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右翼の行方 02
時間を置いてもう1話出すつもりなので短めです。大体、夜の投稿になるかと思います。そちらの方もよろしくお願いします。
「えっ! 本当?! 全然売れていなかったから良かったわ! 値段の方は25セルとなります。」
「あっ、あの……」
「どうしたの?」
「これがあるんですが」
少し心苦しいが、私は今一文無しだ。セルとかいうお金の価値も分からない。なのでこれに頼るしかないのだ。
「精霊宿しだったなんて……無料で良いです。でも、もう私達に関わらないでちょうだい。」
バタンッと勢い良く扉が閉まる。
『仕方ないよ、精霊宿しが昔、調子に乗って大虐殺を行った事があったんだ。良く思わない人だっているんだよ。』
『そうなのか、少し悲しいな。』
『でも良く思う人もいるんだよ。元気出して。』
『うん、ありがとうウンディーネ。』
頬を二回叩く。裏切られるのは慣れているじゃないか。そう思って歩き出したのだった。