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はじめまして!私さっちゃん!

とても暗い部屋、、、、その部屋には一本のろうそくに火が灯されている、、、。その暗い部屋に一人の少女がいた、、、、。そう、その少女の名前は、、、、、



さっちゃんだ!!!!!!!!



さつ:「みなさん初めまして、私はさっちゃん。年齢は永遠の12才。えっ?永遠の12歳なんてありえない?そんなことないよ!だって私、もう死んでいるんだもん。仕事はおばけをしているよ!死んでいるのに仕事?って今思ったでしょ!私がどういう経緯で今の仕事に就いたか、まずは説明するね。死んだ理由は今度話すね!あれは、一年前のこと。」



過去



さつ:(あ、私死んじゃったんだ。)


そう思っているのと同時に、自分の体がどんどん遠くにいくのが見えていた。いや正確に言えば、自分がどんどん空のほうに昇って行っていた。雲を全部通り抜けると急に目の前が光で何も見えなくなった。


さつ:(うわっ、まぶしい。この光は何?)


そう思った次の瞬間、目の前にはきれいな大きな川が流れていた。


さつ:(これってもしかして、三途の川?本当に死んじゃったみたい。まだ12才なのに。もっと色々なことやりたかったな。)


少し生きているときの思い出に浸っていたが、気持ちを切り替えてこの川を渡ることにした。でも渡り方がわからなかった。川は少し深そうだし歩いていくのは無理そう。死んだけど足とかはしっかりあるし、浮くこともできなかった。


さつ:(もしかしたら、どこかに橋がかかっているかもしれない。少し川沿いをあるいてみようかな。)


さっちゃんはそう思い、少し川沿いを歩くことにした。少し歩くと、遠くの方に看板が見えてきた。走ってそこに行くとそこには文字が書かれていた。


さつ:「なになに、橋をかけるのが面倒くさかったので泳いで渡ってください。決して橋をかけなかったことを怒らないでください。テヘペロ。エンマ大王」


その文を読んでさっちゃんは仰天した。エンマ大王がテヘペロを使っているのも驚いたが、この川を泳ぐことの方が何倍も驚いた。川幅は約100mある。普通の小学6年生の女子なら泳ぐのも大変だろう。しかし、さっちゃんは3才から水泳を習っていたので泳ぎは得意だった。


さつ:「わかったよ。泳がないといけないなら、泳ぐだけよ!」


そう言いさっちゃんは川を泳ぎ始めた。川を泳いでいて感じることは、すごく泳ぎやすいということ。スイスイ前に進んでいくので全然疲れずに渡りきることができた。


さつ:(案外簡単にわたることができた。次はどこに行けばいいのかな?)


あたりを見渡してみると、また看板が立っていた。


さつ:「泳いで渡ってくれてありがと!今度は道なりにずっとまっすぐ進んできてね!テヘペロ。エンマ大王。」


まだ2回目のエンマ大王のテヘペロだが、なんだか腹が立ってきた。

言われたとおりに進んでいると、そこには大きくて立派な建物が建っていた。


さつ:「ここね。」


目の前の大きな門にノックをすると門が開いた。そこには、大きな赤い鬼?が椅子に座っていた。だがすぐにそれがエンマ大王だと気づいた。なぜなら、その大きな鬼?の後ろに大きな文字で、[ここはエンマ専用の席、誰も座ってはいけない。]と書かれていた。


さつ:(なんか想像していたエンマ大王と全然違うな。自己主張がすごく強いし。)


大王:「よくぞ来た。ここは死人の行く場所を決めるところ、エンマの判決場だ。私は、ここの一番偉いエンマ大王だ。」


エンマ大王はどうだと言わんばかりに胸を張った。


さつ:(なるほど。ここは天国に行くか、地獄に行くか決められる場所ってことね。それと、やっぱりこの鬼?がエンマ大王なのね。テヘペロとか言っているのが全然想像がつかないわ。)


さっちゃんはここがどういう場所かを理解した。


大王:「お前は短い人生だな。たった十二年しか生きていないではないか。特に悪いこともしていないし、このまま普通にいけば天国に行けるな。」


さつ:「やったーー!!」


さっちゃんは喜びを表した。


大王:「そこでだ、天国に行ける権利のある人にはもう一つの選択肢があるのだが聞くか?」

さつ:「もう一つの選択肢?エンマ大王それはなんですか?」


さっちゃんが聞く。


大王:「それは、天国に行かずにオバケとして地上で働くということだ。」

さつ:「えっ?!?!」


さっちゃんは驚いたが、エンマ大王は気にせず話を続けた。


大王:「お前さんも地上で言う心霊写真や心霊スポット、こっくりさんなどの交霊術は知っているな。あれは全部仕事として死者がやっていることなんだよ。」


さっちゃんは開いた口が塞がらなかった。


さつ:(あれって、仕事としてやっていたんだ、、、)


大王:「だが誰でもなれるわけではない。条件として天国に行ける者。そのなかで、試験に合格した者がオバケとして働くことができる。」


ここで、さっちゃんは疑問が生まれた。


さつ:「エンマ大王、質問いいですか?」

大王:「なんだ。」

さつ:「なんで、地獄に行く人はなれないんですか?地獄に行く人のほうが怖くて、驚かすのとか上手だと思うのに。」

大王:「それはだな。地獄に行くような人がオバケをやると、生きている人を殺してしまうからだ。」

さつ:「生きている人を殺す?」


さっちゃんは首をかしげた。


大王:「そう。昔は誰でもオバケになれたんだが、生きている人の魂を死人の世界に持ってくる奴がたくさん出てきて、それでは困ると言って、天国に行けるような善人のみの仕事にしたんだ。」


さつ:(なるほど、死んでも人の命を取りたいっていう人がいるのね。)


さっちゃんは一つ目の疑問が解決したところで、もう一つの疑問を投げかけた。


さつ:「じゃあテストがある理由はなんですか?」

大王:「それはだな。あまりにも頭の悪い奴がなると、規則を覚えられないやつがいるんだ。規則の例えとして、基本オバケの活動時間は夜の20時から朝の5時までなんだが、どういうわけか、昼頃にでてしまったり、自分の配属されたところ以外のところに行ったりと、何かと規則を破るのでテストの方式をとっている。テストの合格率は90パーセントとすごく簡単なんだが、それでも落ちる奴がいる。」

さつ:「なるほど。」


聞いた感じだとテストは難しくなさそう。


大王:「このテストに落ちても天国に行けて、オバケとして働いていてやめたいなって思ったらいつでも辞められる。さぁお前はどうする?地上に未練があるなら、オバケとして働くのもありじゃないか?仮に天国に行ったら、地上の様子は見れないからな。」


確かに、地上には未練があるし、会うことはできないけど友達の今後とかも気になる。

さっちゃんが出した答えは、


さつ:「決めました。私、オバケの試験受けます!」

大王:「そうか。なら一か月の勉強期間をやる。それまでにこの本を勉強しておくこと。この本にオバケとして働く上の規則が書かれているから、しっかりと覚えておくように。」


そう言ってエンマ大王から渡されたのは、国語辞典と同じくらいの厚さの本だった。こんなに覚えることがあるのか。

私は地上でオバケとして働くためにその日から死に物狂いで勉強をした。(あっもう死んでいるんだった。)覚えることがたくさんあったため、不眠不休で勉強をした。

そして試験当日、私は勉強したことをすべて出し切ることができ、無事に合格することができた。


大王:「よくがんばったな。今日からお前はオバケとして働くことができる。仕事場所は決まり次第連絡する。これは、お前の家のある場所だ。オバケをしている奴は全員に部屋を与えている。口裂け女や、こっくりさんみたいに有名になれば一軒家にすることもできる。まずはアパート暮らしだな。」



現在



さつ:「まぁそんなわけで、私は無事にオバケとして働くことができるようになったの。私が配属されたところはメリーさんのところ。メリーさんのことみんなは知っているよね?電話で111にかけると、夜非通知で電話がかかってきて最初は最寄り駅とかから電話がかかってきて、どんどん自分の近くから電話が掛けられ、最後はその人の後ろで電話がかけられるって話だよ。私はメリーさんのところで一年間一生懸命働いたの。そしたらつい先日メリーさんから大事な話があるから家に来てって言われて行ったの。そしたら、なんて言われたと思う?


メリー:「私は理科室の人体模型さんと結婚するからオバケを辞めて、天国で模型さんと結婚生活を送るわ!だから、これから、あなたが新しいメリーさんとして頑張ってね!それじゃあ話は終わりだから帰って!」


って言われたの!


さつ:「いやいや、私オバケ始めてまだ一年です。一人じゃまだ不安です。」


って言ったの。そしたら、


メリー:「私だって、1921年から今まで約100年もがんばったんだから、もう休みたいの!!!!」


て言われちゃったから、私はかわいそうになって諦めちゃったの。

そして今日のお昼ごろに111がかかってきたの。ということは私の一人での初出勤ってこと!

初出勤を盛大に成功してあげるわ!今日の夜が楽しみだわ!」


ニヤリと笑うさっちゃん。彼女は一人での初出勤を無事に成功させることはできるのか?


第二話に続く、、、、


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