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Un assassino  作者: 大友和幸
1/3

1、黒服の男


「 「浅木かな 衝撃の自殺 今朝、世田谷区の公園内で死亡」ねぇ・・・」


カチカチカチカチ・・部屋にはクリック音が響くばかり。


毎日、ネット掲示板を3時間ほど見た後、コンビニでカップ麺を買って


それを食べた後2時間ほどps3をして、前日に用意しておいたポテトチップスを


食べる。再び掲示板を見て気づけば深夜2時半、風呂に入りその後就寝する。


それが20歳、佐藤信秀の1日である。


高校は県内トップクラスの学校に入学、その後、有名美大に入り


デザイナーを目指して日々努力のはずだったが、


どこか自分の中でふっきれてしまった。


デザイナーになって俺は満足なのか?それで人生終わりでいいのか?


今を楽しまなきゃだめじゃないのか?そういう自分に対しての甘えが


この俺を変えてしまった。到底直りそうにもない。


ちなみにこの生活が始まってから今日でちょうど1ヶ月である。




「ん?」


掲示板のあるひとつのスレッドが信秀の目に止まった。


「「おーいみんな!自給1000万のバイト発見したぞーwww」」


俺も馬鹿じゃない・・誰がこんな話信じる?


だいたいこんなことで儲かってたら人生苦労しないさ。


バイトの内容は具体的には記されておらず、あまりにも曖昧であった。


馬鹿らしいよまったく・・・。




「ありがとうございましたー。」


俺もそろそろバイトしなくちゃな・・・。


高校時代、まったく使わなかったバイトの給料も、そろそろ底を尽きそうだった。


外を歩けば気づかされる。


自分の情けなさ、弱さ。汗を流しながら走る営業マン。


就職活動に今を捧げる学生。客に対して笑顔を見せるバイト店員。


いつも目に入らないよう、下を向きながら歩いていたが、


今日はなぜか、目をそらすことができなかった。


信秀は決心をする。自分を変えようと。


次の日、信秀は近くの料理店へ、履歴書を送った。


信秀は本気だった。


そして面接も終了、内定通知をもらった。


心臓の鼓動が音となって聞こえてきそうだった。


気づけば、目から涙がこぼれていた。


空がいつもより、青く見えた。




信秀が勤める料理店の名は「プリン」。


イタリア料理店である。


実に美しい店であった。店の中の小物一つ一つにもセンスを感じた。


しかしそれは面接に来たときの感想である。


「・・・?」


店内は真っ赤な血に染まっていた。


刀で人を切ったかのように、水しぶきがおきたかのように


壁一面が赤一色であった。


人の気配はない。


小物は壊れていたり、傷がついていたりしていた。


電気はついていない。信秀はおそるおそる店長を呼んだ。


「カツ店長? いらっしゃいますか店長!」


返事はない・・。


キッチンのほうから血が流れてきている。


信秀は悟った。「・・殺された・・・・・」


音を立てないようにキッチンへ向かった。


心臓が今までにないくらい速く動いていた。


「・・・はぁ・・はぁ・・・・・・・」


唾を飲んだ。


そして一気にドアを開けた。


「っ!・・・」


中には黒いスーツを着た長髪の男が棒立ちしていた。


その男の足元には店長が横になっていた。


「・・・あなたは・・・・・・??・・・・」


その瞬間信秀の喉に銃口があたった。


「??」


「だまれ、さもなくば貴様も殺すぞ。」


何がなんだかさっぱりわからなかった。


しかしひとつだけ理解した。


店長を殺したのは、間違いなくこの男だ・・・と。




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