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Un assassino  作者: 大友和幸
3/3

3、タイムリミット

元殺害者メンバーの内田を殺せと黒服の男から命じられた信秀。

制限時間は24時まで。刻々と時間が迫る中、信秀は決心する。

俺は言ってしまった。


あの黒服の男に協力すると。


もう逃れることは不可能だ。


例え警察にチクっても、あいつはこの俺をいつか殺しにやってくる。


どんな状況に陥ったとしても、やつならきっとやるはずだ。


あの男はそんな雰囲気があった。


「今日の24時までに」


今は午後4時。まだ時間はある。


黒服の男は、ここを立ち去った時、1枚の紙の切れ端を置いていった。


その紙には、元ナンバー9、内田清の居場所が書かれていた。


場所はここからはだいぶ離れていたが、東京都内にはいるようだった。


やつらは元メンバーの居場所も突き止めている。


恐ろしい追跡力だ。それも寒気がするほど。


俺もいずれはあの男に殺されてしまうのだろう。


恐怖が淡々と大きくなっていった。


こうしているうちに2時間がたった。


午後6時。空はもう真っ暗だ。


時間がたつのが異常に速いような気がした。


あと6時間以内に内田を殺さなければ、俺が殺されてしまう。


おまけに任務を成功させれば、俺は1000万を手に入れることができる。


他人の命と引き換えに、自分の命が助かる。


まるでどこかの映画のような話だ。


変な夢でも見ているんじゃないか、そう考えるが


目の前の拳銃が、俺を現実の世界に引き釣りこむ。


午後7時。


もう時間がない。移動したとしてももう2時間しか時間はない。


心臓がはやく動く。音が聞こえてきそうだ。


ドクン、ドクン・・・。


額からは脂汗が流れてくる。


ついに決心し、目的地までの電車に乗った。


午後10時28分。


目的地に着いた。


しかしあの紙には具体的に内田がどこにいるのかは書いていなかった。


結局、内田を見つけることができなかったら、ここまできた意味がない。


プレッシャーが最高潮に達しようとしたいたその時、ケータイがなった。


非通知だった。


間違いない、あの男だ。目の前を見ると、黒服ではなく、私服姿の男がいた。


「ついてこい。銃は持ってきたか?」


男はささやくかのように小さい声でいった。


「はい・・バッグの中にあります。」


そう返事をすると男はふっ・・と笑みの表情を浮かべた。


「ついてこい。」


午後11時04分、残り時間 56分。



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