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【書籍化&コミカライズ】女神から『孵化』のスキルを授かった俺が、なぜか幻獣や神獣を従える最強テイマーになるまで  作者: まるせい
二章

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第88話 コカトリス討伐

 翌日、俺たちは早速コカトリスが潜んでいる可能性が高い場所へと向かった。


 目端の利くキャロルが先頭で、俺たちはできる限り音を殺して後ろに続く。


 この時ばかりはキャロルも真剣な目をしており、耳をぴくぴく動かしてどんな些細な音も聞き逃さないように集中していた。


 目的の場所に近付くつれ、緊張が大きくなってくる。


 少しして、キャロルは立ち止まると、


「……いる」


 俺たちを手で制する。


 岩陰から覗き込むと、遠く離れた崖の近くでコカトリスが動き回っていた。



「何匹いるんだ?」


 動き回るコカトリスの数を数えてみる。


「全部で十匹」


 パリスさんから言い渡された残存しているコカトリスの半数以上。どうやら大きな群れに当たってしまったようだ。


「四人だとちょっときついか? 一度応援を呼びに行く?」


 ハンナさんの言葉に、キャロルは首を横に振る。


「ここで離れたら気付かれる。逃げられたら意味がない」


 一度発見されたコカトリスはより狡猾に潜伏するようになる。


「ウチが四匹引きつけるから……」


「なら、俺も四匹までいける」


「残るは一匹ずつか、まあ妥当なところか」


「森に逃げ込まれたら厄介。そっちへは行かせないようにして」


 キャロルの忠告を聞いた俺たちは配置についた。


 ハンナさんとリッツさんが側面に回り込み岩陰に隠れると、俺とキャロルが並び、正面から進む。


『クケエー‼』


 こちらに気付いたコカトリスが集団で俺とキャロルへと向かってきた。


「キャロル!」


「うん、うちらは囮だから引きつけるよ!」


 付かず離れずの距離を維持しながら下がり始める。キャロルと離れると、互いに四匹のコカトリスを自分に引きつけ群れをバラした。


「こっちだおらっ!」


「よそ見してるんじゃないよっ!」


 後続のコカトリス二匹にリッツさんとハンナさんが襲いかかる。


 この二人も国家冒険者試験を突破している。一対一ならばたとえBランクモンスターが相手も遅れはとらないだろう。


「クラウス、決して無理せずリッツとハンナが片付けるまでは距離を取り続けて」


「ああ、そっちもな」


 コカトリスの足は遅い。キャロルは当然として、俺も俊敏さであればそこそこ自信があるので、倒すのではなく時間を稼ぐなら問題はない。


 そうこうしている間に、一匹のコカトリスが襲いかかってきたので、ギリギリでクチバシ攻撃を避ける。


「動きが甘い!」


『…………(眩暈)』


「しがみついていろよ」


 ロックが目を回しているが、我慢してもらう。ロックの肩にはカバンが掛けてあり石化解除ポーションがある。誰かが石化した時には頼りになるのだ。


『クケエッ!』


 しばらくの間、俺とキャロルはコカトリスの攻撃をいなし続けるのだが、ただ逃げれば良いと言うわけではない。


 あまりにも距離を開きすぎると、離れたコカトリスがリッツさんとハンナさんの下へ向かってしまうので、ある程度接近する必要がある。


(キャロルは余裕そうだけど、俺は結構ギリギリかな?)


 鶏のクチバシと死角から襲ってくる蛇の牙が非常に厄介だが、攻撃に転じなければどうにか捌くことができる。


「いまだっ!」


 ある程度全員の距離が開いたところで、俺は攻撃に転じた。


『ク……ケッ!』


 突然攻勢に出た俺の動きを読み切れず攻撃を受けるコカトリス。急所を貫いたので一瞬で絶命した。


「キャロル!」


「ウチの方も平気!」


 彼女はというと、四匹のコカトリスの間に飛び込みながらもすべての攻撃を見切って反撃をしている。


「あれは流石に真似できないな」


 多少攻撃を受けてもよい立ち回れるが、すべてを見切るのはキャロルにしかできないだろう。


「こっちも片付いたわよ!」


「援軍に駆け付けたぜ!」


 程なくハンナさんとリッツさんが駆け付け、残るコカトリスを俺たちは討ち取ることに成功した。

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