0話「後悔」
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暗い空
闇の雲が覆い太陽の光すらも通らない
草木は燃え
人のうめき声。嘆き。
悪魔と人が戦い。血を流し。
空にひびが入っている
火の玉が飛び交い。
氷の槍が悪魔に刺さり金切り声をあげながら死ぬ。
そんな光景をただ崖の上から見ている。
「下を向くな。前を上を向け」
後ろから、かすれた声が聞こえる。
「私達は、魔王を倒すために来たのですよ」
そう言っている。俺に――
魔王?何のことだ?……
「「立て!!」」
いきなり、言われたその言葉は少なからず俺に力をくれたのかも知れない。
「もう、後戻りは出来ない」
「私達の屍を乗り越えてやらなければならないことが、あなたにはあるはずです」
男と女。二人に声をかけられて後ろを向く。
血で汚れ、魔力が無く、倒れている2人がいた。
『あとは任せた』そんな感じで、俺に全て託して悔いがないかのように。
静かに眠りについた。
2人の周りには、
「朽ちた鍵」
「ひび割れている盾」
「折れた杖」
「真っ二つに割れた魔石」
それらが、落ちていた。
魔王を倒す?俺に何ができるというのだ。この悲惨な光景。
魔王に勝てなかったから、今こんなことになっているのではないのか。
もしこれが俺が魔王に負けたから、起きたのだとしたら……
俺はそこまでだったんだよ。
心の中で、もう意味は無い。
そう、嘆いていた。
なのにどうして、この2人は下にいる兵士たちは何で俺を守るかのように、悪魔と戦っているんだ。
俺は不意に左手に持っていた、紙を見た。
何かが、見えた気がした。