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宇宙空間用原子炉?

異動が決まってしまい、当面、なろう投稿作品を読むことすら難しくなりそう???

 核融合炉とか核分裂炉。

 原子力発電所にしても、原子力潜水艦にしても、現在は反応で発生する熱エネルギーを使って水を加熱して蒸気タービンを回して発電しているんですよね。それが一番簡単だから。


 でも、原子力利用の人工衛星とか人工天体(惑星探査機)は、蒸気タービンや循環路なんて載せてられないし、冷却水を強力に冷却する方法もありません。制御棒をきっちりコントロールするのも難しいですから、中性子による連鎖反応を起こす原子力発電所のような方式は無理でしょう。


 では、どうしているかというと、原子力電池と呼ばれる方法をとっていて、多くはゼーベック効果(今回、ググってみました)を利用して電力を得ているようです。(他には、アルカリ金属を使ったものや蛍光体と太陽電池を使ったものなども)



 ひところのPCのCPU冷却や、車載小型冷蔵庫などに使われているペルティエ(ペルチェ)素子は、熱電素子に電流を流すと温度差が生じるペルティエ効果を利用しているわけですが、ゼーベック効果というのはこの逆で熱電素子に温度差を与えることで電圧(電位差)が発生する効果です。

 ちなみに、アウトドアグッズ(防災グッズ)で、缶状の本体内で焚き木を焚くと、燃焼熱と外気の温度差で発電するパーツがついた薪コンロが売られています。


 原子炉のような臨界状態云々というところまでもっていかず、その手前の普通(?)の放射性崩壊の熱で熱電素子の片方を加熱し、反対側を何らかの手段で冷却することで電力を取り出すことで電力を得ているわけですね。

 原子炉のような人為的な連鎖反応による強烈な熱エネルギーを利用しているわけではなく、自然な崩壊によるエネルギー利用なので、大電力を得られるものではありません。

 原子力電池には、他の方式もあるそうですが、ほとんどは、この放射性同位体熱電気転換器(RTG)みたいです。



 で、鉄腕なんとかとか、モビルなんとかの動力源は原子力という設定ですが、どうやって膨大な電力を得るのか? あるいは電力以外の新たなエネルギー利用形態が考え出されているのか?

……とか考え出すと、原子炉をエネルギー源とした大エネルギを必要とする宇宙兵器は設定出来なくなっちゃうんですよね。何かエポックメイキングな新方式が発明されないと。

(あと、推進力を得る手段として、現在のロケットのような作用・反作用の原理を利用した場合、推進力を得るためのカウンターウェイトとしてプロペラントを放出し続けないといけないので、すごく巨大なタンクが必要になります。)

 モビルなんとかの場合、エーテル理論を原型としたミノフスキー物理学が成立している異世界での物語(つまり、現実の宇宙空間では成立しない)ということにして、この世界では科学的に100%否定されていることであっても、ミノフスキー粒子が存在する異世界ですから、ということにしていますね。


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― 新着の感想 ―
[一言] 私が小学生の頃の本には 「未来(おそらくですが当時から見て二十〜三十年後、つまり二千年頃ではないかと)にはこうなっている」 みたいな感じの絵が描かれていて、その中には「原子力飛行機」なんての…
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