147話 魔法が使えない俺と邪龍決戦1
完全に闇の側面である邪龍が、目の前に復活したね。
さて、こいつをボコして終了だな!
さっきはピンポイントで剣を破壊しないといけないって縛りがあったから、全然動けなかったからね、もう余裕だわ。
四つ足に力を込めて、「ぎゃあああああ」と咆哮を浴びせてくる邪龍。方向と同時に、黒い魔力が身体から溢れ始めてる。
さっきの借り、返してやらねえとな。
「さ、邪龍駆除の開始だな」
「たくやさん、さっきの分も頑張りますね!」
「ニナも暴れるのですよー!」
「鬱憤晴らすからねー!」
俺、アンジェ、ニナ、ミュラが前に出て意気込む。
「さあ、早く終わらせて帰りましょうか」
「団長!私に任せてください!!」
「えー!ロビやりたくないー!」
騎士団メンバーも俺らに続く。
「クラン、大丈夫ですか?」
「問題ないよ。寧ろ迷惑かけた分働かないとね」
「ほんとよ、また前みたいになったら承知しないから!」
クランたちは立ち上がり、歩を進める。
9人が邪龍へ睨みを効かせ、自らを奮い立たせる。
もう負ける気しないとはこの事だね。
・・・あれ、師匠は?
後ろにいるけど、戦わないの?
「あ、私はみんなの事見てるから、頑張ってね〜!カバネとこの子を守らないといけないしねー」
「ウム、人間共の検討を祈っているぞ」
「皆さん、ご武運を」
あーそう言う感じ?まあ、全然いいんだけどさ。
そんなやり取りをしてる間に、邪竜の口元には魔力を凝縮した黒炎。
それに加えて、邪龍の周りには人魂の様に、黒い炎が多数発生し始める。
恐らく、口から火炎放射と同時に、あの黒炎を一斉射する気だな?
街がやばそうだなぁ。
俺の「行くぞ」の掛け声と共に、俺、ニナ、ミュラ、サリス、クランが前に出る。
アンジェ、フィラ、ロビ、カーシャ、キアラは後方支援として各々魔法の発動準備に入る。
さ、邪龍からの黒い火炎放射と黒炎の雨あられが、俺達に降り注いできたぞ?
「わたくしにお任せを。『ニブラ・ヘイム!』」
「お助けします!『ヘブンズ・フォース!』」
フィラとカーシャが同時に魔法を発動すると同時に、俺達の目の前に現れる広範囲に広がる透明なバリアと、火炎放射を防ぐ何重にも重なる鏡のような空間。
透明なバリアは邪龍から降り注ぐ黒炎の雨を防ぎ、火炎放射は鏡の壁のような空間に吸い込まれ、時間と共に虚空へと消し去り続ける。
うええ、すげえ光景。二人ともなかなかやるんだなあ。
「カーシャさん、中々やりますね」
「フィラさんには敵いませんよ・・・鼻血出てますよ?」
二人がお互いを認め合うさなか、広範囲のバリアは黒炎を受け続けることによって、徐々に亀裂が入る。
そして、フィラのバリアも体の負担が大きいのか、壁が少しづつ縮小していく。
「バリアが壊れるのですぅ!!」
「ハハハ!!私に任せろ!!!!うるぅおおおおあああああ!!!!!!」
ニナの心配を払拭するようにサリスの剣に魔力が灯り、バカでかい聖剣へと変化すし、広範囲バリアが破壊された瞬間、「エクス、かりb」とサリスが叫び、巨大な聖剣を右から左へと振りまわし、防ぎきれなかった炎の雨をたたっ斬る。
サリスなかなかやるじゃん?
「どうだ!!私は最強だぁああああ・・・・あああ!!!」
と思ったのも束の間、邪龍の二つの尻尾から魔法の照射光線がサリスをロックオンして、発射される。
「ままままままずいいい!!!!」
「もー!うるさい!!『フラッシュボム!』」
ロビが怒ったような口調で、邪龍の顔に何かを投げつける。
黒炎を放出する邪龍の目の前に着いた瞬間、その何かはカッと眩い光を放ち始め、辺りは真っ白に塗りつぶされる。
うお!まぶし!!!
強力な閃光を喰らった邪龍は「グオオオオオ」と叫び、全ての攻撃をやめて仰け反り、サリスに向かってきた魔導砲はギリギリのところで消滅した。
「よ、よかった・・・!ロビ!!助かったぞ!!!」
「まったく、手間かけさせないでよね!窓際の癖に!!」
サリスとロビの掛け合いって、こんな感じなんだなあ。でも、サリスってやっぱこういう扱いなんだ。
それにしても、ロビって研究者ってイメージだから、あんまり魔導士感ないよな。さっきのはロビが開発した魔道具なのかな?




