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64話 魔法が使えない俺とメタモルフォーゼ・ミシア

地下で対峙したバケモンのミシアから、巨大な白い獣の腕を伸ばされてるところ。


そんな大振り当たらないけどね?まあでも、割りかし速いかも?


「「ギリギリかわしたようだな!だが、わたくしは10パーも力を出してないぞ?」」

「100パー出す前に倒されたら元も子も無いから、早くかかっておいで?」

「「次は30パーで行くから、早く魔法なりなんなり使いなさい?」」


おー、ちょっと早くなったね!


でもなー、振りが単調なんだよなぁ。さてはこいつ戦い慣れしてないな?


確かに1発でもあの攻撃を喰らったら致命傷かも知れないけど、あんなもん当たらないや。


「俺みんなに言ってるんだけど、魔法使えないのよ。でもさー」


伸びてくる腕を紙一重でかわしながら、すれ違い様に斬りつけると。


ふむ、結構切れ味上々だね。


「魔法使わなくても勝てるのよ。お前戦闘経験無さすぎて、全然手応えないんだわ」

「「ぐぉぁあぁあ!!・・・少し腕を斬りつけたからって、図に乗るなよ?50パーだ!」」


別に図に乗ってるわけじゃないんだけどなぁ。


うんうん、速い速い。速いだけで全部何処に来るか分かるんだわ。


目の前にくるから、少し晒して指を切断。引っ込める瞬間にもう一本。うん、余裕だね。


「「この!この!!ハハ!!ただの子供がなかなかやるな?」」

「ただの子供にやられたくなかったら、全力で来い。時間の無駄だ」


一回攻撃がピタっとやんで、静止し始めたミシアちゃんは、俺の挑発に怒りを露わにしてる感じだね。


「「いいだろう、全開だ!!!」」


もう口調まで変わっちゃってるし、短気過ぎない?神のくせにさぁ。あ、自称か!


おー、動きが速くなったからかな?分身してるみたいに、5人くらいに増えたぞ?


「「捉えられないだろ!?そのまま全身を肉片にしてやろう!!『ダーティ・スラッシュ!』」」

「うぉ!全方位の鎌鼬かっけー!」


俺を囲む分身それぞれから、黒い刃が飛んでくるね。普通の奴ならそのままアウトだけど、空中がガラ空きだね!


納刀してから『空蹴術』で上昇して回避、何だけどそれを狙って、先回りして上から強襲を仕掛けてくる獣おばさん。


「「ちょっと頭が足りなかったかな??『ブラッドクロス』」」


十字の赤い刃を、俺の頭上から飛ばしてくる化け物は勝利を確信してる顔してるね。


はぁ、俺そこまで折り込み済みなんですけど?


「いやいや、分かりきってるっつーの!『剣舞・鳥襲刹牙』」


向かってくる十字衝撃波を消して、そのまま思いっきり空を蹴って、ミシアの懐に入り一閃!


俺の斬撃で、腕が飛んだな!!


「「あぁあ!!腕が!腕が!!」」

「ほら、何かしないともう1本飛ばすよー?」

「「なめやがって人間がぁ!!『サウザンドニードル!』」」


ミシアの異様に長い髪の毛の先端が、生きてるようにこちらに向き、無数の針を飛ばしてくるよ。


あー、やっとまともに殺しにかかってきたかな?んま、全部撃ち落とすんだけどさ?


んじゃ、俺もお前のマネするから!


『剣舞・斬衝天烈閃』


空を切る無数の刃は、天をも切り裂く。らしいです。あ、師匠の言葉ね?


要はめっちゃ多い手数で、衝撃波を出しまくるだけなのよ。


俺から繰り出される衝撃波の乱撃は、向かってくる髪の毛針を次々打ち落として、ついにはミシアの身体に切り傷を与え始めた。


「「貴様!!魔法が使えないはずだろう!?」」

「魔法じゃないし?剣術なんだけど?」


髪の毛針は止まって、あいつは諦めたのか、そのまま陸に着地しちゃった。


あーらら、終わりかー。


「「この・・・はぁはぁ、わたくしは悪くないのに、よくもこんなに傷を負わせて・・・」」

「はぁ?よく言うわ!散々人殺しといて何言ってんの?もう殺すよ?」


何を今更被害認知強めてんだ?そもそも俺のことも殺しにかかってたくせにさ!


「「『ブレインブレイク』!!」はは!油断したなあ!お前はもう廃人に・・・」

「・・・がっかりだね。沢山人を殺して手に入れた魔力を、よくもまあこんな持ち腐れにできるよね」


廃人とか言ってるけど、魔法が効かないって俺言ったよね?ねえ?


「「魔法が・・・効かない・・・」」

「俺ちょっと怒ってたんだけど、もうダメだわ。呆れちゃってさ。魔王の配下って大したことねえんだもん。さよなら」


魔法が通用しない俺に対して、絶望してる感じのミシア。


俺は剣を両手で握って、『縮地』の高速接近からの袈裟斬りで、自称神の命を終わらせに入った。

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