7.5話「勇者の伝説」
一歳の誕生日が終わってもう3か月。
もらった本をやっと読むことができるようになった。
親に読んでもらったり、文字を覚えたりと・・・
そして、本を読んだ。
題名は
・・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・
~勇者の伝説~
この、内容は歴史書に書いてある内容の中から、勇者レインの伝説を記したものである。
この世界で。
勇者と魔王。人族と魔族の戦い。
それは、今まで幾度となく繰り返され、決着がつくことのない戦いだった。
魔族の頂点に立つ。魔族の王。
魔王。
人族の希望であり、最強の存在。
勇者。
魔王が戦いに敗れると、新たな魔王が現れる。
勇者が戦いに敗れると、新たな勇者が現れる。
それが、世界の理である。
魔王には共通点がある。
それは、圧倒的な力を持つということだ。
地面を裂く程の剛力。
最上級魔法を何度も使える圧倒的な魔力量。
とても珍しい魔法暗黒と深淵魔法の使い手だった魔王。
彼らには、もう一つの共通点があった。
それは、人族の敵だと言うこと。
そしてまた、勇者にも共通点があった。
それは、屈することのない心。勇気を持っているということ。
どれだけ、ピンチであっても、諦めない心を持っているということだ。
瞬速に次ぐ速度である神速を持つ勇者。
神魔法。聖魔法の使い手であった勇者。
その勇者達は、魔王に勝てなかった。
いや、普通に戦えば。決して勝つことは出来ない。
だからこそ、歴代の勇者は相打ちを選んだのだ。
だが、その例外があった。
ここには、我らが呼ぶ。
通称『伝説の勇者レイン=アスノー』の話をしよう。
伝説の始まり。
それは、ある一人の涙から始まった。
「助けて」
そう嘆いた一人の少女がいた。
その少女の名は『シャノン』。
のちに勇者の仲間として冒険するものである。
目の前には、大きなオーガがいた。
「ウオオオ」
そう叫びながら、シャノンに近づく。
「やめろ!」
そう叫んだのは、レインである。
まだ、幼なかったが、それでも十分に強かった。
オーガは、確かに強く苦戦した。
それでも、レインは勝った。
なぜなら、勇者だからだ。
この時、シャノンは7歳であり、レインは11歳であった。
それからというもの、レインは魔物や魔獣を倒しまくった。
この世界を救う為に。
ある日、悲劇が襲う。
レインの父と母が、不治の病『呪杯』に掛かってしまったのだ。
呪杯に、掛かってしまった者は・・・
上位アンデットデュラハンが使う魔法。術者が解除するか、死ぬか、最上級魔法の解呪魔法を使わなければ死を免れない『死の宣告』に、似た効果を発するのだ。
そして、三日後死んだ。
レインは、知った。
魔物や魔獣だけでは、ダメだと。
それから、レインは勇者に覚醒した。
ステータスも、大幅に増加し今まで苦戦していた魔物を簡単に倒せるようになった。
レインが、勇者として魔王のいる魔王城に行くため冒険していた頃。
シャノンは、強くなろうと頑張っていた。
その甲斐もあり、シャノンは聖女に覚醒し聖属性魔法を使えるようになった。
シャノンは、これでレインと一緒にパーティーを組める。
と、考え。レインのあと追うことにしたのだった。
レインは、ピンチに陥っていた。
「くそ。なんでこんな所で、次元の歪みが・・・」
「ガルウ・・・」
そこにいたのは、ケルガルオと呼ばれる二つの首を持つ犬型の魔獣だった。
「よくも、皆を!」
魔界にある魔王城に続く、洞窟を進んでいるときにいきなり、現れた次元の歪みから出てきた、魔獣。
それによって、レインと共に冒険していた仲間が殺されたのだ。
レインは、今までの戦いの中でケルガルオの攻撃の習性を学んでいた。
だからこそ、左から、切りつけた。
カン!!!!
この音が鳴り響き、剣が折れたときの絶望は計り知れない。
「ガルウウウ」
そして、ケルガルオは『死の延長線上』を使った。
死の延長線上とは、体を一瞬にして退化させる魔法である。
人は必ず死ぬ。それを利用した魔法である。
だが、弱点もある。
この魔法を行使しているときは、動けないというものだ。
本来なら、その時に倒せばいいだけの話である。
だが、いまレインには武器がないのである。
魔法が発動するまで、
5.00
4.00
3.00
2.00
1.00
0.05
0.00
-1.00
「ガルウ?」
ケルガルオは、不思議に思った。
人は必ず死ぬ。
そのはずである。なのに、死ななない。
一秒で、100年は老いるはずなのだ。
人ならば、もう死んでいる。
-2.00
-3.00
-3.00で、魔法は止まった。
もう、300年だ。
エルフだろうと。なんだろうと、死んでいなければならない。
そして、これ以上。魔法は、進まない。
ケルガルオは、魔法の行使を止め、長い爪で切りかかった。
「ガルウウウウウウウウ!」
ケルガルオは、奇声を上げ倒れてしまった。
レインが、倒したのだ。
そして、そこから伝説が始まった。
シャノンを仲間にして。
魔獣使いの男を仲間にし、魔王城に向かい。
無事、魔王を倒したのだった。
我々は歴史書のこれ以上の解読は出来ていない。
だが、魔王を倒すまでの道のりは決して短いものでは無かっただろう。




