表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Clase Reed Online  作者:
2/9

開演『Clase Reed Online』

文書中にwwや顔文字が入ります。苦手な方はご注意ください

※ホモはないですがユウが割と本気で桜を狙ってる感があります。少しでも苦手な方はお気を付けくださいw



「……」


「……………」


「…………………」


「………………………どこだよここ」




これが俺たちの交わした、CROでの初めての言葉だった。





「え、どこここ。俺らクリミア草原でレべ上げしてたよね!?どこここ」

「落ち着け桜人。冷静になれよ」

「英輔は落ち着きすぎなんだよ!あとここでは桜人って呼ぶな!桜だ!」

「桜も本名言っちゃってるよ…ここでは零、でしょ?」

「悠r…じゃなくてユウ!お前もなんでそんな冷静なんだよ…」

「俺には桜がいるからね。何があっても平気だよ」

「ホモホモしいぞユウ。」

「ホモホモしいってなんだよ…それじゃあ俺もホモホモしいってことだろ…」

「よくわかってるな桜」

「うっせーよ!」

「ほらほら2人とも落ち着いて」


俺ら…俺、桜人と零こと英輔、ユウこと悠里は先ほどまでLMO(Lonly Memory Online)をプレイしていた。

色々なVRMMOをプレイし、満場一致でハマったゲームで、俺らはかなり上位の位置にいた(その代り勉強は疎かだったが)

それでも別にトップを目指していたわけでもなく、ギルドも3人揃って中位あたりに所属していた。

今日はこの間のアップデートで追加された新エリア、「クリミア草原」でレベル上げついでに攻略を目指していたはず……だったのだ。

敵を倒して進んでいた時、急にあたりが輝き始めた。光がやんで目を開けると大きな建物だらけの街にいた、という状況だ。

「ほんとにどこだよここ…」

「人がどんどん増えてるね…でもみんなキョロキョロしてるしもしかして俺らと同じ状況?」

「聞けばいいだろ聞けば…あ、すいませーん」

マイペースで男前な零はすぐに近くの人を捕まえて声をかける。俺はコミュ障だからできない技だ。


「…………そうですか、ありがとうございます」

戻ってきた零は心なしか顔色が悪い。

「どーした零」

「……トンデモナイことに巻き込まれたかもしれねぇ」

「とんでもないこと?」

「ああ…」

零は大きく息をはき、俺達をしっかり見て言い放った。



「どうやらここは『Clase Reed Online』の中らしい」



「……CROって…あの鬼畜ゲーの?」

「ああ」

なぜだ…なぜよりによってCROの中なんだ…

「でもCROってこんなに人口いないだろ。1000人くらいって言ってなかったか?ぱっと見5000人はいそうだけど」

「俺らと同じくLMOから飛ばされたんだろう。…にしても妙だな。CROとLMOは作製会社が違うし、バグにしてはおかしすぎる」

ちなみにCROの作製会社はEREMENTY社、アメリカの会社だ。LMOは日本の大規模会社作製だったはずだ。名前忘れたけど。

「確かにそうだね。データの混濁ってのでも信じがたいのに、他社のゲームと混ざるなんてありえなさにも程がある」

「…ユウが言うと説得力あるよね」

「どういう意味だ」

「べっつに~」

ユウがさらにまぁまぁ、と笑う。

丁度その時



ピーンポーンパーンポーン



大きなアナウンスが鳴り響く。

「お?謝罪のアナウンスか」

ざわざわとしていた街が静まる。


『えーっとテステス、マイクのテスト中ー』


思いのほか呑気な声が聞こえ、ざわめきが取り戻される。

若い男の声が広い土地全体に響き渡る。


『えっとねー。まず初めに、これはバグでもなんでもありません。こういう仕様です。ここはCROとLMOの混濁した世界なんですよ~!』


あたりのざわざわがさらに大きくなり、ほとんどの人の顔が不安に染まり始める。


『それと…ここで死ぬと君たちの身体は仮脳死状態になるから気を付けてね。でもあくまで"仮"だから。1人でもこのゲームをクリアできたら、皆元の現実に帰れるよ。それじゃー説明はめんどくさいから省くわ。頑張ってねー』


ブツッという音がして、マイクが切れたのだと理解する。でも俺の思考はそれどころじゃなかった。

あたりが一気に騒がしくなり、女性の叫ぶ声、男の怒鳴り声がこだます。

ふざけんな、ここからだせ!

早く元の世界に返してよ!

耳が痛い程に声が空に消えていく。


「桜、桜大丈夫?」

はっと我に返るとユウが俺の顔を覗き込んでいる。

零も少し顔が曇っていて、不安なんだということが読み取れた。

「おう、全然大丈夫。」

「嘘。顔色悪いよ」

「ここゲームの中だぞ?ww顔色なんてわかんないだろww」

「いや、確かに顔色が悪い。ユウはよく桜のこと知ってるよな~」

「当たり前でしょ?」

「ユウ怖い」


今のは結構ガチで怖かった。うん。

今はゲームの中の世界で、俺は赤髪を横で結っている。身長は160過ぎと小さ目だった。

ちなみにユウは銀髪で身長は170前半、零は黒髪に180あるかないかという大きな身長を持っている。うらやましい限りだ(ギリィ

容姿は髪の色だけを選ぶことができ、それ以外はランダムで決まる。体型もランダムだ。(全員痩せ形でよかった)


「それで、さ。どうする?アナウンスが本当だとしたらかなりやばいぞ。仮脳死状態って…」

「あれを鵜呑みにするのもどうかと思うが、信じるしかないよなぁ…」

「ていうか……CROはやばいよ…俺らレベル1に戻されてるし…」

「問題はそれだ。」














こんな会話をしたのが5か月前。

現在のステータスがこの通りだ。



プレイヤー名:桜

レベル700

HP:9999

PW:869

MP:770

CR:320

DF:680


――装備――

武器:エクセリア(大剣:レア度★★★★★★★★)

上半身:駆け出し剣士の鎧(上)

下半身:駆け出し剣士の鎧(下)










ど う し て こ う な っ た \(^o^)/











評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ