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さっちゃんは入りたい!

さっちゃんは部屋でターゲットを驚かすための準備をしていた。

そして時計を見て今の時間を確認した。


さつ:(今は20時か。今日もいつも通り0時ごろに驚かしに行こう。)


一人での初出勤が楽しみで仕方がない素振りをしていた。


さつ:(このアイテムは大切だから、忘れないように玄関に置いておかなきゃね!忘れても取りに帰ってくることはできないからね!)


そう言い、さっちゃんは大切なアイテムを玄関に置き、ほかの準備を、鼻歌を歌いながらしていた。


さつ:「本当に楽しみ!るるるる~るるる~るるるるるっとぅるるるるる♪」



[時間は遡り今から8時間前]



そこには中学生の男子4人が昼食を食べていた。


健太:「本当に最近暑くなってきたな。」

大貴:「それな。早く冬にならないかな。」

信悟:「ばかっ、今度は寒すぎていやだわ!」

幹太:「そうだな~。俺は寒いより、暑い方が好きだから夏は好きだけどな~」


どこにでもいる中学生からの何気ない会話が続く。


大貴:「夏でも涼しくなるようなことが起きないかな~。」

信悟:「夏でも涼しくなるか、、、う~ん、じゃあ、さっちゃんの電話っていう肝試しやらない?」

大貴:「なにそれ」


大貴が笑いながら聞く。


健太:「あっ、俺知ってる。電話で111にをかけて、自分の名前、年齢、住所を言うとさっちゃんっていう幽霊が家に来るやつでしょ?」

信悟:「そう!」

大貴:「そんなの都市伝説だろ!」


大貴が馬鹿にしたように言う。


幹太:「でも、試してもないのになんで都市伝説だって言いきれるの?」

大貴:「じゃあ嘘か本当か、このメンバーでじゃんけんして負けたやつが確かめようぜ!」


この提案に全員が賛成した。


大貴:「じゃあ行くぞ」

「「さいしょはグー、じゃんけんポン!!!」」


決着は一回のじゃんけんでついた。


健太:「まじかよ!俺がやるのかよ!!」


負けたのは、やり方を知っていた健太だった。


健太:「俺やりたくないよ~。めっちゃ怖いんだけど、、、」

大貴:「負けたんだからやれよ!!」


笑いながら大貴は言う。


幹太:「そういえば、学校の来賓受付のところに公衆電話があるから今やりに行こうよ。」

信悟:「そうだな。こいつやらないとかありそうだし、昼休みもまだ時間あるから行こうぜ!」


3人は嫌がる健太を無理やり引っ張りながら、公衆電話のところまで行った。3人は健太が本当にやるかを確かめるため、健太の後ろで待っていた。もうやらないと、教室に戻れなそうだったので逃げるのを諦めて健太は電話をかけることにした。


健太:「111っと、、」


そうすると、かかるはずがないのにコールの音が一回して、無音になった。


健太:「もしもし、俺は高木健太です。14歳で○○県××市の△一丁目に住んでいます。」


そういうと、電話を切った。


大貴:「お前本当にやるなんてすごいな!」

信悟:「これで今日がお前の命日にならないといいけどな!」

幹太:「さよなら健太。今までありがとう。」


3人は笑いながら言った。


健太:「縁起でもないからやめてくれよ!」


キーンコーンカーンコーン

午後の授業が始まる予鈴のチャイムが鳴った。


信悟:「おっ、午後の授業が始まる。急いで戻ろうぜ!」


そう言うと、4人は走って戻っていった。



[時は戻り現在]



さつ:「よし!これで準備は万端!あとは、ルートの最終確認をして、時間になるのを待つだけね!」


さっちゃんは地図を出した。


さつ:「まずは、人の世界とオバケの世界をつなぐエンマの扉で健太君の最寄り駅にテレポートして、最初の電話をかける。次に電話をかけるのはここのコンビニ。次は玄関の前で、最後に健太君の後ろでかける。それで、健太君は気絶をして、私はその場からエンマの扉にテレポートして戻ってくると。よし!シミュレーションおしまい!!」


さっちゃんは最終確認が終わったので、オバケアイテムの1つ、水晶でターゲットが今何をしているのかを確認することにした。


さつ:「さぁ、健太君は今何をしているのかな?」


さっちゃんは水晶に呪文を唱えた。するとそこには、眠れないで携帯をいじっている健太の姿が映っていた。


さつ「イヒヒ、怖くて寝れないんだな。0時になったら迎えに行ってあげるからな!」


そう言うと、時間を確認した。時計は20時を指していた。


さつ:「あれ?おかしいな。さっきも20時だったような、、、、、、」


さっちゃんは急いで、テレビをつけた。テレビはOHG(オバケ 放送 グループ)がやっていた。時間を見ると、なんと0時30分になっていた。


さつ:「時間が過ぎてる!!!!急がないと!!荷物はかばんに全部詰めたから、これを持っていけば、大丈夫!!」


さっちゃんは急いでバックを持って、靴を履き、部屋に向かって大きな声で


さつ:「私さっちゃんは、初出勤を有終の美で飾ってきます!!」


そう言うと、エンマの扉まで走っていった。


さつ:(前々から思ってたんだけど、エンマの扉ってどんなネーミングセンスしているのよ。ほんと自己主張の強いエンマ大王ね。)


そんなことを思いながら走っていると扉の前まですぐに着いた。そこには見覚えのある女性が立っていた。近づいてみると、


さつ:「あっ、メリーさん!!!」


そこにはメリーさんがいた。


メリ:「遅いわよ!0時にはしっかり人間界に行きなさいって教えたでしょ!」

さつ:「す、すみません。」(いっ、いきなり怒られた。)


さっちゃんはものすごい勢いで頭を下げた。そこにメリーさんは近づいてきた。


さつ:(や、やばい。私はなにをされるんだ、、、、)


さっちゃんは汗がありえないほど出てきた。メリーさんはそんなさっちゃんを抱き寄せた。


メリ:「私の結婚したいっていうわがままを聞いてくれてありがとね。」

さつ:「!?」

メリ:「でもあなたなら一人でも大丈夫。一年間私の姿を見て、真面目にやってきたんだから自信を持って行ってきなさい。」


さっちゃんはその言葉が嬉しくて涙を流した。本当は一人で、できるかすごく不安だったのだ。


さつ:「あ、ありがとうございます。」

メリ:「何を泣いているの。初出勤を見送りに来たんだから、笑顔で行ってきなさい!」


そう言うと、背中を軽くなでてくれた。

さっちゃんは涙を拭き笑顔でメリーさんに向かって、


さつ:「私さっちゃんは、初出勤を有終の美で飾ってきます!!!」


その言葉を聞きメリーさんは軽くうなずいた。さっちゃんは扉を開き、人間界に降りて行った。


扉をくぐると、健太の最寄り駅に着いた。


さつ:(まずはここで電話をかける)


さっちゃんはオバケアイテム刑帯伝話けいたいでんわを使った。




トゥルトゥルトゥル。

健太の電話が急に鳴り響いた。表示は非通知。健太は今日いた3人がいたずらでかけているのだろうと思ったので、すぐ電話に出ることにした。


健太:「おい、いたずらは、、、、」

さつ:「もしもし、ザザッ、私さっ、ザッ、ちゃん。今、、、、最寄り駅の、、、、、にいるわ。今から向かうから、、、、。」


プープープー。

電話が切れた。それと同時に健太の額から冷や汗が出てきた。


健太:「やっ、やばい。これは本当だったんだ。」




さつ:「よし。これで一回目の電話は完了。この声を作るのもなかなか大変なのよね~。次は近くのコンビニね。張り切っていくわよ!!」


そう言うと、歩いて近くのコンビニに向かった。




その頃、健太は友達に電話をしようとしていた。しかし、さっきまで使えていた携帯が急に圏外になっていた。部屋を出ようとしても扉は開かなかった。


健太:「な、なんなんだよ!」


健太は焦っていた。


健太:(やばいやばいやばいやばい、、、、、)


慌てていると急に着信音が鳴った。健太は怖くて、でることができなかったが、電話は勝手に通話中になり、少女の声が聞こえた。


さつ:「もしもし、ザザッ、私、ザッ、ちゃん。今、、、、近くのコンビニに、、、、、にいるわ。あとザッ、、、着くわ、。」


少女がそう言うと電話は勝手に切れた。近くのコンビニ??あと、3分もあれば家についてしまう、、、、、。



さつ:「電話は後2回で完了ね。今のところは順調ね。」


ふーっと息を吐き、胸をなでおろす。


さつ:「大丈夫。メリーさんもあなたならできるって言ってくれんだから。」


さっちゃんは不安を押し殺し、健太の家まで向かった。




健太:(やばいやばいやばい、どうすればいい。ネットに書いてあることが本当なら次は玄関の前で電話がかかってくる。そして最後に後ろにいる、、、、。)


しかも、俺の部屋は一階だからすぐに見つかってしまう。窓も二方向からある。結局、健太はどうすることもできず、三回目の着信が鳴ってしまう。


トゥルトゥルトゥル

また勝手に電話が通話中になってしまった。


さつ:「もしもし、わたしさっちゃん、今健太君の玄関の前にいるわ。」


プープープー

電話が切れてしまった。次は俺の背後に現れる。背中を壁に着け息を殺していた、、、、、、。




さつ:「ここまできた。あとは、部屋に入り、健太を驚かせれば初出勤は成功で終わることができるわ。」


家に入るため、玄関の扉を開けようとしたが、鍵がかかっていて開けることはできなかった。


さつ:「ふっふっふっ、これは想定済みよ!だいたいどの家庭もこの時間は鍵がかかっているから、このアイテムを持ってきたのよ!!!!」


かばんをあさる。あさる。アサル。ASARU、、、、、、


さつ:(な、、、、、、ないいい!!!!!)


さっちゃんは動揺をしすぎて声にならない叫びをあげた。


さつ:「あっ、忘れないようにしようとして、玄関に置いたの出勤時間過ぎてて、急いで家を出てきたから忘れてた!!!!!!」


忘れたことを思い出し、さっちゃんはとても焦っていた。玄関の扉を無理やり開けようとして何度も叩いたり、ドアノブを回したりしていた。


ガチャガチャガチャ

健太:「やばい。玄関からとんでもない音がする。さっちゃんが、は、、入ってこようとしてるんだ、、、、。」


否、さっちゃんは家に入れないで焦っているのである。


さっちゃんは失敗してしまうという焦りから号泣していた。どうしたらいいのかわからず健太に玄関を開けてもおうとして電話をかけた。


だが、健太は怖くて出れないが、また勝手に通話中になった。


さつ:「あっ、、、あげ、、、、」


携帯からは少女の嗚咽が聞こえた。健太は息をひそめてそれを聞いていた。次の瞬間!


さつ:「あ゛げでよ゛~あ゛げで、あ゛げであ゛げで、あ゛げで!!!!!!!」


その叫び声とともに、さっきの比にならないドアノブの激しい音が聞こえた。


ガチャガチャガチャガチャガチャガチャ!!


健太:「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」


さっちゃんの予定とは異なるが、健太からしたらこれはこれで恐怖である。

健太は謝り続けていた。

そうすると、願いが通じたのか、ドアノブの音がなくなり、通話も切れていた。


健太:「た、助かった、、、、」


健太は安堵した。その時、


カツン。

窓の外から何かが落ちる音がした。健太はとっさに振り替えると、そこには下から光を浴びたとんでもない泣き顔をした少女が立っていた。


さつ:「あ゛げで、あ゛げであ゛げで、あ゛げで!!!!!!!」

ドンドンドンドンドンドン!!!!!


しかも、窓をこれでもかというほど叩いている。

それを見た健太は恐怖のあまり、気絶をしてしまった。

その瞬間さっちゃんの体と荷物はエンマの扉にテレポートした。




その頃メリーはさっちゃんが不安でエンマの扉で待っていた。


メリ:「時間は3:30。もうそろそろ、帰ってきてもいいわね。」


その時、さっちゃんは帰ってきた!


さつ:「あ゛げで、あ゛げであ゛げで、あ゛げで!!!!!!!」


しかも、とんでもないくらいの泣き顔で。


メリ:「さっちゃん!」


さっちゃんはその声を聞くといったんの泣き止み、メリーの顔を見ると、泣きながら抱き着いた。


さつ:「メリーさーん!!!わ、私失敗しちゃった。大事なアイテムを家に忘れてきちゃったの。」


その言葉を聞き、メリーは不思議な顔をした。


メリ:「そんなことないと思うわよ。もし仮に失敗をしてたら、こんなに早く帰ってこれないわ。」

さつ:「えっ?」


メリーはさっちゃんを見ながらニコッと笑い、話しを続けた。


メリ:「あなたもオバケになる前に勉強したでしょ。仕事の失敗は最大勤務時間の朝5時までにターゲットを気絶させることができなかったら、強制的にここにてレポートさせられてしまうの。今の時間を確かめてみなさい。」


そう言われ、時間を確認すると時計は3時35分を指していた。


さつ:「えっ、じゃあ私、、、、、」

メリ:「そう。あなたは初出勤を成功したのよ。」


さっちゃんはさっきと違う涙がこぼれてきた。


さつ:「よかった、本当に良かった。」

メリ:「よくやったわね」


メリーも軽く涙をぬぐい、


メリ:「それじゃ、おうちに帰ってお祝いパーティしなくちゃね。」

さつ:「うん!!」


2人は手をつなぎ、さっちゃんの家に帰っていった。


さっちゃんはどうして成功したのかよくわかっていないのであの時の真実を教えよう。



[時は遡り、ドアノブの音が聞こえなくなって、健太が安堵していた時のこと。]



さっちゃんは、電話を切り健太が玄関を開けてくれないことを泣きながら怒っていた。


さつ:「な゛ん゛であ”げでぐれ゛な゛い゛の゛!!!!」


そう言い放つと、健太のいる部屋の方に走っていった。健太がいる部屋は水晶で確認積みだ。転ばないように手には懐中電灯を持って走って部屋に向かった。窓の外から泣きながら1秒くらい覗いていたが、健太に気づいてもらえず、窓を叩こうとして、懐中電灯を下に落とすと運よく、地面に刺さり、下から光を浴びたさっちゃんの恐怖の顔が出来上がった。そんな顔で、


さつ:「あ゛げで、あ゛げであ゛げで、あ゛げで!!!!!!!」


と叫ばれたら、たまったものじゃない。奇跡のような展開だが、忘れ物をしても諦めずに頑張ったさっちゃんの実力ということだ。



[そして現在]



さっちゃんとメリーはさっちゃんの家で、初出勤成功のお祝いをしていた。


メリ:「今日のことは本当にすごいと思うけど、気を引き締めて次の仕事に取り組むこと!」

さつ:「はい!!」


さっちゃんは笑顔で元気よく返事をした。


メリ:「あと忘れものにも注意よ。あれがなかったら家に入れないんだからね。」


それを言われてしまいさっちゃんはズコーーっとなった。


さつ:「よし!次も頑張って驚かすわよ!!!」




[さっちゃんとメリーのオバケアイテム紹介コーナー!!]


さつ:「みなさんこんにちはさっちゃんです!」

メリ:「メリーです。」

さつ:「ここでは、その日に登場したオバケアイテムを一つ詳しく紹介するわ。

今日紹介するのはこれ!ドドン!!刑帯伝話けいたいでんわよ!このアイテムを使うと、相手の電話を強制的に通話中にすることができたり、今いる部屋、空間に一定の間、閉じ込めることができるわ!」

メリ:「そうね。なのに、さっちゃんは健太に玄関を開けてもらおうとしているんだから、アホよね。」

さつ:「いやだって、あのときは本当に焦ってたんです!」

メリ:「まぁ、次からは忘れ物には注意よ!」

さつ:「わかりました!!」(また注意された。)

さ・メ:「それでは、次回のオバケのさっちゃんは驚かせたいもぜひ読んでください!!」


「「ばいば~~~~い!!!」」


この話はあとから挿絵を入れようと思っています。

今、さっちゃんを描いてもらっているので、絵を入れ終わったら活動報告でタイトル

「オバケのさっちゃんは驚かせたい!!!挿絵」

で報告しようと思っています。これからも、この作品をよろしくお願いします。

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