獣耳の少女
厨二病勇者──いい響きだと思った。龍の目持ちの少女よりは数100倍ましである。そのままグッと背伸びをする。今日はもう遅い。そろそろ眠りにつこう。私は布団に潜り込んだのだった。
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次の日の朝、ベッドから起き上がるとベランダから色々な声がした。気になってカーテンを開けてベランダに出てみる。
するとそこには火が付いた棒持った者が何かの紋章を囲み、儀式を行う者達がいた。真ん中の長老らしき人がぶつぶつとお教の様なものを呟いている。周りを囲む者達は棒を振り回し、互いの身体を傷つけあっていた。とても異様な光景だった。
しばらく見ているとドアがノックされる音がして、凪様ーという声が聞こえてきた。昨日のメイドだろう。
入っていいですよ、と声を掛ける。キィィーという扉の開く音がして、メイドが入ってきた。昨日は色々な事があり過ぎてあまり分からなかったが、このメイド物凄く整った顔をしていた。腰まで垂れた長い三つ編みが動く度に揺れていて、可愛いというより美しい顔だ。ベランダに立っている事に気付いたのか、声を掛けてきた。
「昨日は良く眠れましたか?」
「はい、とても」
「それは良かったです。 今日は一年に一度の精霊切りの日ですから、外が騒がしいでしょう」
「精霊切り……?」
私は顔を顰めた。一体どういう意味なのだろう。
「はい、稀にですが右の翼が小さき者が産まれる事がございます。 その者は産まれながらにして精霊の加護を受け、精霊を宿す者。 だから一年に一度こうしてその者と精霊の関係を切るのです。」
「どうやって切るのですか?」
「それは……その者の右の翼を清なる火で焼き尽くし、精霊が出た所を闇魔法で消し去るそうです。 私も詳しい事は分からない物で……」
メイドが視線を落とし話す。
右の翼か……そう言えばあの店の子の翼もそうだったな。ふと、思い出した。優しそうな人が急に自分にあんな事を言ったあの出来事。この都市にいると自分が悪に思えて来て何だか嫌な気分である。
メイドが少し経って部屋を出た時、不思議な女の子が立っていた。
「こんにちは、凪!」
今度は獣耳ガールか……
やっと獣耳キャラが出てきました!後々はエルフやオーガ、人魚なども出していきたいと思っています。やっとファンタジー感が増えた?と思っています。応援よろしくお願いします。




