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たぎつ瀬の  作者: 夕月 櫻
23/39

二十二 形見

 ───原因も分からぬ病のせいで半月以上もの間参内できなかったこと、申し訳もございませぬ。今はもうすっかり病も癒えましたゆえ、これからはこれまで以上に勤めに励む所存にございます。


 幾度繰り返したか分からぬ文言を、春恒はるつねは今また、胸のうちで繰り返した。

 じつのない言い訳も、繰り返せばまことのように思えてくるから不思議だ。今後なんとか帝に認めてもらうためにも、すべてをうまく運ばねばならぬのだ。春恒は大きく息を吐きながら、天井を見上げた。

 雨の気配が重く垂れ込めた清涼殿せいりょうでん殿上てんじょうの間に、春恒は座り続けていた。外に視線を移せば、したたり落ちる雫が簀子すのこへりを規則正しく叩いている。

 顔を見せよとの帝の意向を兄から伝えられて今この場にいるものの、それは恐らくこの半月の出来ごとに対する叱責であろうと予想はついていた。滅入るような気の重さが、纏わりつく湿気た空気とともにのしかかってくる。


左近衛中将さこのえのちゅうじょうどの、御前に」


 半刻も経った頃だろうか、ようやく取り次ぎの蔵人くろうどの声が響いた。

 春恒はるつねは一呼吸置いてから腰を上げた。入れ違うように御前を退出してきた右衛門督うえもんのかみが、慇懃に礼をしながらもせせら嗤うようなそぶりを見せたは気のせいであろうか。

 板を鳴らしながら孫廂まごひさしへと移った春恒は、御座おましに在る人の気配を感じつつ、そちらは見ずに伏せて声がかけられるのを待った。

 時折、遠くの方から立ち働く女房たちの衣擦れや囁き声がさざ波のように伝わって、しんと静まり返った清涼殿の空気を震わせる。しかし、肝心の帝からはひたすらに待てど声がかからない。

 張り詰めた気配が春恒の耳元できんと鳴り、その向こうで降り止まぬ雨音が遠くなる。

 春恒は戸惑いを隠さず、わずかな苛立ちとともに束帯の袖をぎゅっと握りしめた。

 この世のどこよりも高貴な場で、誰よりも高貴な御方を前に為すすべもなく頭を下げる。それは誉れなのか、それとも屈辱か。やがてその苛立ちが抑え切れぬまでに膨らんだ頃、不意にばさりと紙を放る音がした。


「左近衛中将」


 ようやく呼ばれて、より深く頭を下げる。


「そなたを、こたびの祭*の使つかいに命じる」


 叱責の代わりの唐突な命に、春恒は辛うじて、は、とだけ応えた。言い訳が行き場を失う。

 そのまままたもや沈黙が落ち、春恒は居心地悪く生唾を呑み込んだ。場を支配するという意味では、帝の方が春恒より一枚も二枚も上手なのは明らかだった。


「中将」

「……は」

「顔を上げよ」


 帝の声には決して威圧感はないにもかかわらず、相手に有無を言わせぬ力が滲む。春恒がのろりと伏せていた顔を上げると、帝は、ほう、と声をあげた。


「もっと病みやつれているかと思ったが、少し痩せ、かえって美しさが増したようだ」


 帝はどこか面白そうに淡い笑みさえ浮かべてそう言うと、隅に控えていた蔵人に何ごとかを目配せした。心得たように頭を下げた蔵人がその場を離れる。

 帝の目は、まっすぐに春恒を見ていた。


「こたびは───」


 言いかけると同時に、ふ、と帝の笑う声がした。


「そなたこそ、近衛使このえづかい*にふさわしい。今、右衛門督にもそう伝えたところだ。引き受けてくれるな?」

「……畏れ多いお言葉にございます」

「心を尽くして務めよ」


 聞こえのいい言葉の裏にある真意を測りかね、春恒は続きの言葉を何ひとつ言うこともできずに小さく頭を下げるしかなかった。

 近衛中将という職にある以上、賀茂祭かものまつりの勅使を命じられるのは驚くことではない。それでも、今この場で長きにわたる不在を咎められることもないまま、このような話になるとは予想だにしていなかった。兄から聞かされていた、もはや後はないとの言葉に滲む、春恒に対する呆れや苛立ちといった帝の心情も見当たらない。

 しかし、だからこそ余計に不安が募る。

 いったい、主上おかみは何を考えておられる?

 そう心に呟いた春恒の前で、帝はおもむろに傍らの文机を引き寄せた。そうして、わずかに姿勢を正してゆっくりとした仕草で筆を手に取る。丁寧に墨を含ませると、春恒のところにまで墨の匂いが漂った。


「今日は、藤の香りが届かぬな」


 帝はまるで独り言ちるようにそう呟き、描きかけの絵に筆を加えていく。

 先ほどから雨音はいや増して、春恒のいる孫廂までを濡らす勢いで降り続いている。

 春恒は、すべるようになめらかに動く筆先をぼんやりと眺めた。帝が絵を描くことを好むのは春恒も聞いたことがあった。だが、なぜ今なのだろう。

 しばらく黙々と筆を運んでいた帝が春恒の怪訝な視線に気づいたのか、近う、と視線を上げることなく言った。躊躇った春恒がその場から腰を上げることができないでいると、帝は筆を止めてまじまじと春恒を見、それからもう一度、近う、と強い口調で繰り返した。

 雨音に包まれ、衣擦れの音さえもいやに大きく響く清涼殿の中、御座の少し手前までいざって行く。時を同じくして、一旦場を離れていた蔵人が、はこを携えて戻ってきた。

 蔵人は帝の傍らにその匣を置き、薄暗く沈んだ昼の御座の後ろに控える。

 この、蔵人という任こそが今の春恒に望まれているものだ。そこに就かせるため、父も兄も苦心して愚弟のばかげた尻拭いばかりをしている。

 できるのか? 己に。

 この、研ぎ澄まされた切っ先のように鋭い帝の側で、果たしてその信頼を勝ち得ることなどできるのだろうか。どのようにして?

 そのようなことを考えながら、蔵人に向けていた視線を文机の上に移した春恒は、思わず息を呑んだ。そこに描かれていたのは藤花だったからだ。胸のうちがざわめく。

 天上の花、薄紫の藤波。伊勢の地で見た光景は、未だひと月と経ってはおらぬのにこれほどまでに恋しい───


「知っているか? 光中将ひかるのちゅうじょう


 世に謳われる名で呼ばれ、春恒はびくりと肩を揺らした。


「そなたが北の方は、わたしの義妹いもうとでもある」

「は……」


 たった今、脳裏に浮かべていた光景とは真逆の現実を突きつけられ、春恒は答えに窮す。知らぬわけはない。胸元に遣った手で衣を握りしめて言葉を探した。


「我が義妹を蔑ろにしてはおらぬであろうな?」

「……そのようなことは」

「右府と左府*とが相争わぬ、それが我が世の誇りだ。よう肝に命じておけ」


 帝の想いびとゆかりの藤花を描く筆の合間、ひそめた声で伝えられたその言葉は、凍てついた刃の冷酷さで春恒の感情を突き刺した。ひやりと背筋が凍る。

 そう───これこそが、いつも兄が言っている帝の恐ろしさだ。決して多くは語らず、言葉の端々に物ごとの核心を滲ませる。そこを読み違えると大きな過ちを犯す、と。

 右大臣家の者である春恒が左大臣家の姫である北の方を蔑ろにするということは、左大臣をも敵に回すことであり、ひいては帝に対する不敬ともなり得るのだ、と。つまりは、右大臣家の一員でもある限り心を尽くして帝に仕えよ、ということだ。そうしてまた、このような話をしてくるということは、春恒と揺羅ゆらの不仲も、どこからか帝の耳に届いているのやもしれぬ。

 これまでさまざまな浮き名を流し続け、そのことで帝の不興と不信を買った。どうして妻との不仲を誰にも知られておらぬなどといえようか。妻の父である左大臣の沈黙を何も知らぬがゆえなどと、なぜいえる?

 そう思い至った瞬間、春恒は今初めて現実に直面したかのように動揺した。このままでは、帝の信を得て蔵人に任命されるなど、とても現実的なこととは思えなかった。

 また、ごくりと生唾を呑む。目まぐるしくまわる頭の中に返すべき言葉を探す。


「───主上おかみに要らぬご心配をおかけせぬよう、これからはなお一層努めます」


 口をついて出たのはうわべだけの言葉。そして、そんな言葉しか返せぬ己に春恒は歯噛みした。

 ゆっくりと頭を下げた春恒に、帝はちらと感情を見せぬ視線を動かしただけだった。そのまま何も言わず、筆に水を含ませる。やがて、紙の上に美事な藤が咲き匂う頃には、いよいよいかづちも鳴り始めた。

 絵を描き上げた帝は、背後に控える蔵人に再び合図を送った。いざり寄ってきた蔵人の手によって、先ほどの匣の蓋が開けられる。ふわりとたおやかな香りが舞った。


「これはね」


 ぽつりと落ちた帝の声が幾分やわらかくなった。


「藤壺の形見なのだよ」


 匣の中には、一揃いのきぬがあった。帝はその衣に手を伸ばし、わずかに広げて見せる。藤色の濃い薄いに青*が見え隠れする藤の襲*のうちきのようだった。


「藤壺に合う色を選び、私が作らせた。よう似合うていた……これに袖を通したはただの一度きりとなってしまったが」


 亡きひとを懐かしむ帝の声に、無情な雷鳴かんなりが重なる。

 春恒は黙って帝の手許を見つめた。まるで愛撫するかのように、帝の手が衣を撫でていた。


「これをね、中将。我が義妹に譲ろうかと思っているのだが、どうであろう? わたしが持ち続けるよりも、誰かに纏うて貰うた方がいい。そう思わぬか?」


 春恒はわずかに頭を下げた。腹の底から、予感と恐れの入り混じった得体の知れぬ震えが起こる。


「そなたが北の方は今、十六だと宰相から聞いた」

「は」

「藤壺が存命であった頃、よく話を聞いていた『左大臣家のちい姫』は袴着はかまぎも済ませておらぬ幼子であったが……月日の経つのは早いものだ」

「……」

「今ならこの衣もよう似合うであろう。藤壺を偲ぶよすがは他にもある。遠慮は要らぬ」


 帝はそう言って、今描き上げたばかりの藤の絵をその袿の上にそっと載せた。蔵人がまた、心得たように匣に蓋をする。


「ありがたき幸せにございます」


 春恒は頭を下げた。そう言う以外になかった。

 所詮は心通わぬ名ばかりの妻だ。今までも、これからも。

 今の春恒には、手に入れねばならぬものがある。遠く、名しか知らぬその花を想い、春恒は思わず知らずその手を握りしめた。名ばかりの妻の姿もその妻に対する情も、まるで朔の夜の闇に沈む白梅のように朧となって春恒の心から消えた。

 この機を逃してはならぬ。なんとしても、帝の意に沿わねばならぬ。

 突如、激しい雷光とともに地鳴りのような雷鳴が轟き、清涼殿を揺るがした。そこかしこから女房たちの小さな悲鳴があがる。

 下がってよい、との帝の静かな言葉に、春恒はまた低頭して御前を辞した。

 殿上の間から、どこか上の空な様子で未だ雨降り止まぬ廊へと出た春恒は、舅である左大臣がすれ違いざま、振り返り見送っていることにも気づかなかった。



     *****



 心地よい薫りがする。

 そこはかとなく漂う黒方くろぼう*の薫り。

 懐かしいお父さまの薫りとよく似ているけど、もう少し涼やかで、けれどどこか甘い───


 くしゃ、と手元で鳴った音に、うつ伏せていた揺羅ゆらはゆっくりとまぶたを開いた。静けさを湛える御帳台のとばりの向こうから、ぼんやりと灯の明かりが届く。

 いつの間に眠りに落ちてしまったのだろう? 今は何刻か、泊瀬はつせの気配もない。あれほど降り続いていた雨も、恐ろしい雷鳴も、今は止んでいるようだ。

 のそりと気だるげに起き上がって頬にかかった髪をかき上げると、肩にかけられていたふすまがしゅるとすべり落ちた。ゆっくりとまばたきをして息をつけば、先ほどの音の正体である文が視界に入る。かすかな黒方は、褥に持ち込んだその文から薫っているのだった。

 一昨日の夕刻、夫の兄である基冬もとふゆから文が届いた。基冬から揺羅に宛てた文が届くのは初めてのことだったが、藤を思い起こさせる女好みのとてもやわらかな薄紫の薄様うすようしたためられ、美しい細工の文箱に収められていたことからしても、東の対をおとのうた基冬が、母である東の御方おんかたから借りてその場で書いたものに違いない。それはすなわち、たとえ夫である春恒に読まれたとしても、問題となるようなことは書かれているはずのないものだ。

 なのに、基冬から文が届いたと知った春恒は何を思ったか、いつものように冷ややかな一瞥を揺羅だけでなく届いた文にも投げて寄越し、やはりこれまでと同じように唐突に対屋を出て行った。それきり、また夫からは何の音沙汰もない。

 泊瀬が基冬の文のことを伝えた瞬間、咄嗟に泊瀬を止めようと己が口から出た言葉も、何か隠しごとをしたかのように響いてしまった気がする。やましいことは何ひとつないにもかかわらず、疑われてしまったのだとすれば心外だ。小さな後悔に鬱々と、もう幾度めか分からぬ吐息がくちびるから零れ落ちる。

 揺羅は枕辺にきちんと畳まれて置いてあるうちきを肩に羽織ると、昨夜からもう何度読んだか分からないその文を手に御帳台を出た。

 雨がもたらした重苦しい空気をかき分ける。足の裏に伝わる板の感触が、どこかやわらかい。

 揺羅は、仄かに灯る明かりに寄ると、手にした文を光に翳した。

 初めて己に宛てて書かれた基冬の手蹟

 揺羅は、夫である春恒の手蹟をほとんど目にしたことがない。見たのは婚儀の後の、心のこもらぬ後朝きぬぎぬの文だけだ。ほかに殿方の手蹟といえば、父のものくらいか。

 だから、ちい姫を教えるようになって初めて基冬の手蹟を目にした時は、なんと繊細に書かれるのかと驚いたものだ。殿方の、しかも冷徹なと言われる宰相の筆からは、もっとかたくて力強い字が生まれるような気がしていたから。

 その手蹟はどこまでもやわらかく、流れるようで淀みを知らない。

 幾度か対面したことのある基冬は思案げに黙り込むことが多く、熟慮の末に言葉を発するたちであった。筆跡からも文章を考え抜いてから一気に書き上げる、そんな様子が見て取れる。宰相はきっと、世間で言われているような冷徹一辺倒な人物ではない。娘であるちい姫への態度や揺羅自身への心配りを見ても、そしてこの手蹟からも、揺羅はそう感じている。

 文の始めには、いつもちい姫が世話になっていることへの礼が書かれてあり、それから、もうじき蛍の季節となること、母が揺羅のためにもぜひ左大臣殿を邸に招いて宴を催したいと言っていることなどが丁重に書き連ねてあった。

 揺羅が引っかかっているのはその、左大臣殿を邸に招いて云々のくだりだ。

 一条高倉の右大臣家に来て六年、初めて父に会うことができるのかもしれない。以前にも東の御方がそのようなことを仄めかしてはいたけれど、まさか本当にその機会が訪れようとは思ってもみなかった。誰よりも大好きだった優しい父の抱きしめてくれるその腕を、幾度、幾晩、夢に見てきたことだろう。

 お会いできるのは嬉しい。だけど、今の揺羅は手放しで喜べる心境にはなれなかった。

 夫と不仲であること、子を成すことなど夢のまた夢であろうこと。あの父が己の顔を見れば、決して幸福ではなかった六年間をきっと一瞬で悟ってしまうに違いない。義母である東の御方の好意を思うと無碍に断れる話ではないが、今、父に会えばどれほど悲しませてしまうだろうかと怖い。

 ぼんやりとそのようなことを考えていれば、気づけば鳥が囀り始めていた。女房たちの起き出す気配が、朝の近いことを告げている。

 揺羅は袿の胸元をそっとたぐり寄せ、今は寅の刻*あたりだろうか、と何気なくあたりを見回した。そうして、見慣れぬ匣が二階棚の横に置かれていることに気づく。

 揺羅は小さく首を傾げ、相変わらず文を手にしたまま、そちらにいざり寄って蓋を開けてみた。

 薄暗くてよくは見えぬが、何やら衣が入っているようだった。薫きしめられた香りも揺羅のものではない。

 触れてみればそれは極上の練絹の手触りで、揺羅は訝しげに眉を寄せる。と同時に、指先に紙が触れた。

 蔀戸が閉じられた向こう、わずかに白み出したばかりの空から届く光では足りず、揺羅はその紙も手に取って再び切燈台の灯の許に戻った。

 灯に浮かび上がったそれは、墨で描かれた美事な藤の絵だった。それが誰の手によるものか、揺羅に分からぬわけがない。いつもちい姫と眺めている古今集に、恐らく同じ人の手による絵がたくさん描かれているのだから。

 揺羅は、驚きのあまり息をすることも忘れ、咲き匂う花穂を追った。そうしてその先に、ひそめたような筆遣いを見つけた。


 ───藤のゆかりの やどをたずねよ


 手にしていた紙が、基冬からの文とともにはらりと落ちる。


「……泊瀬?」


 揺羅はかすれる声で呼んだ。縋るような呼びかけに、もちろんまだ返事はない。

 なぜ、このようなものがここに? なぜ、帝の描かれた絵がここにある? あの衣はいったい……?

 心の臓がひとりでに大きく弾み始める。揺羅は浅い息を繰り返し、膝に落ちた藤の絵とことばとを食い入るように見つめた。

賀茂祭(現在の葵祭)のこと。賀茂祭は上賀茂神社と下鴨神社の祭礼です。


近衛使

賀茂祭における勅使(帝からの使い)のこと。近衛中将が務めることになっていたのでこのようにも呼ばれました。『源氏物語』の有名な車争いの場では、源氏が勅使を務めています。


右府と左府

右大臣と左大臣。


現在の緑のこと。


藤の襲

紫〜白のグラデーションを使った襲。

(薄色匂いて三。白表二が裏青き。濃き淡き。白きすずしのひとへ。───『満佐須計装束抄』より)


黒方

香の種類。祝い事の香りとも言われています。この時代に薫物たきものとして用いられた香のうち、黒方、梅花、荷葉かよう、侍従、菊花、落葉おちばの六種を特に『六種むくさの薫物』と呼びました。


寅の刻

おおよそ、現在の午前四時の前後二時間。

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