木登り
木の上に登れるのは、中村を始め、ごく少数の人数なので、その中から2人ほど手伝ってもらうために、中村と佐々木と山口の3人は、もう一度木に登る。
一番上手い中村が、先に登り、枝に命綱を2本増やす。
枝にくくりつけた命綱を垂らし、それを自分に繋いで佐々木と山口が登り始める。
「うわぁ、こぇ〜!!」
「なら、下を見るんじゃねぇよ。山口」
「高いですよねー!」
命綱をつけているとはいえ、地面が遥か彼方に見える枝の上でわざわざ下をまじまじと見るなど、足が竦みそうで絶対にしたくないと思う佐々木をよそに、山口と中村は呑気な声を出す。
アホ丸出しの同輩と後輩に佐々木は、思わず眉間にしわを寄せ、しわを人差し指でぐりぐりと回す。
まあ、アホのペースは崩さず、方向修正するのが一番だと同輩のお陰で鍛えられた対人経験を生かす時である。
「んなこと言ってねぇーでさっさと登んぞ」
「「はーい!」」
気の抜けそうな返事に苦笑しつつ、佐々木は、中村を突っついて早く登らせる。
「…………」
中村を突っついて早く登らせた先。
確かに、クレーン車が必要なくらい大きかった。
確かに、こんな事態も上から渡された可能性帳の中にはあった。
確かに。
確かに。
確かにそうなんだが。
「人じゃねぇーじゃん!!」
山口は、渾身のツッコミを入れざるおえなかった。
『………お前には我が人に見えたのか…』
山口の渾身のツッコミを聞いた鳥。
そう、巨大な、朱色の、鳥。
人ではなく鳥の知的生命物体は、哀れなものを見るような目で中村を見つめた。
「そんなわけないじゃないですか!
ちゃんと鳥に見えますよ!」
中村が慌ててそう主張すれば、鳥は安堵のため息を、佐々木は眉間に寄せたしわを人差し指でぐりぐりした。
「ああ〜、どーするべきか…」
「佐々木さん?」
人外だと報告しようにも、ここは巨大な木の上。
無線もない。
クレーン車の先の部分がさっさと使えとばかりに側で揺れている。
降りるのは2度でま。
キョトンと隣で頭を傾げる中村は、完全に忘れているようで呑気なものだ。
「…俺、飛び降りようか…?」
自殺祈願者のようなことを言い出した山口に頭を抱えつつ、佐々木はため息を一つ吐く。
この倍以上書いてたのが消えた…orz




