前へ目次 次へ 24/109 第22話 蠢動する影 「アイツは……」 妖しい人影が、深緑の陰で揺らめいた。 異常にどす黒く、汚水の底のようで一片も光を宿さない双眸(まなこ)は驚愕を帯び、遠くでようやくその場を離れるシンジの姿を凝視している。 彼にひどく興味があるのか、目蓋を限界まで剥いていた。 「妙な気配を感じて来てみりゃあ……くくっ、そうか。やっと……やっと降りてきた(、、、、、)か……」 人影はシンジ達の姿が消えて行くまで見届けると、不気味に口端を吊り上げ……いつの間にか闇の中へ溶けていった……。