用を忘れてギルドへ行ってしまった。


鉱石の買取代金は銀鉱石が高くて。

鉄鉱石は安かったよ。

合わせて金貨1枚と銀貨13枚になった。


 いやぁ~高くてびっくりです。

 良いのかなぁ~こんなに貰って。


俺がウキウキしていると。


   あれだけ持ってくれば。

   そんな金額になるわよ!。

   今度はスケルトンのアレ。

   ボロボロの短剣を持って来なさい。

   いい!分かった!。


ジュナリアさんの眼つきが怖い。


 はい!明日から頑張ります。


窓口でそう答えると。


   あら?装備が変わったの?。


 えへへ!。

 これは今日買いました。

 明日からは下を目指そうかなって。


   違うわ!。

   今言ったじゃ無いの。

   もう!

   まだ1階でスケルトンでしょ。

   ス・ケ・ル・ト・ン!。


 あっ!はい。



これ、何か違わないかな。




スケルトンを倒して来いって。

 これは命令?。

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