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18話「願い」

 ローラは執事である。

 二十代の男性でありながら、白髪という珍しい髪色。

 鋭く、光る赤い瞳は俺以外には恐怖を与えていると錯覚してしまうほどだ。

 身長も高く、美形。

 羨ましいぜ。イケメン執事め。そう会った時に思ったのは内緒だ。

 辺境の地アーロス=ダレスに来て、三日いま気付いた。

 

 カナカリス(執事って、使用人の指揮管理を担う役割を持つ役職じゃなかったけ?)

 

 そこで、聞いて見る事にした。

 

 カナカリス「ローラ」

 

 執事ローラ「はい?」

 

 カナカリス「執事ってさ使用人の指揮管理を担う役割を持つ役職だよね」

 

 ローラ「はい。それで・・」

 

 カナカリス「ローラ以外にも、使用人っているの?」

 

 執事ローラ「なるほど。そういうことですか。簡単です。私以外の使用人が、辞職したからです」

 

 カナカリス「なるほど。って全員!?」

 

 執事ローラ「かなり、取り乱していますね。そう、全員です」

 

 カナカリス「そ、そ、そうか。ありがとう。もういいよ」

 

 執事ローラ「では。また何かございましたら」

 

 そう言って、カナカリスだけ取り残されたように、会話が終わった。

 

 カナカリス(なんで、皆、辞職したんだ?父様や母様が亡くなったからか?

 まあ。いいか。別に不便なわけではないからな)

 

 そんな、何てことないことを考えながら、一時間ほど過ぎた。

 

 執事ローラ「カナカリス様。時間です」

 

 カナカリス「ああ。今行く」

 カナカリス(そういえば、今日は昼からこの街の外にあるダレス泉に行くとか言ってたな)

 

 家を出て、山の裏道を通る。

 街に続く道ではなくその逆。森に続く道だ。

 

 約、2㎞歩き日光が差し込んでいる泉が見えてくる。

 青に近く透き通る水が流れている所にやって来た。

 

 カナカリス「ここが、神秘の泉」

 

 執事ローラ「はい。ここがダレス泉です」

 

 カナカリス「ああ。そうだったね。神秘の泉ではないね」

 カナカリス(余りにも、美しくて神秘の泉かと思ったよ)

 

 執事ローラ「確かに神秘の泉では、ありません。

 しかし、表現はあっていると思いますよ。

 神が住まう泉と言われ、『聖地』と定義される程の神の祝福がこの泉にはありますから」

 

 カナカリス「じゃあ。ここは、聖地なのか」

 

 執事ローラ「はい。聖地で間違ってはいません」

 

 カナカリス「そうか。で、ここでは何をすればいいんだ?」

 

 執事ローラ「お祈りです」

 

 カナカリス「な、なるほど。案外普通だな」

 

 執事ローラ「この街では、お祈り。まあ、この地の神様に挨拶をするのです」

 

 カナカリス「分かったけど、どうすれば・・・」

 

 執事ローラ「簡単に言えば。ここで、したいこと泉に浸かりながら願うのです」

 

 カナカリス「ありがとう。じゃあ」

 

 泉に向かい、泉に足を踏み入れる。

 泉に浸かりながらこう願った。

 

 カナカリス(俺はここで、皆を幸せにしたい!!)

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