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作家の条件  作者: oga
9/15

ラジオ

 包丁を使うのは、本当に追い詰められた時でいい。

それに、あくまで脅すためだけだ。

何か言われて、かっとならないようにしないと……

 そんなことを考えながら、気づけば深夜だ。


「ふぁ~あ…… 俺はそろそろ寝るからよ、朝までにはしっかり書き上げとけ」


 その日の狐火は、いつもと行動パターンが違った。

部屋から出ると、鍵をかけて外に出た。


「……家に帰ったのか?」


 いつもなら隣の部屋で寝ているのに……

俺は、まさか狐火に包丁のことを勘づかれているのでは? と思った。

寝ている時は無防備だ。

その瞬間に襲われないようにしたんじゃないか?


「……でも、何でバレた」


 盗聴器……

しかし、あの時俺は包丁という言葉は出していない。

となると、監視カメラか。


「調べてみっか……」


 俺はカーテンを開けて、包丁を取り出し、月明かりを反射させて部屋を照らした。

すると、チラと光が跳ね返った。


「……くそヤローが」


 不自然に飾られているモナリザの絵。

光ったのはその目の部分だ。

あそこにカメラが仕込まれているらしい。


「ダメだ…… 書くしかない……」


 多分今後包丁での奇襲は通用しない。

警戒されてたら、あいつに敵うわけがない。




 

 深夜1時。

俺は、気晴らしにネットを開いてラジオをつけた。

今泉レモンの下ネタラジオだ。


「これ、結構エロいんだよな」


 学校でも聞いてるやつは多い。

このラジオのせいで、翌日寝不足って学生は多いハズだ。 


「今週の朗読は、ちょっと変わった小説を読みま~す。 タイトルは、魔法使いで成り上がり」


 俺は思わず声を上げた。


「おい、マジかよっ」


 この小説にエロシーンなんてねーぞ!

そんな叫びをよそに、今泉レモンは朗読を始めた。




 


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