6・オオカミ カ(ク)ホ ~その1~
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■12 December 2013
23
MONDAY
‐休み
現地 兵庫県淡路市○○xx番地(ゆうひ会館)
‐羽田空港 11:05発→神戸空港 12:15着
レンタカーで移動
‐阪神高速3号神戸線・柳原→(姫路方面)→(明石大橋・徳島・山陽道・名谷出口方面)→垂水JCT(山陽道・徳島方面)→淡路IC
‐14時 <ゆうひ会>会合
・報告会
・ディスカッション
・親睦会(スイーツPT) ?
‐自由時間
‐18時 ゆうひ会ディナーPT
‐21時 ビンゴ大会 ×
‐神戸 21:05発→羽田 22:20着
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◎狼 夏帆 080-xxxx-xxxx
○楠木さん 090-xxxx-xxxx
■12 December 2013
24
TUESDAY
‐9時 営業会議
‐10時 物件調査 現地 ○○二丁目戸建2800万
‐11時 法務局・市役所
‐ 昼休・物調
‐ 社内 追客tel
‐16時 白石様 ライオンズマンション○○1580万 他3件案内
カギ返却 ν
‐18時 社内
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○売主業者にtel ν済
ついに「狼」を捕らえたぞ!
狼本人の姿はなかったが、ヤツの娘がいた。
こんな簡単に狼の身内を見つけられるとは思っていなかった。
おれは<夕陽から眼球を守る会>に入会して、昨日開催された<ゆうひ会>――仲間内ではそう略称しているようだ――の会合に参加してきた。
そこに狼の娘がいた。驚きだ。
狼は、自分の娘まで怪しげな団体に入会させていたようだ。
彼女がいつから会員だったのかはわからないが、どうやら経歴はそこそこ長いらしい。
「夏帆」という名前だったから妹のほうだ。
狼の娘はおれのことを覚えていないらしく、まるで初対面のような接し方をされた。
昔から狼はよくウチの家に父と酒を飲みに来ていたが、ヤツが娘たちを連れてきたことはほとんどなかったからムリもない。
最後に狼の娘たちを見たのは、5年前の父の葬儀のときだ。
当時、妹のほうは18か19歳くらいか。
おれの顔などあまり気にして見ていないだろうから、とっくに忘れているのだろう。
おれは自分の素姓をぼんやりさせながら、夏帆と接することにした。
あの子がおれのことを覚えていないのは好都合だ。
夏帆のオヤジがいまどこで何をしているのか、少しづつ探っていけばいい。
狼にしてみたら、死んだ親友の息子が突然現れて、過去の話をほじくり返されるのは迷惑極まりないだろう。
もし父の死が事故ではないのだとしたら、狼は「事の真相」を自分の墓場まで持っていこうとするはずだ。
そんなことさせてたまるか!
///(ボールペンで黒く塗りつぶされている)///
それにしても、夏帆はずいぶん女らしくなっていた。
中身はまだまだ子供のようだが。
強硬手段に出るのも悪くないな。
■12 December 2013
25
WEDNESDAY
‐定休日
契約書・重説作成 ○○二丁目戸建2800万
‐羽田空港 15:55発→神戸空港 17:10着
‐19時 夏帆と食事 ◎
・ホテルオークラ神戸
078-xxx-xxxx 予約 ν済
‐翌・神戸 7:05発→羽田 8:20着
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○26日 営業会議ナシ
―― 荒木 謙信の手帳より