エクセリア
ユウくんは割と本気で桜のことを狙ってます(もっと後で出ますが)。
腐向けではないつもりですが苦手な方はご注意ください。
※ユウが桜に依存?してる方が表面的にはあってるかも
「おい…どういうことだこれは」
「桜どうしたの?さっきの音なんだったの?」
「何か固まってるんだお前」
「え?聞こえなかったの今の」
「聞こえたからなんだって言ってんだよ…」
上から俺、ユウ、零、俺、零だ。
いや固まるだろいきなりレベル700になりましたとかオプションスキルがうんたら言われたら…
「いや…だってこんないきなりすぎて…もしかしてお前らどうなったかわかってない?」
「わかんねぇよんなもん…けどお前の名前表示の上、抜刀者って書いてあるぞ」
「……これ見てみろ」
そういって俺はエクセリアをユウと零の目の前に差し出す。
「これ、さっきの錆びた剣か?」
「そうだ。名前はエクセリア…装備レベルは700だ」
「…………つまり桜、レベル700になった、ってこと?」
流石ユウだ。呑み込みが早い
「おいおいおい…そんなのどこのチートだよ」
「ここのチートだ」
「うっせぇお前は黙ってろ桜」
「俺の扱いひどくね?」
「こら零。意地悪言っちゃダメだろ」
「ユウは桜に甘すぎだって…」
「当たり前でしょ?」
俺はもう突っ込まない…ユウの言葉は聞いてない…
「…まぁそれは置いといてさ…桜どうするの?攻略組行けるレベルだと思うけど」
「確かにな。俺らとレベル釣り合わなくなっちまったじゃねぇか」
「んー……」
自分のステータスを見渡しながら曖昧に返事をする。
レベルは700/700になっている。これ以上上はなさそうだ。
でもさっき……
『転生クエストが追加されました。』
そういうAIの声が蘇る。
「ちょっと街にクエスト見に行っていいか?」
「クエスト?こんな時になんだ」
「何か案でもあるの?」
「さっきレベルアップの情報が流れたんだが…転生クエストが追加されました、って聞こえたんだよ。ヒントありそうだし見に行きたい」
零とユウは顔を見合わせてからうなずく。
「まぁそういうことなら構わないが…お前武器装備しないほうがいいぞ。すごく目立つ柄してるし」
そういわれて見ると、エクセリアの外見はかなり目立つ装飾が施されていた。
銀に輝く刀身には竜が巻き付いているかのようで、美しい赤、青、緑の宝石も埋め込まれている。大きさ的には長刀だが、そう重くもないので片手でも扱えそうだった。
そのサイズを見てふと思ったことを口に出す。
「あれ、これ日本刀の代わりにできねぇ?」
「え?」
零が少し驚いた声を出す。
「それどう見ても両手剣だろうが。」
「重さ的にはそんなに重くないし…あ、そうだ」
自分のバッグのイベントリを操作して、装備の剣豪シリーズを装備する(レベルが550に達すれば手に入るシリーズだ)。
その瞬間今までの少し重めの鎧が消え、美しい着物に変わる。
見た目は完全に着物で、濃い紺色をしている。帯は鮮やかな赤で、帯の部分に剣を携帯できるようになっていた。
まるで侍かのように。
「お、結構かっこよくね?この服」
「なるほど。だから《剣豪》ね」
「思いっきり侍だな。……しかしその剣が日本刀代わりとは…ずいぶん目立つな」
「目立つのは変わりないし、やっぱりとりあえずさっきの装備に戻したほうがいいよ。ここ掲示板もあるみたいだし。」
「掲示板?」
俺がそう尋ねると、機械に強いユウが説明してくれた。
どうやらこの世界には、攻略に使われる掲示板があるらしい。元の世界で言うにちゃんねるというものが。
「お前よく知ってんなぁ…」
「こう見えて結構いろんなゲームしてるからね」
そういってユウは不敵に笑った。
誰が誰のセリフかごっちゃになりそうだ…
「」の前に名前入れた方がいいのか迷い中…