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67話 魔法が使えない俺とミシアのあれこれ

ミシアの魔法によって、この町で死んだ人たちは何故か蘇生して、都合がいいことに宗教関連の事を忘れてたりする。


しかも、建物とか石造とかもキレイさっぱり無くなって、本当の温泉町になったね。


「それにしたって、教会も無くなったし、町全員の人たちが宗教関連全部忘れるってどういうこと?」

「それはわたくしの中の、魔王配下の権能《《イーヴィル・オンリネス》》の力を使ったからです。なので、わたくしはもうただの魔法使いです」


イーヴィル・オンリネスは、魔王から受け取る特殊な力らしくて、魔力の増幅とかできるらしいよ?


ブリューナクとかガングニールとかが使ってたあのバカでかい魔法がそんな感じ?


その中でも、魔王幹部勢はそれより強力なものなんだってさ。


っていう話を今、昨日止まった宿の一室でみんなとお話し中だ。


ニナはともかく、アンジェとミュラは、ミシアに対してじーっと疑いの目を掛けてる。


そりゃそうよな。さっきまで敵かつ魔王の配下だった奴が、急に教祖やめるって言って、全部終わらせて俺らについてくるっていうんだもの、そりゃそうだ。


「ミシアさんは本当に配下をお辞めになったんですか?」

「そうだよ、まだ疑わしいんだけど?」

「はぁ、何度も言っているでしょう?たくや様を愛しているんですもの、それ以外のものはいらないわ?愛に比べたら、宗教だのなんだので承認欲求満たすのが愚かしいもの」


ああ、承認欲求の為に宗教やってたんだ。この人って自己愛強いのに加えて寂しがりなんだな。


「ニナ的には別に大丈夫だと思うのですよ。悪い人の匂いがしないのです」

「あら?ニナちゃんは分かってくれるのね!ね、あなた様もそう思うでしょう?」

「まあ、全部何事もなかったことになったわけだし、もう配下の力も何も無いんだったら、いいんじゃないかな?あと、胸押し付けてこないで」


アンジェとミュラは、まあ多少まだ疑ってるみたいだけど、しぶしぶ了承したみたいだ。あと、2人の後ろからどす黒いオーラが出てるのなんでだろう?


「んじゃ、わたくしが認められたってことで、親睦を兼ねて皆さんで温泉に入りましょ?」

「え、俺も?」

「そうでしょ!たくや君も入るんだよ!」

「私が背中流しますからね~」

「ニナ泳ぐのですー!」


なんだよもー!またかよぉぉぉお!!!


◇◆◇



ギルドに戻った俺達、とりあえず事の顛末と俺に着いてきたミシアを紹介したところ。


ミシアは戦いが得意じゃないから冒険者にならないらしいという事なので、ギルドで働きたいと仰せだね。


それに対して腰を抜かす嬢である。


「えと、そんな急に!?え!?」

「あら?魔王の情報とかあるかもしれないのに、みすみすこの機会を逃すのかしら?」

「えー!!えー!!ちょっと上と確認しますから!!!」

「あなた様?これでいつでも会えますよ?家に帰る夫を待つみたいで、ああ!素敵!!!わたくしは妻になったのね!!!帰宅を待つ時間も、愛なのよね!!!」


うーん、こいつは何を言ってるんだろう?発想から何までわけわからんぞ?


「ご主人様、ミシアは何を言ってるですか?」

「俺達には救えないものさ」

「これが愛なんですね、勉強になります」

「いやアンジェ、違うと思うよ?」


冗談はさて置きだよ。ずっと働き詰めだったし、そろそろお休みが欲しいよね~。俺全然この町に帰って休んでない気がするし?戦いっばかりだし?


いやーお金だって沢山今あるだろうから、これで豪遊でも・・・


「たくや様、あのー戻って早々なんですけど・・・」


え、なに?まさか、まさか?


「新しい依頼が来てて、たくや様が適任かなと・・・」

「たくやさん!依頼ですよ依頼!」

「ご主人様大活躍なのです!」

「たくや君は忙しいなぁ!」


・・・あぁ、結局また俺はどっかに行かないといけないのね。


「・・・分かったよ。次はどんな奴?」

「護衛任務です。しかも貴族の護衛です!」


貴族?護衛?えー・・・


「あなた様?あなた様のミシアは、涙を飲んで、帰りをここで待っていますからね」

「あー、はい。うん、ありがとね」




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