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29話「転」

 カナカリス「間に合え。間に合え!もっと、早く。もっと、もっと。・・・え?」

 

 走っているとき、いきなり速度が上がった。

 かなりの速度であり、2時間掛かると思われていた距離が10分ほどで着く勢いだった。

 

 カナカリス「は、速い!?」

 カナカリス(な、なんで?まただ、また不思議な感覚。

 暗殺者に奇襲を受けたときも、何故かナイフが俺に当たらなかった・・・。

 ただ、考えてる暇がない)

 

 =================

 

 隠密(コード2)「これは、どういうことだ・・・」

 

 執事ローラ「さあね。分かりません。どちらにせよ、貴方が知ることはできませんがね」

 

 隠密(コード2)「くっ・・・・」

 

 グサッ!!!

 

 デッドソードで、身体中貫かれ死んでしまった。

 

 執事ローラ「ふう。これで――」

 

 ガガガガガガ!!

 

 執事ローラ「守りに回していた、デッドソードが折れた?」

 

 そう。隠密を、殺した後にデッドソードを、自分の回りに展開させ守っていた。

 その、デッドソードがほぼ同時に折れたのだ。

 

 執事ローラ「何が起きた?・・・・何か来る?」


 ?「どこを、見ている?」

 

 執事ローラに寒気がはしる。

 後ろから、奇妙な声が・・・

 

 執事ローラ「!?」

 

 ?「忘れたか?我のことを・・・ローラ殿」

 

 執事ローラ「生きていたのか?グランベル」

 

 グランベル「ご名答。覚えてくれて嬉しいよ」

 

 そこには、グランベルと言う者が立っていた。

 ピエロのような姿をしており、

 白の面に、不敵な笑みを浮かべている仮面。

 カラフルな、服でその装備のレアリティは、最上級品の上にある伝説級である。

 

 執事ローラ「グランベル。まんまと、姿を見せて、また死にたいのか!」

 

 グランベル「いえいえ。もう、あんなのはごめんですよ。

 復活するのに、1200年も掛かったのですから」

 

 執事ローラ「そんなことを、聞いているのではない!」

 

 後ろにいる、グランベルに音速以上の速度で殴り掛かる。

 だが、

 

 グランベル「おほほほ。危ない、危ない。<荒技師あらわざし>ですかな?

 身体能力4倍でしょうか?消費SKPは30ですよ?消費が激しいと思いますが・・・

 貴方の、恩人にして主君ビレ――」

 

 グランベルが、話していたことを遮り

 

 執事ローラ「黙れ!」

 

 いつもは、冷静な執事ローラが怒りで理性が飛びかかっている。

 

 グランベル「今の貴方は、彼には程遠い!」

 

 執事ローラ「私が、あの方より劣るのは当たり前だ!

 だが、貴様に言われる筋合いなどない!」


 グランベル「筋合いの使い方を間違えてはいませんか?ローラ殿」

 

 ?『落ち着けローラ』

 

 ローラにしか、聞こえない。

 ローラにとって聞き覚えがある、いや忘れるわけがない声が、

 ローラの思考を正常化させる。

 

 グランベル「な!?またですか・・・はあ。

 スキル<ざま>の、精神攻撃をこうも簡単に破るとは・・・」

 

 執事ローラ「ありがとうございます。――様。・・・グランベル!」

 

 グランベル「私は、ひかせて頂きますよ」

 

 執事ローラ「ああ。好きにしろ。今回は見逃してやる」

 

 グランベル「ありがとうございます。

 ここで、戦っていても相打ちですからね。

 では、光陰流転こういんりゅうてん

 ・・・・・・・

 ・・・・

 ・・

 先ほどまでは、昼の2時ほどだっただろう。

 だが、今は3時である。

 だが、執事ローラの体感時間は、10分ほどだ。


 執事ローラ「行ったか」

 

 カナカリス「おい。ローラ!探したぞ。はあ、はあ」

 

 執事ローラ「カナカリス様。来たのですね」

 

 カナカリス「え?当たり前だろ。俺たち家族じゃないか」

 

 執事ローラ「カナカリス様」

 

 その時、ローラはカナカリスと誰かを映し合わせていた。

 

 

 


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