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作家の条件  作者: oga
12/15

烏野サイド 6

 最終の20話が仕上がった。

そして、それは恐るべき内容だった。


 悪政をしく賢者を倒すべく、城に乗り込む兵糧歩とカナコ。

当然、強固な守りに阻まれ、簡単には攻略出来ない。

うかつに踏み込めば、すぐに餌食になる。

そこで、カナコは自分が囮になって敵を引きつけるかわりに、賢者を打つ、という捨て身の作戦を思い付く。

カナコが一人で敵の中に突入し、歩は裏から賢者の居場所を目指す。

敵をかわし、賢者の間にいたのは、カナコだった。


 僕は、部屋の片隅でスマホの画面に釘付けになった。

そして、その結末は僕の予期せぬものだった。

歩がカナコを斬り、命を絶ったのだ。

操られていた時点でカナコの命がないことを悟った歩は、カナコが大振りになる所を狙ってカウンターを仕掛けた。

首の動脈を切断し、殺した。


「こんなダークな内容にするなんて……」


 狐火に追い込まれ過ぎて、心を病んでしまったんじゃ……

それでも、内容は悪くない。

それどころか、まるで吸引されるように読んでしまった。

僕は、机の上に置いてある表紙の候補を眺めた。

ピクシブで人気の絵師に頼んだもので、中央に主人公の歩とカナコ、背後に賢者、という構図だ。

これは、二人で賢者に立ち向かう、という意図が込められているが、最終20話が、ストーリーの根底を揺るがした。


「この先の展開次第で、この表紙は嘘になってしまう」


 ……書籍化の準備は出来たが、表紙を書き直す必要があるか?

僕は、もう一度絵師に頼み、別な表紙を書いて貰うことにした。





 ハレトーク収録前日、ようやく表紙が決まった。

表紙は、中央に歩。

そして、背後に賢者とカナコ、となった。

これは、主人公がカナコを斬る暗示にもなっている。


「……悪くないな。 後は、この本を売るだけだ」



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