プロローグまがいのエピローグ
初めて書く作品です。
感想などいただけると、ありがたいです。
よろしくおねがいします。
そこには戦いの余波により、まだ作られたばかりの多くの破壊の爪痕が見られる。
そんな場所でいつも通り運良く生き残ってしまった少女は仲間の体を抱き抱え、自らの行動をかえりみる。
何が悪かったのだろうか……
どうやったら避けられたのだろうか……
自分はどう動けば良かったのだろうか……
そう思い出しながら、
少女はもう動くことのない仲間の前で静かに涙を流す。
自分の力が足りていれば……
あそこでミスをしなければ……
仲間に協力をお願いしていれば……
力を節約できていれば……
自分が盾になっていれば……
あのとき仲間を見捨てていなければ……
ただ今までと同じように、これまで何十回、何百回と繰り返してきたように、今回も懺悔のように後悔を吐き出し続けるのだ。
もう何回目かも分からない懺悔。
もう4桁を越えてから数えるのはやめてしまっている。
もしかしたら、もう5桁を越えているかもしれないし、まだ2000回ぐらいかもしれない。
それでも、少女は繰り返し未来を変えるために動き、失敗するとまた懺悔を吐き出すのだ。
少女の心はすでに折れ、本来なら立ち直れないぐらいの傷を負ってしまっている。
それでも少女は諦めない。
手にしたい未来に辿り着くまで何度でも繰り返す。
そうして、また始まりへと戻っていくのだ。
これも、また一つのプロローグ――いや、プロローグなどとうに過ぎ去ってしまっている。
もうすでにプロローグとは言えないほどに屍の山は築かれてしまっているのだから……
それでも少女は繰り返す。悲劇の中でたった一つの未来を手にするために――