厨二病ですか?──YES。
目を開けるとそこは大きな木の下だった。横には湖があり、水面がキラキラと輝いている。
立ち上がろうとしても上手く身体が上がらない。思いっきり足に力を入れる。すると、少しずつ上に上がり始め、ついにはがシャンという鉄が当たる音と同時に立ち上がった。
ここは何処だろう。確か私は同級生に屋上から落とされ、死んだ筈だ。なのに今私は地面を踏みしめている。しかも見た事の無い土地だ。近くに人がいそうもない。
仕方なく、横の湖で自分の姿を確認する事にした。先ず目に飛び込んで来たのは目の色だった。右は青、左は赤といった具合だ。髪の色は真っ黒で、死ぬ前より少し伸びている。目の色が変わったくらいで顔が特に変わった訳でも無い。軽く大人びた印象になっているくらいだろう。
服は黒を基調としたハイネックのロングコートを羽織り、太股くらいまでの黒のプリーツスカートを履いている。少し地味な気もしたが、かっこいいのでOKだろう。そして、一番気になっているのが先からする右手の痛みである。1度死んだというのに痛みはあるのか。何はともあれ腕の鈍い痛みの原因を知る必要がある。恐る恐るコートの袖をめくるとそこには見た事の無い様な紋章があった。それ以外に目立った物が無いのできっとこれのせいだろう。
──これがアニメでよくある「右手が疼く」という奴か!後で包帯でも巻いておこう。そう思いコートの袖を下ろした。
ちょっと短めです。