始まりの始まり
初めての投稿です。
誤字訂正等ありましたら、感想でお願い致します。
私、神原凪は周囲から個性的ー俗に言う厨二病と言われている。
然し、全くをもってそんな事は無い。
何せ、少しアニメやネトゲ、ラノベに憧れているだけの純粋無垢なバリバリ青春enjoy中な今ドキ女子だからである。
なんで皆私の純粋さにきづかないのだろうか。そうか!悪の組織に洗脳されているのか!こんな時に勇者様が来てくれれば洗脳も解けるというのに!!
……少し話が脇道にそれた。『勇者』と言うのは今ハマっているアニメに出てくる正義の味方である。
ストーリーは子供っぽく、私には似合わないのだが、出てくる勇者がとんでもなくイケメンなのだ。
この学校のシケメン共とはわけが違う。あーあ、面白い事落ちてないかなー。
この頃の学校生活と言えば、最早『最悪』としか言えない状況である。私が口を開く度に女子が引いていき、シケメン共が厨二病だ何だと馬鹿にする。やはり、私の良さが分からないのは洗脳されているせいだと言えよう。
そんな時、私に大事件が起こったのである。学園ものに良くあるこの光景。屋上。女子と三対一。えっ、まさか、私死亡フラグたってる?まさか。この私に死亡フラグなんてある訳……あったな。早くフラグ回収しないと本当に死んでしまう気がしてきた。
「ねぇ、神原さん。あなたウザイのよね、クラスでもいっつも訳わかんない事言ってさ、私の邪魔しないでくれる?」
「はぁ。」
「何それ、チョー受けるんですけどwww邪魔してないっていうならさぁ、そっからいっそ飛び降りてくんない?」
「なんで?」
「神原さんが邪魔してないと思っててもぉ、私からとっちゃ邪魔なのよぉ。これもなんだっけ、勇者だっけ?そいつからの試練だと思ってさぁ。」
キャハハハハハハ、と取り巻き三人が高々と嘲笑する。ウザイな。お前らが厨二病だろ、と突っ込みたくなる。こういう時に勇者様がいてくれたら…。いや、頼ってばかりではいけない。
リーダーらしき女子が、ニヤニヤしながらこちらへ向かってくる。
「バイバイ、神原さん」
手すりに立っている私は、本当に落とす気が無さそうなリーダーのタッチでも、簡単に落下した。
まぁ、死んだっていいんだけどな。異世界転生とかそんな展開でもいいと思う。そのままスッと下に吸い込まれるように落ちていった。
今の私には恐怖が無い。それだけが救いだった。そしてー私、神原凪は短い生涯を終えたのだった。