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【書籍化&コミカライズ】女神から『孵化』のスキルを授かった俺が、なぜか幻獣や神獣を従える最強テイマーになるまで  作者: まるせい
二章

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第62話 新たな厄介ごと

「今月の納品分を持ってきました」


 セリアが学校に向かう馬車に乗るのを見送ってから、俺はテイマーギルドへと足を向けた。


「ありがとうございます。そろそろ在庫が切れそうだったので助かります」


 素材を納品すると、係員さんが笑顔で受け取る。


 最近は両親が来ていたので王都を案内したりしており、あまり顔を出さなかったからだ。


 彼女はトレイの上に並べられている素材を手に取ると眺める。


 フェニックスの羽根やレインボーバタフライの鱗粉は俺にしか納品できないレア素材なので、納品に関しては係員さんに対応してもらうことにしている。


「こうしてみると、やっぱり綺麗ですよね」


 フェニックスの羽根を明かりに透かした係員さんはフェニから零れ落ちたそれをとても丁寧に扱った。


「俺としては日に何十本も抜けるのを見ているだけに高級素材と言われると不思議な感じですね」


 フェニが羽ばたくと勝手に地面に落ちていることもあるので、レアという感覚がマヒしてきている。


「どちらのアイテムも触媒として重宝されていますから、現状、売って欲しいという問い合わせが殺到していて供給が追い付いてません」


 その言葉を聞いて、テイマーギルドに委託しておいてよかったと思う。


 もし自分で販売していた場合、その問い合わせがこちらに向かってくることになる。


 そんなことを考えている間にも、係員さんは素材の見積もりをしていた。


 鱗粉を秤にかけ、フェニックスの羽根の本数を数える。


 しばらく待っていると、計算が終わり金額が提示される。


「支払いは、三割を屋敷購入の返済に回すということでよろしいですか?」


 あらかじめ取り決めてあった配分で処理してしまってよいのか確認をしてきた。


「ええ、大丈夫です。お願いします」


 俺が返事をすると、彼女は帳簿を取り出すと俺に見せた。


「現在のクラウスさんが借りている金額がこちらで、今回の分を差し引くとこの金額になります」


 目の前の帳簿には目がくらむような金額が表示されているのだが、一度に返済する金額もまた目がくらむ金額だったりする。


 俺が頷くと、彼女は記帳をし、残りの金額を現金で持ってきた。


 三割とはいえ、こちらもかなりの金額になる。俺がやや緊張しながら報酬を袋に詰めていると、ちょうど奥からレブラントさんが出てきた。


「クラウス君、ちょっといいかな?」


「どうしたんですか?」


 浮かない顔で話し掛けてくる彼をみて首を傾げる。


「実は、頼みたいことがあってだね……」


 先程係員さんと話をしていただけに心配だ。彼は俺が頷くと続きを話す。


「実は君に是非会いたいという人物がいるのだよ」


 俺は彼の表情から厄介ごとの気配を感じ取るのだった。


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