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なろう小説と史実のヨーロッパ ~活動報告の再録集~  作者: くまだ乙夜
バームベルク編

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3/8

なろうにおける騎士とは何かを考えてみる

『バームベルク公爵領~』


一章目は商人

二章目は教会


がそれぞれテーマでしたので

三章目のテーマも何か決めようと思い

今回は騎士を中心に新規開拓しました


騎士!

ロマンのある響きですよね


歴史的に見た騎士は


『騎乗従軍者に与えられる称号』


であり、時代が進むにつれて


『準男爵の身分クラス集団』


を形成するようになったものなので


じつに様々なバリエーションが存在します



どういうことかっていいますと

円卓の騎士で有名なアーサー王は

王でもあり、騎乗して参戦する職能戦士でもあるので

騎士王なんて呼ばれているわけです


一般的に中世では

王様から与えられる土地(封/恩貸地)に軍役義務が課されていたので

(貴族の定義を『領主であること』とするならば)


『騎士はみんな貴族』


と言っても過言ではないと思います


とくにイングランドではその傾向が強かったようですね


もちろん例外はたくさんあります

大陸のほうには領主ではなく、ノビリティでもない、ただの平民の騎士もいました

騎士団に所属している人はもれなく騎士ですが、彼らの出自はさまざまでした


上は王様から下は農奴まで

いろんな身分の人が騎士の称号を持っていたわけです


なので、騎士は身分クラスを表すものではなく

称号を持っている人の総称なのですね


この例えで合っているかは分かりませんが

戦国時代に覇を競った武将たちはみんな武士(称号)で

農民(身分(クラス))の秀吉がいたり

武家(身分(クラス))の信長がいたりしたわけです


先ほど私が勝手に定義したように、貴族の定義を土地持ち、領主とするのならば

信長は貴族ということになりますが

戦国時代における貴族は朝廷の役人たちになりますんで

いや信長は武人だよね、という感覚です

しかし武人というのは平民とは一線を画す身分(クラス)でして

ある種のノビリティ(貴人)であることは間違いないわけです


貴族の定義もなかなか難しいものですな



同じようなことが騎士の従者にも当てはまります

日本語でひとまとめに従者と訳されてしまいますが

貴族子息が騎士見習いとして従者になる場合はフランス語でエキュイエ

庶民階級の使用人が従者になる場合はラテン・中世ドイツ語ミニステリアーレ、フランス語セルジャンと呼ばれることが多いようですね


古英語でなんというのかは

不勉強であんまり調べていないのですが…


イギリスではあまり庶民階級の従者が一般的ではなかったようなことも

どこかで読んだような気がするので

特殊な事情があるのかもしれないです…



***


いずれにしてもなろうさんの悪役令嬢もので騎士が出てくるときにも元ネタはいろいろで


「近衛騎士になる予定の、公爵や伯爵家の子息」ならば

ハイクラスのエキュイエ想定なのかなと思いますし

(近代の士官学校生のようなもの等も考えられますね)


単に「名門騎士の息子」と書かれている人であれば

そのキャラは準男爵身分としての騎士爵(ナイト爵)の血筋で

まだ騎士見習いにはなっていないなのかなと思います


…。


その場合、騎士の息子は

低い身分がイジメの対象となる男爵の正ヒロインよりも

さらにワンランク低い身分ということになりますが…。


まあ、悪役令嬢ものですからね…。

その世界では例外的にナイト爵が準王族ぐらいの名誉とされているのでしょう

ドラクエ的な意味で使われる勇者というジョブも

準王族身分の名誉騎士というニュアンスなのかなと感じます


また、騎士団所属とあって、その騎士団が訓練を主としている軍事的組織であるならば

その人は修道騎士ブラザー・ナイトということになるかと思います


一般的に修道騎士は聖職者の中でもかなり厳格な禁欲主義ですから

女性との接触は厳禁です


すると当然騎士ルートの結婚エンドなんてとんでもないということになりますが…。


まあ、悪役令嬢ものですからね…。


おそらく宗教的な色合いがない騎士団が形成されているのでしょう


宗教的な色合いのない騎士団というと

アンシャン・レジーム期に王侯が遊びで設立した騎士団

たとえば金羊毛騎士団や聖霊騎士団なども思い当たりますが

こちらの騎士称号はただの飾りで

私たちが騎士団といったときイメージするような組織化された軍隊などではありません

軍事訓練や集団生活などはまったくなく、どちらかといえば朝廷から与えられる官吏職の称号などに近い、名誉的なものです



***


第三部は騎士編ということで

中世で騎士といったらもうアレしかないよねと…。


職能戦士・下級貴族としての騎士

宮廷の恋愛文化における騎士

高位貴族の儀礼称号としての騎士


と三種類出してみました


…。

もはやマニアにしか分からない細かな違いというやつですが…。


『タラバガニは生物学上エビ目ヤドカリ下目だからヤドカリの一種』

とか言われても『知らんがな』というような類の…。



元記事

https://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/249964/blogkey/1662859/

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